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PIZZA DINING「SALA」で ナポリターナとカルボアラビの個性
中原街道沿いの昭和大学病院前。
ほんの一時「ちゃぶ屋」の支店があったところが、
以前よりピザハウスになっていました。
PIZZA DINING「SALA」。
何故だかどうも、その店名の響きが美容院のそれのように思えて(笑)、気になりつつもお邪魔できずにいました。
硝子越しに覗く店内は、賑やかな夜もあれば、そうでもない日もある。
様子を窺いつつ、ちょっと寄ってみましょう。店内の中央に奥へ行くほど細くなる大きなテーブルがデンとあって、積み上げた缶や木箱で中央を仕切って、ぐるりと廻るカウンターのような使い勝手になっている。
そのテーブルの右手と手前窓際のテーブルとに二組の女性陣の先客がいる。
左手奥に陣取りました。
グラスの白をいただきながら眺めるメニューにメインのピッツァは、9種類。
定番「マルゲリータ」に野菜と括弧書きされた「オルトナーラ」、続いて「ナポリターナ」とある。
そこには(アンチョビ)と添え書き。
「アンチョビがなんでナポリターナなんです?」と姐さんに尋ねるも、
厨房に訊くでもなく他人事のように「さぁ~?」と仰る。
まぁいいかぁと笑いながら、その「ナポリターナ」をお願いしました。
少し焦げたような香りが漂ってきたら、円盤の出来上がり。
縁は大きくも厚くもないタイプ。
バジルの葉の緑が鮮やかなコントラストで、一見マルゲリータのようにも見える。カッターで放射状にススッと切り分けて、二つ折りにして口で迎えにいくようにして頬張る。
香ばしい薄手の生地の中に潜む素朴なもっちり感。
ほどよく配されたアンチョビの塩っけと発酵旨味が所々で効果を発揮する。
うん、地味ながらも悪くない。
パスタはどうだろうと後日、同じく定番系から「カルボアラビ」。
まぁ、カルボナーラでアラビアータなのだろうことは、容易に想像ができるよね。
ホワイトソースで和えたスパゲッティーニあたりの麺の上にトマトソースがとぷっと載り、チーズもたっぷりとおろしてくれている。そしてそのトマトソースは勿論、そこそこ唐辛子が利いている。
ニンニク風味がいい仲立ちをして、ホワイトソースとアラビアータなソースも不思議なマッチをするもんだと感心する。
くどさがないのが、なんちゃて創作パスタに陥らない仕立ての妙か。
昭和大学病院前のピッツェリア、「SALA」。どことはとなく漂うユルさが個性になっている。そんな気がします。
「SALA」 品川区旗の台2-1-25 [Map] 03-3782-1230