観光地・浅草のど真ん中、雷門脇の天ぷら店「三定」。 放っといても客が来る可能性が高く、すっかりスレちゃっているのだろうなぁと、訪問を憚られていたけれど、 ふと怖いもの見たさ的興味が首を擡げて、寄ってみることにしました。 三河の定吉で「三定」。 暖簾にも木板にも”創業天保八年”の文字が刻まれていますが、 よく見ると「三定」の文字はカタチが揃っていませんね。
店内は、町の食堂的雰囲気。創業来160数余年の歴史の片鱗と風情を垣間見るような要素は残念ながら窺えない。 「大かき揚げ」が話題の品のひとつらしいものの、ただでっかいかき揚げに閉口するのも難儀なので、勘所を「中かき丼」あたりに置いてみました。お椀は別になっていて、「なめこ汁」が265円です。 やがて届いたどんぶりからは、かき揚げがはみ出している。 “中”でもデカいのかぁと思いながら蓋を外したら、 中身がズレているだけでした(笑)。海老を主体にしたかき揚げがぼってりした印象で載っています。 かき揚げを解しつつ、下のご飯に箸の先を入れると、これがなんともねっちょりした炊き上げのもの。水が多かったのか、お米自体が新しくないのか。はっきり云って美味しくない。 と、思ったらさらに、かき揚げ内部に衣のだまが半煮えになっている箇所を複数発見。 ううう。意気消沈であります。 食べ残すのは、信条でないので、なんとか食べ終える。 一緒にお願いしてあった「揚げまんじゅう」は、齧れば漉しあんの割と普通のおまんじゅう。甘さ控えめなのは○ですね。うーむ。 やっぱり、観光地のメインスポットに寄り添うカタチのお店に、ときめきを求めるのは無茶なことなのでしょうか。 「三定」 台東区浅草1-2-2 03-3841-3400 http://www.tempura-sansada.co.jp/
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