決して広くない商店街の通りを囃子の鳴りと一緒にゆっくり進む小ねぷた。境松ひまわり子供会のねぷたが、黒石から遥々やってきたのだ。 ちょうど一年前に表参道にやってきた大型ねぶたと単純に比べてはいけません(笑)。 コンパクトな中にきりっとした勇壮さを表している感じがいいではありませんか。
「中延ねぶた祭り」のねぶた達が目の前を運行したお店の中の一軒が、 ホットサンドの専門店「メイプル」。
ふらっと扉を開けば、ハーブティのカップを手にしている文庫本を読み耽っている姐さんのテーブルに空のビールのグラスを持て余しているご隠居さんのテーブル。 とても小じんまりしたお店は、扉を開け放つことでゆったりとした空間になっています。
450円の「スパイシージャーマン」から始まるメニューには、ホットサンドが20種類ほど。 なるほど専門店らしいラインナップです。 そんな中で、「チキチキ!」とオーダーの掛け声が聞けるのが「チキチキバンバン」だ。 ハーブグリルチキンがメインの具材で、 そこにポテトにほうれん草がサンドされている。モッツァレラチーズが品よく蕩けて、ガーリックチップの風味が利いています。 ポテトを挟んでほっこりさせたところがニクいと云えましょか。
またまた週末の昼さがり。今度はハイネケンの小瓶を傾けて、「ワンコイン土井土井ハーモニー」をオーダーします。 レシピを提供したのか、ひと工夫を助言したのか、その辺りは判らないけれど、彼の料理研究家の土井義晴が関わったホットサンドらしい。
パンの耳のところがスティック状のホットサンドにしてあって、ピクルスの酸味の交互にサクサク齧ってビールのアテにする。
ホットサンドの切り口を覗くと、ちょこっと黄色い花の咲いたブロッコリー。スジ肉のようにも見えるのが自家製のコンビーフだ。
熱々のうちにと、でも火傷してはいけないと、そっと齧るとそこはかとないカレー風味。焼き立てパンのさっくり食感と牛肉の旨みエキスが交叉する。 取り立ててどう美味しいということも正直ないけれど、安心してうんうんといただける、そんな感じかな。 全体の食後感が軽いのは、モッツァレラを使っているところにも起因するのかもしれません。
ありそでなさそな、街角のホットサンド専門店「メイプル」。オープンテラスに季節のよい頃に、ひとの少なそうな時間帯を狙って、 のんびり気分で寄ってみるのが良さそう。 今度はモッツァレラでなくて、マヨネーズを使ったヤツをいただこうかな。
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「メイプルmaple」 品川区中延3-2-4 [Map] 03-3784-0291
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