
新しいお店が幾つも出現していて驚かされる、
最近の茅場町界隈。
相変わらずの暑さ厳しいおひる時に、
何気なく裏道を歩いて気がついた。
どなたか住んでいるのかなぁと思っていた古い民家に白い暖簾が掛かってる。
おおお、と近づけばお肉割烹「三つ味」とある。
古民家再生の料理屋が何時の間にか生まれていました。
路地が似合う古民家の風景。

建物と建物の間からにょっと出た樹木もいい具合に彩りと木蔭を添えています。
玄関の三和土も表情があるけど、
それ以上に翼を描いた板張りの表情がいい。





店内の造作も、元の造りを極力活かしつつ、
違和感のないようにデザインされています。
二階はどうなっているのかなぁと想像しながら、
L字カウンターの隅へとお邪魔しました。
前菜の小鉢に載ったジュレが何気にオツなお味に引き立てる。

茄子も美味しくいただけて、
ロケーションからの好感度がさらに上昇してしまいます(笑)。

お願いしたのは、「とんかつ御膳」。
お肉割烹であるならば、という単純な発想からなのだけど、
佇まいに適うような端正な姿でそれは届きました。

もろきゅう越しに眺めるとんかつは、
例えば蒲田の「丸一」「檍」「鈴文」といった、
とんかつ専門店のそれのようなタイプとは違う表情のもの。
噛めば細やかな脂と旨みが軽やかに解ける感じ。

小皿で添えてくれたソースは甘めに仕立てたヤツなのだけど、
そこに独特の食感のものが潜んでた。
ビーツみたいにも思うのはなに?と訊けばそれは、パパイヤだという。
へー、そうきたか、であります(笑)。

お肉割烹だから、ランチもお肉の膳ばっかりかというとそんなことでもなくて、
「本日のおすすめランチ」がお魚系であることが多いし、
「銀だら西京焼き御膳」は定番のランチメニュー。

西京味噌の風味がよく似合う深海魚も、最近は高級魚となりつつあるのか、
なかなかに小振りな身がふた切れ。
オヤジさんが御存命の頃の八丁堀「殿長」の豪快な銀鱈をふと思い出しちゃった(笑)。
此処のランチでは、コレもいただかなきゃならないのでしょうと、
奮発して挑んだのが、一日限定5食の「名物 ビーフカツサンド」。

紅い身を晒した4切れのビフカツサンド。
その断面をじっと眺めてから、どれどれとそっと手に取って、
徐にそのまま齧る。
謂ってしまえば単純に、官能的ですらある柔らかさ。
赤身肉の旨みが、これまたやや甘いソースに引き出されて、
そっと唸る感じになる。
薄いスライスのトーストもバランスの良さを思うところ。
訊けば、オーストラリア産のヒレだそう。
ああ、贅沢なランチになってしましました(笑)。
茅場町の裏路地の古民家が生まれ変わっての、お肉割烹「三つ味」。
“三つ味”ってどんな意味合いからなのですかと問えば、
たまたま此処の住所が3-3-3だからと、そう応える。
でも、そこ以外にも想うところを含んでいるんでしょうとツッコむと、
それは追々考えます、とかわされちゃった。
仕舞っておきたいことも、そりゃありますもんね。
「三つ味」
中央区日本橋茅場町3-3-3 [Map] 03-6661-7346
http://www.mitsuaji.com/
column/03309