京都でラーメンというと何故か、
叡山電鉄の一乗寺を思い出す。
暗がりに浮かぶ、有名店「天天有」の黄色い看板。
そしてそのお隣で既に売り切れ仕舞いしていたのが、
ラーメン荘「夢を語れ」だった。
かの「二郎」の店を京都で実現した「夢を語れ」は、こってり土壌にすっかり定着しているのだなぁきっと、と思ったものです。
いつか「夢を語れ」を啜りにまた一乗寺を訪れる機会がないかなぁと思っていたところに、
くにちゃんから指令が出た(笑)。
「夢を語れの新店に行くべし、地球規模で考えろ」と。
一瞬、「へ?」となるが(笑)、どうやらその「地球規模で考えろ」が店名らしい。
ラーメンどんぶりという小宇宙に壮大な物語を描いた結果なのか、ただただどえらく旨いと誇示したいのか、はたまた全地球的なエコロジーを訴える思想が籠められているのか。
いずれにしてもインパクトのある店名だ。
京阪の丹波橋駅からひと気の少ない京町通りという道を往く。
やっぱり気になるラーメン店に向かう時は、不思議と足取りが軽くなるもんだと、そんな自分を笑っていると、国道24号に出た。
そこから左を臨むと、あった、ありました。
その名に負けず、でっかい文字の躍る青いテント。
妙な納得をしながら国道を渡り、空席待ちの列に並びます。
5人ほどの列がちょうどいい。
お隣は、タイガースの川藤幸三プロデュースの店が競っているね。
券売機で押したのは、”○地”のボタン。
標準としている300gではなく、少なめ200gとしたい場合は青い洗濯バサミ、15分でそれを平らげる自信のあるヒトは、白い洗濯バサミで400gを示すルールになってる。
ボクはここで、青い洗濯バサミの世話になる。
それを邪道と云うなかれ。
一種の達観をしてしまってからは、「二郎」を美味しくいただくコツは少なくいただくこと、だと心得ているからなんだ。
順次カウンターに案内されると皆が皆、給水器でコップに水を汲み、背面の棚からレンゲと箸を取り出し、おしぼりを手に取る。
その4点セットがカウンターの上に並ぶ光景は、可笑しくも美しい。
「ニンニク入れますか?」。
例のコールに応えて、受け取ったどんぶり。
もやしがてんこ盛りになることもなく、一味の赤がアクセントを散らす。
見るからに蕩けそうなチューシューと脂の表情に見とれながら、レンゲで掬ったスープを舐める。
うんうん、脂の甘さに醤油ダレがキリッと芯を与えていて、いい。
むんずと箸の先を引き上げて啜るやや平打ちの麺が、これまた旨い。
粉の風味が伝わる絶妙な茹で加減で、今更ながらアルデンテ然るべし、なんて感心をしながらワシワシとした量感も愉しむのであります。
一味の辛味をスープに溶きつつ、はふはふずるずる一気に食べたら、あっけなくなくなっちゃった。
スープには背脂がたっぷりと浮かんでいるものの、食べ口は敢えて云うなら、すっきりマイルド。
これだったら、標準300gでも問題なく美味しく啜れたに違いない。
やっぱり、めっちゃ苦しい膨満感が「二郎」系の醍醐味だもんなぁと一瞬思うも、いやいや、もちょっと食べれると、そう思うくらいがちょうどいい。
「夢を語れ」のセカンドブランド、「地球規模で考えろ」。
近鉄・伏見駅に向かいながら肝胆に思うは、地球規模には遠く及ばないほどささやかだけど、ホッと確かな満ち足り感でありました。
Webページには、「地球規模で考えろ」のテーマソングが入った高田リオンなる歌い手のCDが近日発売とある。
なんだか聴いてみたいな、一度(笑)。
口関連記事:
ラーメン専門店「天天有」 で煮卵入りチャーシューメン(07年10月)
「地球規模で考えろ」 京都市伏見区撞木町1153-9
[Map] 075-644-7544
http://yumewokatare.pod2.biz/
column/02875 @650-
ああ京都、一乗寺の「夢を語れ」・・・なつかしいですねぇ~☆
「地球規模で考えろ」も行ってみたいのですが。
ところで「地球規模」の次は・・・ついに太陽系を飛び出しそうな勢いを感じます(汗
Re:つきじろうさま
つきじろうレポ、ありましたよね~。
結局、「夢を語れ」に行かないまま、「地球規模」に行ってしまいました。
今度行く機会があったら、”標準”300gにしてみます(笑)。
次ぎの新店はきっと、「銀河の大きさを知れ」あたりですかね?