とある日の恵比寿駅前、駒沢通り。
突然の土砂降りにこいつは堪まらんと丁度店頭でお姉さんが呼び込みしていた居酒屋に飛び込む。
立ち呑みの店かなぁという印象のままポンと入ってみると、ビールケースにベニヤをのっけたテーブルにビールケースに座布団を置いた椅子が並ぶという店構え。
こうしてふらっと訪れた客もすいっと受け止めてくれる気安さがいい。
壁際のビールケースのひとつに陣取りました。
そりゃいいねーとまずはビールからお願いして、品書きを物色します。
よく読むと、「昼飲みはじめました」とあって、なんと朝の9時から990円の飲み放題ができるらしい。
う~む、ハッピー・アワーというよりは、ハッピー・デイタイム、だね(笑)。
まずは、定番と謳う中から「鶏皮ポン酢」、そして”さっぱり系”から「馬鹿ウマもやし」。
ハイブリッド炭酸を味わってください、という品書きの解説が、言い得て妙というか、語感は分かるような気がするというか(笑)。
シュワシュワとすっきりした呑み口が新しくて懐かしい、それが「角ハイ」だ。
数量限定「美桜鶏のレバ刺し」は、なるほど角の立って張り付くような鮮度とまったりした滋味を例によって胡麻油が引き立てる。
そんなレバ刺しに合わせるにはと、ハイボールにビールの泡をトッピングするという変り種、その名も「極JOEハイボール」。
今度は、”女子におススメ、あめムチハイボール”というコピーが可笑しい「愛JOEハイボール」。
柚子蜜の爽やかな甘さに生姜の刺激を合わせたハイボールで、確かにジンジャーはっきりと活躍してるけど、”ムチ”ってほどの辛さじゃないのでご心配なく(笑)。
お時間そろそろコールをいただいたところで、呑み放題の仕上げにもう一杯と「黒ハイボール」。
なにを混ぜたハイボールか、皆さんもうお分かりですね。
そう、コーラとハイボールのコラボなジョッキだ。
ふと思い出すのは、最初にして今に至るまで最高の二日酔いのこと。
夏のある日、友達の下宿に集まって、呑んだのがコークハイだった。
加減も分からず、濃いぃウイスキーをコーラで割ると、ウイスキーの刺激が陰を潜めて、ぐいぐい呑めちゃって呑めちゃって。
その翌朝の暑苦しさと強烈な二日酔いは、今では懐かしくも愉しい思い出だ。
呑んだのは角瓶じゃなくて、取っ手のついたレッドだったけどね(笑)。
この「黒ハイボール」なら、そんなおバカな酔い方はしないと思うものの、角の風味をちゃんと味わいたい貴兄には、デフォルト「ザ・角ハイボール」をおススメいたします。
なんで「じょー」なのと訊けば、オーナーの知り合いに「JOE」さんがいて、響きがいいからいただいた、という割りと安易な店名だそう。
ね、気安いでしょ(笑)。
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サントリー「東京 おいしい居酒屋 酒場 特集」 column/02846 @4,100-