偶には、谷根千あたりを散策と洒落込もうと思いつつ、気がつけば、散策どころか約束の時間にも間に合わない。
根津の改札を出て地上に上がるとそこは、不忍通りと言問通りの交差点。
通りを渡って、一本裏手の小路に入れば、色濃く残る昭和の匂い。
根津観音通りと標された筋に出て、少し。
今夜は、その小路に佇む「根津 呼友」でちょっと一杯いただこうという魂胆なのです。
格子戸が迎えるその先に、店内の空気が窺える。
待たせた友人たちが奥の小上がりからこっちだぞと手を挙げてくれます。
まずはのお椀につみれ汁。
寒空の下やってきて、しみじみと啜るこふいふお椀は、いいよね。
しっかり煮出された出汁に気持ちまで温まります。
刺身の盛り合わせには、
まぐろ二種に、たこぶつにすずきの昆布〆なぞ。
ふるふるに炊いた「真鯛かぶと煮」に箸が止まらず、骨の隙間という隙間までしゃぶる様に綺麗に食べてしまうのね。
「田酒」を冷やでいただいたに合わせるように、ザ・酒の伴をふた品。
刻んだ長芋とコンビを組んだ「酒盗長芋」にマンゴーの果肉にも見える、ご存知「ばくらい」。
塩っ気と鮮やかな発酵風味が、
冷や酒をつつーつつつーと繰り返させるのであります。
春の息吹がしゃくしゃくとする「新たけのこ炭火焼」に深く濃い甘みの「地玉子だしまき」は鮮烈な黄色。
たっぷりの浅蜊エキスに滋味溢るる 「あさり南蛮蒸し」。
「たらの芽ときす天ぷら」のたらの芽にまた春の薫りを思うのだ。
シラコスキーが、〆にとお願いしたのが「白子雑炊」。
冒頭のつみれ汁のそれに同じく、綺麗に旨みの出た出汁にぷりっと弾ける白子のコクが織り成す味わいにまた一段と和んで、小さな幸せに浸るようになるのです。
根津の小路、観音通りにそっと灯りを燈す、魚菜「根津 呼友(こゆう)」。
きっとその名は、友を呼ぶような、気の置けない友人を誘えるような、というような意味なのでしょね。
枕詞の”魚菜”は、嘗てお世話になった自由が丘の料理教室「魚菜学園」を思い出させてくれました。
「根津 呼友」
文京区根津2-21-9
[Map] 03-3823-5533
http://nedukoyu.gotohp.jp/
column/02965 @7,300-
まさぴ。さま!
リンク、ありがとうございます〜♪
ワケわかんない妄想ジャンルなのでとっても遠慮してしまってましたが、今こちらからもリンクさせていただきました☆
いいな、長く知っている友達と呑み。
つみれ汁がホントに美味しそう!
Re:laraさま
おー、リンクありがとう♪
お食事系リンク、でよかったでしょうか(笑)。
あの辺りには、神楽坂でも浅草でもない魅力があるですよ。
白子の雑炊も旨かったよん。