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にぼしらーめん「玉五郎」で 味玉入りバランスを思う煮干出汁
どこかで昼飯をと大阪駅前3ビルの地下飲食店街を徘徊しました。
つけ鴨の「鴨しん」という店の前に佇むも、うどん、そば、ラーメンから選べちゃうというどっちつかず感から食指が動かず、踵を返す。
「踊るうどん」はこの辺りだっけかなときょろきょろしたところで、フフフンと煮干しの匂いが鼻を誘う。
うむむと唸りながら近づくと、「玉五郎」という提灯の前に早くも席待ちの列が出来始めている。
気が付いたら、その最後尾に並んでいました(笑)。
店頭のメニューの前には、大きなステンレス桶に出汁をひいた後のものかと思われる煮干しがわさわさとこれ見よがしに置かれています。
「玉五郎」のメニューは大きく、「らーめん」「つけめん」「辛味つけめん」。
変わらず漂う煮干しの匂いに鼻をひくひくさせながら、券売機の「味玉入りらーめん」のボタンを押しました。
スタッフにまだ経験の浅い者が少なくないのか、全体の連繋やオペレーションがどこかどきまぎしている印象がある。
頬杖ついてそんなことをぼんやり考えていると、トンと湯気と一緒にどんぶりがやってきました。
白濁してとろんとした見た目から期待を膨らませつつ、スープを啜る。
ほぉ、グググっと煮干出汁が迫るのかと思ったら、そうでもなくどちらかというと動物系の出汁と煮干しとのバランスにポイントを置いたスープのように思える。でもそう思うのは、「新宿 凪」の煮干がっつん濃厚スープや王子「伊藤」の質実直球な煮干スープと図らずも比較してしまっている所為かもしれないな。
そんな目線からどうしても煮干エキスに物足りなさを憶えてしまうけど、なかなかどうして悪くないスープなんじゃないかな。
にゅるっとしつつも意外と歯切れのいい麺にも、「伊藤」みたいなぱきぱき麺がより似合うとも思ってしまう。困ったものです(笑)。
大阪エリアの煮干しらーめんセクションを牽引するのか「玉五郎」。大阪駅前3ビル地階のお店は、天神橋の初代、日本橋の二代目に続く、三代目にあたるようです。
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「玉五郎」大阪駅前第3ビル店 大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビルB1F-68 [Map]
06-6345-2399