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初めて足を踏み入れた知多半島、名鉄の朝倉駅近くでお昼どきとなりました。「手打めん処」という看板に、うどんもそばも、もしかしたらきしめんもあるぞとその藍色の暖簾を潜ってみました。「カレーみそ煮込み、なんてのがあるね」。入口脇の麺打ち場の硝子にあった貼紙に新メニューとしてそう記されていた、と同行の氏。よくぞ気づいてくれました(笑)。早速、その「カレーみそ煮込みうどん」を大盛りで注文します。…………。な、なかなか来ないね、うどん。両者「山本屋」っぽいゴリゴリ麺ゆえに煮込み時間が余計にかかっているのかしらん、などと色々と想い廻らしたところへやっとお待ちかねの土鍋がやってきました。おー。ふつふつと煮え滾って
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おります。普通の味噌煮込みと並べてみても、そうカレーカレーはしていない。最初の印象はカレーよりも赤味噌の風味の方が若干強めに感じられる汁。後半になるに従って、カレーの風味と濃度が増していくのであります。辛さがほとんどないのが反っていい仕立てになってる
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と思う。かしわ、揚げ、椎茸、かまぼこ、そして玉子と具材も充実。一番感心しちゃったのは、手打ちのうどんそのもの。これでどうだ的固さでなく、かといって決して軟くはない、骨太なしなやかさをもった絶妙の歯応え。こんな濃いぃめの汁の中に浸っていながら粉の風味を明確に伝えてくるンだ。こりゃ、旨い
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。生うどんの状態から煮込んでいるのかな。何気に入ったお店だけど、この記憶に残るうどんの食感は、うん、ささやかな僥倖でありました。
「平松」 知多市朝倉町285 0562-33-5678
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お店が供する馳走に籠めた創意工夫、店の名の由来やそのデザインを「意匠」と捉えて探訪を続けています。