
云わずと知れた墨田区本所の居酒屋へと、
本所吾妻橋駅から雨の中。
三ツ目通りを真っ直ぐ南下し、
春日通りに辿り着いたところで右へ折れる。
一見静かな佇まいをみせるは、「わくい亭」。
近づけば、暖簾の向こうから帯びた熱気が漏れ伝わってきます。
既に満席の様子のカウンター。
やぁやぁ、なんだもう、みんな着いているンだねとテーブル席のひとつへ落ち着きます。
麦酒をいただきつつ、これは最初にたのんでおいたよと、
名物とも謳われる「メンチカツ」が眼前に。

まぁ、なんと云いますか、
なるほど如何にも草鞋サイズだよなぁと思わず足を乗っけてみたくなったりして(笑)。
お皿の真ん中に添えてくれているナイフで大胆にカツの中央からざっくりと両断!
すると、これまた如何にも肉厚な表情の断面が顔を出す。

牛脂あたりを挿し込んで、わざとらしく脂を滴らせるような真似はしていません。

云わば、衣香ばしく、衣が包むミンチもまた香ばしい、そんなメンチカツではないでしょか。
この「メンチカツ」は、黒板メニューには記載がないので、ないない!とあんまりキョロキョロしないように(笑)。
「岩がき」は、1ヶ350円也。

その出自を訊いておきながら失念してしまったけれど、
コクの程度とミネラルな程度に思わず頷く生牡蠣だ。
続いていただいたのが、「和牛赤ワイン煮」。

こってりした表情の赤ワインソースに包まれた牛肉にはバゲットが添えられています。
ナイフを刺せば、期待通りの柔らかさ。
その赤ワイン煮をバゲットにのっけて口に運べば、
あれ?居酒屋なんじゃなかったけ?という疑念が早くも沸いてくる。

この辺り、ご近所といえばご近所の、森下「山利喜」をふと髣髴とするところであります。
これまた小洒落た感じで攻めるのねぇ(笑)とご指名の「クレソンサラダ」。

幾重にも積み重ねれらたクレソンとレタスのこんもりとした丘。
さらっと味わいを極めるドレッシングがさり気なく。
白ワインでもいいんじゃないとボトルでいただいて、「活きたこガーリック炒め」。

スナップエンドウが色味と食感の変化を添えてくれています。
いよいよなんの店だか判らなくなってきたところで、「フルーツトマトバジル炒め」。

バジル風味が包む、
火の入ったフルーツトマトの甘酸っぱい旨みに不思議な説得力を思います。
本所で、墨田区で、下町で有名な居酒屋のひとつ、「わくい亭」。

今回はすっかり洋食居酒屋づかいしてしまったのだけれど、
「わくい亭」には勿論、日本酒にあう酒肴もしっかりある。
次回はそういう愉しみ方をしにお邪魔したいな。
「わくい亭」
墨田区本所3-22-12
[Map] 03-3829-3751
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