北海道居酒屋「釧路食堂」で ザンギ鮭とば厚岸牡蠣クジラルイベ

kushiroshokudo.jpg武蔵小山のアーケードといえば、750mとも800mとも云われるその距離を誇る「パルム」が世間に知られるところ。 そのアーケードは武蔵小山の駅前で矛先を変えるように左に転じて、平行して南北に走る26号線通りの向こうにL字に廻り込んでいる。 行き交うひとの数や賑やかさは比べるまでもないけれど、そこにもぽつぽつと飲食店が散在しているンだ。 今宵は、そんなアーケードの傘の下で気になっていた一軒、「釧路食堂」にお邪魔です。
入口を入ったところがちょうど厨房を横からみる感じになって、左手にカウンターがある。 ほとんど満席の様子を横目にしながら、空席あるやを目線で訊くと、カウンターの中程へと誘われました。 手元にメニューがあるものの、壁に貼られた品書きもまた目を引いてくる。 その中でもまず、「厚岸産」という一文に抗えず、ご注文(笑)。kushiroshokudo01.jpgちょっぴり檸檬を絞り垂らし、殻に口を寄せ一気に啜る。 たっぷしのミネラルとミルキーな旨みの向こうに、澄んで冷涼な海のイメージが通り過ぎます。 そして、この店のオススメその壱が、若鶏の唐揚げ「ザンギ」。kushiroshokudo02.jpg骨なしもあるけど、やっぱり骨があるままスタイルでいただきたい。 若鶏の周囲をびっしりと粉で被い、それをじっくりじっくりと揚げた、そんな風情。 「味ついてますんで、そのままどうぞ、お好みでこのソースを」。kushiroshokudo03.jpgフーフーしつつも喰らいつけば、しっかりした身肉から澄んだ脂が滲み出る。 香ばしく、乾いた衣との対比がクセになりそう。 うんうん、素朴に旨い。 焼酎を舐めるように啜っているところへ、お願いしていた「鮭とば」のお皿が届く。kushiroshokudo04.jpg炙った皮目のほの苦みと潮風に鍛え凝縮した鮭の身の旨みが、いい。 酒呑みの風雅はこんなところにあるのだよなぁと判った風を脳裏で呟いて、またひと舐め(笑)。 kushiroshokudo05.jpg 北の彼の地を想起させる、「キタキツネ焼」ってなぁにと訊けば、 それはやっぱり油揚げ。 酒肴として優しく、洒落として正しい、そんな感じ。 壁の貼り紙に「釧路直送」とあるのが「クジラのルイベ」。kushiroshokudo06.jpg舌の上にのっけると、シャリシャリとした細かな氷の粒が迎え、その向こうに鯨の風味が待っている。 ちょっと溶かすように口の中で転がすと、柔らかなタンの食感にも似た印象で解けていくンだ。 kushiroshokudo07.jpg ドリンクメニューでこのお店らしい一節をみつけたので、挑んでみる。 その名を「釧路の夜サワー」。 檸檬スライスを浮かべた褐色をひと口して判るのは、あ、ウィルキンソン割りなんだね、ってこと。 少々のシロップなんかで調味しているらしい。 これが何故に「釧路の夜」であるのかは、敢えて訊かないでおきましょう(笑)。 〆に普通にご飯を食べちゃおうとお願いしたのが、「ギンポー味噌焼き」。 「ギンポ」ではなくて「ギンポー」だということで、どんな魚なんだろと焼き上がりを待っていると、銀ダラっぽい見た目の肉厚白身がやってきた。 kushiroshokudo08.jpgkushiroshokudo09.jpgへーと思いながら箸を動かすと、十分脂を滲ませながらもほろほろと身離れがいい。 口にした味わいも見た目と同じく、銀ダラっぽい。 大将に「これって、銀ダラですかねぇ」と訊くと、「ん~、釧路に上がる深海魚だけど、銀ダラとは違うと思うよー」と応じてくれる。 ま、でも、それに近い仲間なんじゃないかな。 「ザンギ」をはじめ、彼の地由来の酒肴で常連客を集める店、「釧路食堂」。kushiroshokudo10.jpg今度は、「ジンギスカン」「ホッケ焼」「鮭ハラス焼き」か、もしくは「ザンギ」をおかずの晩御飯しに寄ってみようかな。 カウンターに座ると思わず呑んじゃいそうだけど(笑)。 口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」。 「釧路食堂」 品川区小山4-8-20 [Map] 03-3784-8839
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