西武新宿線がガードの上を走り、
その下を東川という水量の少ない川が流れる。
川の両側をそれぞれ一方通行の道が囲んでいる。
坂の上から始まるその道の名は、「飛行機新道」。
明治44年頃に我が国初めての飛行場が所沢に出来て、所沢停車場(今の所沢駅)から飛行場(今の航空公園)へと飛行機を運ぶために新しく造った道らしい。
そうだと知るヒトは余り多くないけれど、所沢が日本の航空発祥の地なのだ。
そんな飛行機新道は、左に折れて川から離れ、
かつて米軍が駐留していた場所にある航空公園へと向きを変える。
その曲がり角辺りに、今にも朽ち落ちそうな食堂があるのです。もうとっくに閉めてしまっているものと思い込んでいたのに、 「ラーメン」や「名代うどん」とくっきりと示す幟が風に揺れている。
硝子窓さえも覆い尽くそうとする蔦に包まれている。 かつて店の名を灯られていたであろう看板の表示板は、 今ではもう見ることのなくなった、硝子製だ。
蔦越しに見上げるペプシの看板は、店名を蔦が隠してすっかり見えない。
建物右手のショーケースを覗くと、これまた期待に違わぬ出来上がり(笑)。
車の撥ねた汚れをそこそこに、力強くホワイトボードに認めたメニューたちがまた強く誘う。
お昼の時間をとうに過ぎていたけど、幸いなことにまだ営業中の札が掛かっている。 いざいざとサッシュのドアを引き開けようとすると、あれ?固い。 もう一度と力を込めて引くと、ズズズという音とともに開けることができました。
店内は、ひと言で云えば、おばあちゃん家の食卓。
奥の厨房にいるじいちゃんとなにやら声を掛け合いながらの調理の様子が漏れ聞こえてくる。 しばし後、「豚生姜焼き定食」がやってきました。
そんな安さの所為もあって、やっぱりこれもいただかなければと「肉汁付ざるうどん」。 プラスチックのザルに載ったうどんは真っ白い。
気なるメニューに呼ばれて、ふたたびの昼下がり。 営業中の札を確認して、硝子越しに覗き込むと、目の前の食卓でまさに遅いご昼食中。 お食事中御免なさいと呟きながら、固い引き戸を開きます。
気になっていたのは、「男前豚丼」。 中途のご飯に新聞紙をかぶせて、調理に勤しんでいただいた成果がこちら。
これまたもしや!と思いついて、「ラーメン」400円也を追加注文してみます。 渦巻きナルトなんか浮いちゃって、まさに懐かしい顔立ちの中華そば。
飛行機道の曲がり角、東川の畔にいまもある、蔦の覆う大衆食堂「末廣屋」。
「末廣屋」 所沢市西新井町21-18 [Map] 04-2992-2289
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また行こうよ
モテコ師匠とウーロンナポ連れだけど…(*^_^*)
Re:Gingerさま
うん、また行こう〜。
モテコ師匠、歓迎♪ ウーロンハイ、できるかなぁできるよね (=´∀`)人(´∀`=)