博多「華味鳥」銀座店

hanamidori.jpg“博多御膳”という言葉の響きにドレドレと釣られるようにして、博品館5Fまで上がってみました。ところが、「博多御膳」のメインはと訊けば、それは「水炊き」。そっかそっか、そうだよね。でもこう暑い中、鍋系は辛いわね。と云うことで高速の路面を臨むソファー席でお願いしたのは、「博多鳥そばとかしわ飯膳」。なにやらとろんとした汁に素麺状の麺が泳ぎ、中央には大きなナメクジを揚げてしまったかのような形状の揚げ物が鎮座している。そのとろんとしたところから、つまりは煮麺を掬いあげ、ポン酢で、と云われるまま、思い切り啜ったら、ポン酢の酸味で噎せそうになった(笑)。素直にそのまんま柔々な麺を手繰れば、とろんとした汁のたっぷりした鳥の滋味がまとわりついてくる。いやはやなんとも、旨いぞ、この汁。クドくなく、それでいて奥行きある、コラーゲンな感じ。汁を啜っては「かしわご飯」、を繰り返す。そして大きなナメクジは、ササミの天ぷら。ササミにしては意外なジューシーさが、とろんと汁に浸ることでなかなか魅惑的なタネになっている。なるほど、水炊きのクライマッックスの部分をメインに御膳にしちゃおうってことなのかもね。煮麺でなくて、博多な極細麺を合わせてみたいであります。そうね。「華味鳥」には、冬に再び「水炊き」で。 「華味鳥」 中央区銀座8ー8ー11博品館5F 03-3569-1621
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