column/02375 reprise01 @6,000-
NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」でテツメシコースと島餃子
公設市場やあやぱにモール辺りを徘徊したついでに、
お馴染み「石垣島ラー油」を仕入れようと「辺銀食堂」に行ってみる。
売場となっている二階への階段を上がろうとすると、
そこを通せんぼするようにスタンドが立っていて、
「本日は売り切れました」の旨が書かれている。
ありゃ~、まだ昼過ぎだというのに売り切れとは、一体どうなっちゃっているのでしょう。
手作りゆえ、そもそも全国を相手にするような数量は作れないと知ってはいるものの、去年は夕方近くでも普通に買えたのになぁ。
そんなことを思いながら夕食の予約を入れたついでに訊いてみると、ラー油は開店1時間で売り切れる毎日になっているという。
ここへきてマスコミの露出が増えていたらしい。
あちゃー、そうですか、ビックリするなぁ、もう(笑)。
さて、2年振りとなる夜の「辺銀食堂」。
2年前と同じ、入ってすぐのテーブルに案内されました。
メニューは、「テツメシ」と呼ぶコース。
前日までの予約で、その日の仕入れ状況で若干内容の変わる、おまかせコースだ。
当然の如く生ビールを呷って迎えたひと皿めが、「トマトとナーベラーのもずくソース」。フルーツっぽい甘くて小振りなトマトとナーベラー(ご存じ、へちまのこと)のサラダだけれど、もずくを使ったソースで酸味を添えるところが、辺銀食堂料理人・吉岡哲生、”テツ”流か。
続くお造りは、「本まぐろとかつお」。島最高の漁獲高を示すマグロは、当たり前のようにその刺身が供されるけど、さすがに大間などの北の漁場にイメージする脂ノリノリのマグロとは違って、どちらかというと赤身が旨い!ってな案配のマグロが多い。
なんだか、クロウト好みのマグロって感じがしちゃうのだな。
トッピングは長命草だね。
こふいふ取り合わせは、意外と初めてかも~と思ったのが、「スーチキーゆし豆腐」。スーチキー(塩豚)をゆし豆腐と合わせて炊いていて、カツオ出汁にゆるりとしたゆし豆腐の甘さと塩豚の脂の甘さがいい具合に渾然となっているのだ。
ここで、コースとは別注していた、ご存じ「島餃子」。
例のカラフルな茹で餃子たちに今年も面会できました。お店には申し訳ないけど、添えてくれたタレは使わずに、卓上でスタンバってる石垣島ラー油にちょこっとニンニク油を加えたヤツでいただくのがオススメ。
橙、黄色、緑、白、黒とどうしてもいちいち中身を確認しながら食べることになってしまうのね(笑)。
やっぱりどれも愉しい中でイカスミ練り込んだ皮にイカとニガナのあんの黒いヤツが印象深いかな。
本篇に戻って、「ターンムワカシー」は田芋と島葱の油炒め。田芋の和え物ということでは、「どぅるわかしー」と同じで、裏漉しの加減がこちらの方が細やかか。
織り込む材料はそれぞれなのでしょうね。
おおおと思ったのが、「島ゴボウとアーサーの天ぷら」。島で天ぷらというと、およそそのままの姿で揚げるか、塊にした形状で揚げるかのところ、ごぼうどころかアーサーも細やかな掻き揚げにしているンだもの。
島の天ぷらもなんだかお洒落になっちまってよーと、嘆くオバアがいたりして(笑)。
もしかしたらこふいふのが今の「辺銀食堂」らしいのかもと思うのが、
「もろみ豚と平インゲンの炒めもの」。滋味深い豚の旨味と肉厚インゲンの青みの取り合わせは、何気なご飯が欲しい系だぞい。
そろそろお腹もいい感じになってきたなというところで冷たい「島葱すば」。もしかしたらこのメニューは、那覇の「こぺんぎん食堂」のメニューでなかったか。
シャキっとした麺としっかりした出汁スープがもやしの食感を基調に迫る。
優しい〆の一杯でありますなー。
「杏仁豆腐」には、パッションのトッピングがずっと定番であったかのようによく似合う。そのうちこれも、「わしたショップ」に並んだりして(笑)。
料理人を迎えて、石垣島ラー油だけではない魅力を発信している「辺銀食堂」。ホールの兄さんによると、「以前もいらしてるでしょ」と厨房で云っているという。
ありゃ、二年前を憶えてくれていたのかな。
口関連記事:
NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」で五色餃子島食材の宴(07年09月)
五色ギョーザ「こぺんぎん食堂」でカラフル島餃子スーチキーすば(08年10月)
「辺銀食堂」 石垣市大川199-1 [Map] 0980-88-7803 http://www5d.biglobe.ne.jp/~A_Pengin/