column/01510
手打「築地 布恒更科」で 横長蒸篭生粉打ちもりと円筒形ごぼう天
あの、大井「布恒更科」が築地に出店したと聞きつつ、伺う機会を得られぬままおよそ一年。
本願寺の正面から平成通りへ。
真新しく映る群青の暖簾に「手打」、そして「布恒」の文字が揺れていました。
意外や意外、早過ぎる時間ではないにも拘らず店内に先客なし。
微妙に動揺しつつ、テーブルに着きます。「成富」との比較が一瞬頭を過ぎって、「ごぼう天もり」を生粉打ちでお願しました。
横長の蒸篭に盛られたお蕎麦に、たまり醤油のような濃くて辛めのつゆ。
たしかに大井と同じ装いに思える。ごぼう天は、細く刻まれた牛蒡が下層に小海老が上層に円筒形に成形されたかき揚げ。皿の周りにソースを回したらフレンチのひと皿のよう?。
どうやって揚げるんだろうかと思いながら箸を入れると、絡まる牛蒡が軋んで分け難く、結局グズグズになってしまった。ゆっくり蕎麦湯を啜ってから会計を済ますまで、他に客はひとり。
大丈夫か、2代目。
「築地 布恒更科」 中央区築地2-15-20 [Map] 03-3545-8170