
所沢界隈で沖縄料理といえば、
学校新道の「護佐丸」か東口の「うちなぁたいむ」か。
調べてみると、新所沢にも一軒あるらしい。
友人の第一子ジュニアの顔を拝むついでに出掛けてみました。
東口からとことこ進み住宅地を抜けていくと、裏通りの向こうに幟がはためくのが見える。
風に靡く幟は、泡盛「直火請福」と「於茂登」のもの。
間違いなくこちらが目的地。
「月夜浜」と書いて、”つきやはま”と読むようです。
小あがりに陣取って、やっぱりオリオンの生で乾杯。
沖縄料理がそつなく並ぶ品書きからまずは、「島らっきょ」に「海ぶどう」、「グルクン唐揚」。


海中では空色のラインが綺麗なボディも市場では赤くなってしまうタカサゴ(=グルクン)。
じっくり揚げてあるところを頭っからパキパキといただくのがいい。
おっ「石垣牛たたき」となっ、とお願いすると盛られてくるは、炙った牛肉の薄いスライス。

石垣牛の醍醐味が伝わらないのはある種当然なので、そのあたりは気分ということで。
おおっ「やぎ刺し」だっ、と注文しようとすると、それはちょっと咎めるような声もあり(笑)。
やぎ汁よりは全然大丈夫だよきっと、とよく判らない説明でオーダーしてしまう。

如何にも解凍したてのやぎ刺しは、冷たくて山羊独特の風味がほんのりと遠くでする感じ。
ね、これなら大丈夫でしょ(?)。
お飲み物はとうに泡盛モード。
「瑞泉」から「八重泉 黒真珠」、そして「与那国」あたりを巡ってる。


お供は定番系の「イカスミソーミンチャンプルー」に「ラフティ」もまたよろし。
「ヒラヤーチ」は、つまりは沖縄風のお好み焼き。

潔くもすっと薄いのが個性でここでは鰹節がたっぷり載っている。
では「くぶしみの燻製」は何かと云うと、くぶしみ=コブシメ。
ふと石垣の海で勇壮に編隊を組んでいたコブシメたちの光景を思い出す。
嗚呼可哀想に、燻製にされちゃて(笑)。

噛んでつまりは、イカクン、であります。
そして「ウムクジ天ぷら」は、紅芋天ぷら。


薩摩揚げのように高温で揚げた一片をそっと齧ると、中身がとろっと蜜のように融ける。
あれ?でも紅色はしていないね。
さて、泡盛何杯呑んだでしょう?
すっかりガツンと効いているはずだけど、不思議とすっきりした酔い口なんだ。
流通が発達したとは云え、きっと入手し難い食材もあるだろうにと口にしたお皿たちを振り返る。
メニューを定番モノばかりに陳腐化させず、ちょっとレアな品揃えもしていて、シントコの住宅地にありながらとっても頑張ってる印象の沖縄居酒屋「月夜浜」。

最近現地に行けてなくって、と頭を掻く大将。
誰かそんな大将に、沖縄の風光に浸り、まちぐぁー巡りする機会を与えてあげてくれないかな(笑)。
口関連記事:
沖縄料理「護佐丸」で ちらがー瑞泉グルクンかまぼこタクガラス(06年09月)
「月夜浜」 所沢市美原町2-2939-13
[Map] 04-2943-7176
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