寿し「さか井」

sakai.jpg錦市場のアーケードを離れて、大丸の脇道に折れたところに「寿し」と染め書かれた白い暖簾が見つかります。設えよく整えた屋台、とも云えてしまいそうな簡潔な造りのお店が用意した座席は、詰めて掛けても5、6人ほどの白木のカウンターです。19時の閉店間際ということもあってか、先客はなし。その小さなL字のカウンターをひとり占め。お品書き筆頭に「にぎり寿し」とありますが、主流を占めているのは、「鯖寿し」や太巻き・細巻きの巻物、そして様々なタネのどんぶりモノです。「穴子丼」をいただきましょう。もみ海苔をたっぷり頂いた穴子は、柔らかくも張りのあるもの。ただ、酢飯とのバランスを考えると、にぎるか巻くかした方がより美味しいことになりそうな気もする。タイミングが悪かったのか、酢飯の酢が浮いて感じられたからかもしれません。明石の穴子がいいとか、韓国・中国産の穴子がどうとかの話を女将さんとしているうちに、大阪・京都の夏と云えば”鱧”ということになって、勢い、「はもの季節姿寿司」をいただくことに。骨切りをした身を炙って、タレに浸し、簀に巻いて形を整え、さらにツメを塗っているという。「手間かかってんのよ~」と女将さん。確かに、梅肉で食べるハモとは違って面白い。面白いけど、これでハモの魅力が引き出せているかというと、ちょっと小首を傾げてしまう。タレやツメに頼らない仕立てができないかなぁ、ナンテネ。〆て、3,400円となりました。 「さか井」 京都市中京区高倉通錦小路下ル西魚屋町592 075-231-9240
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