券売機で定番の「ワンタンメン」のボタンを押そうとして、下の方に「タンタンメン」があるのに気がついた。 「かづ屋」が仕立てる担々麺はどんなだろうと路線を変更してみました。 雑誌から目線を上げ、ぼんやりと厨房を眺めていたら、如何にも中途半端湯切りシーンを目にしてしまった。 およそダボダボのまんまどんぶりのスープに投入しているんだ。 出されたまま麺を箸にして啜ると、案の定水っぽさが先に立つ。嗚呼。 赤いスープも薄まっているように思える。 そこで、どんぶりの底の方からひっくり返すように、 そして麺を泳がすようにしてみた。 すると胡麻ペーストのコクと辛味スープのバランスがとれ始めて、 加水率の低い麺の魅力も顔を出してきた。 肉味噌とパクチーがアクセントを添える。 平ざるを使わず、振りざるでしっかり湯切りをして、盛り付ける時に充分にスープと馴染ませる手順をこなしてくれていれば、随分と印象が変わっていたのになぁと残念に思う五反田の夜でありました。
「かづ屋」五反田店 品川区西五反田1-17-1[Map] 03-5496-4080
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