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CUCINA ITALIANA「CLASSICO」
デッキのアプローチからガラス越しに厨房を覗きながら進むその先のホールには、サンルーム風の天窓からまだ暮れ切らない日差しが明るく照らしていました。スプマンテはFERRARIの「マキシマム・ブリュット」。爽やかかつ豊かなフルーツ香はまさしくエレガントだ。突き出しに「豊後水道の鰺とアンディーブ」。アラカルトでお願いすることにして、まずは「栃木県産 那須高原鶏の白肝のムース」。肝特有の香りとコクがすっきりとした食味に至るあたりが出色。パンをペロリと食べることになっちゃうね。続くお供に選んだのが、ビオの「borc Dodon」。酒精強化を施したかのようなブランデーに似た濃密な薫りがして、口に含めば、幾重にも重なる少々複雑な飲み口だ。旨い。樽の上部を開けっ放しで寝かすという風変わりな醗酵を経たものだと云う。ふた品目に「セモリナ粉をまぶした三河産大アサリのコトレッタ風 乾燥空豆のピュレとモロヘイヤのサルサ添え」。長いぞ、名前(笑)。セモリナ粉で覆ったソテーという仕立てが面白いね。そして、岩ガキのパスタ「石川産天然岩ガキと冬瓜で和えたクレソンを練り込んだタリオリーニ レモン風味」。ぶつ切りの岩牡蠣をクレソンやレモンの香気と合わせるという作戦だ。それにしても、またまた長いぞ、名前。説明調のメニューは、有り難いようなそうでもないような。シャルドネの「Cusmano jale」から、蜜蜂の巣という意味の赤「ruche」に切り替えていただくは、「CLASSICO」のスペシャリテともいうべき「仔羊背肉のワラ包み焼き」。ザクっと歯の先を咬み入れればたちまち広がる、厭味のない仔羊特有の薫りと滋味。いやぁ~、文句なく、旨い! これから益々イタリアンのメニューに“仔羊”の文字を探すことになっちゃいそーだ。デザートはワゴンからのチョイスです。
「CLASSICO」 名古屋市中区丸の内2ー11ー22第2餅喜ビル1F 052-220-2188