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La barre et café「TOUT」で ビーフシチューすっきり明瞭旨味
八丁堀の裏通り。
周囲に溶け込むように馴染んでいた「珈琲 ラン」が店を閉めてしまうと知ったのは、3月も末頃か。
月が変わって覗いてみると、
早速新装へ向けての作業中のご様子。
どんな店ができるのかなぁと思っているところへ出現したのが、青緑の壁と白い建具で構成するファサード。
La barre et caféとある通り、カフェのようですね。落ち着いた佇まいの店内の壁にはモルトの「山崎」や「CAOL ILA」あたりのボトルたちが並んでいて、夜にはそれも可ということらしい。
路上の黒いA看板で既に決めていたオーダーは、「ビーフシチュー」。
大き目のお皿にたっぷりと注がれた赤褐色のソースに、
じゃが芋、人参、玉葱、角肉などがゴロゴロと。これが想定外に美味しくて、ちょっと吃驚。
すっきりと明瞭な旨味に、加減のいいコクと香り。
訊けば、一からの手作りだというから、感心頻り。
喫茶店のなんちゃってシチューかもねと少しでも疑ったのは、失礼なことでありました。
これに、焼き立てのパンとドレッシングも本気なサラダ、さらにコーヒーがセットで1,000円とはおトク過ぎないかなぁと思っちゃう。
別の日のメニューにあった「ホワイトシチュー」も食べたいなと件のA看板を度々覗くのだけれど、試行錯誤と事情と時季があるようで、それ以降は日替わりの「幕の内弁当」が続いていました。
と、今度は「チキンカレー」を発見。
おおっと思って早速寄ってみると、これまた具沢山なみなみカレーにほくそ笑む(笑)。辛さはほぼナシのお家カレー系の仕立てだけど、な~んかイイのだよなぁ。
ふと、”カレーは飲み物”という名言を残したウガンダは亡くなっちゃったけど今それが判る気がするかも(笑)、なぁんて勢いでガツガツスプーンを動かしちゃう。
はい、ぺろんとご馳走さまっ。
鮮やかなブルーグリーンと白とのコントラストが目印のカフェ「TOUT」。「TOUT」と書いて、「テュー」と読むその意は”すべて”。
女性店主の、今に至るまでの自分のすべてを注ぎ込んで、という気持ちからそう名付けたのだそう。
こんな店をやりたい、きっと、そんな想いのあれこれが鏤められているのでしょうね。
「TOUT」 中央区八丁堀2-28-9 田中ビル1F [Map] 03-3523-0680