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中目黒といっても、高級住宅地の片鱗を見せはじめる野沢通り、東山。ひっそりとした界隈の薄暗がりに溶け込むようにしながらも、どこか独特の空気を発している建物があります。向かって左手の階段脇でバックライトに小さく浮ぶ文字は、「HIGASHI-YAMA TOKYO」。段高の高い階段をあがると、スクエアな水槽、硝子越しに覗く大ぶりな桃の木、そして“デザインされた”感を強く感じる建物の外観に対峙することになります。エントランス右手のウエイティングコーナーのソファーに通されて、お猪口にひとくち注いだ、柑橘と蜂蜜を使ったという爽やかなウエルカムドリンクを。厨房に正対するカウンターへと案内されました。見渡す周囲の天板、壁、枠、床、厨房内の作業台
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に至るまで、意気ある意匠が施されている。単なるデザイナーズレストランでありませんよーにと祈りながら(笑)、メニューを開きました。メニューも超縦長フォルムの特製だ。ひとくちほどと、「コシヒカリラガー」
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。ありがちな地ビールとはまた違う、すっきりしつつ不思議な味わいが面白い。届けられたお通しは、円い二重箱になっていた
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のに、上の器ごとエイっと開いてしまい、溢してしまった。す、すいません(汗)。まずは、「マテ貝とえんどう豆のすり流し」
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。清らかな翠色のすり流しはふるるとして旨味を含み、マテ貝の滋味を合わせたところが面白い。「新じゃがと焼き帆立とトマトのサラダ バジルドレッシング」
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では、素揚げしたホクホクじゃが芋に帆立、蕃茄がバジルのドレッシングで意外と違和感なく纏まっている。呑みものを「燗瓶 梅酒」、オリジナルの「鉄瓶亀幻 甕壷和水」に切り替えて、「ロールキャベツ」「ホワイトアスパラ」
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「カマンベールの粕漬け」
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あたりをお願いする。シャキシャキとした食感のアスパラもいいけれど、出汁のあんを纏った和仕立ての「ロールキャベツ」
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が面白い。ちょんのせした、おろしたての山葵と白髪葱の香りがキャベツに包まれた肉あんの旨味を引き立ててくれるンだ。気になって追加した「土鍋肉じゃが」
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。ふつふつと煮えた土鍋にふわんと柔らかな豚角煮、人参、隠元、じゃが芋がごろごろんと収まっている。はふはふ。贅沢充実の肉じゃがにお腹も満足。カウンターを同じくしていたフランス人客たちが啜っていた「水沢うどん」なんかも気になるものの、この辺りでデザートに。濃緑色の表情を魅せる「抹茶のブランマンジェ」
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に「トマト撫子」
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。フルーツトマトの下のシャーベットがちと甘過ぎるかな。手洗いにと寄った厠のデザインも、銅を葺いた手洗い器など、隙のない凝りようだ。箸置きや猪口、焼酎の急須や片口など、錫の食器もまたカタチ佳い。運営母体のサイトには、日本の伝統的手法技術を基に現代社会に融合させるデザイン活動をもって、世界に発信しうる日本の文化、ライフスタイルを創造する、といった旨の表現がされている。「食」を文化の起源と考え、ともある。内外装のデザインばかり