中原街道沿いにあったビストロ「いな」の青いテントが赤いテントに変わったのは、いつのことだったかな。
もう2年くらい経つのかもしれません。
今、昼に夜にその存在を主張している赤いテントのお店が、スペイン食堂「石井」です。
居抜きに手を入れた、そんな様子の店内の厨房で立ち動いている短髪の方がきっと石井さんそのひとなのでしょう。
夜のカウンターに陣取りました。生ビールをいただきつつ眺めるメニューから、「ヒコイワシの酢漬け」。
丁寧に開いて塩梅よく漬けてある。
つまりは、カタクチイワシを使った塩蔵でないアンチョビ、みたいなことでいいのかな。
大蒜の微塵切りが良く似合う。
こりゃぁビールよりも、とカヴァのグラスに持ち換えて、
「生ホワイトアスパラガスのにんにくオリーブ炒め」。
柔らかなハチノスにソースにしみじみする旨味があって、ふたたびパンのお代わり。
パラパラとしつつ、ご飯のひと粒ひと粒がこっくりとしたスープを含み包まれているようで、塩梅のいい仕立て。
大盛りにしてもらえば良かったな(笑)。
フレンチ出身で、銀座「Puerto de Palos」などのスペインレストランを経てきたシェフが供するは、肩肘張らない、でもブレのないスペインの家庭料理たちです。
口関連記事:
Bistoro「ina」で 帆立貝柱とシャンピリオンのクリームリゾット(04年03月)
四川料理「川菜館」で 涼衣白肉水煮牛肉沸騰魚辛旨いの愉しさ(09年04月)
「石井」 品川区旗の台2-1-31 [Map] 03-3784-7336 http://www.spain-shokudo.com/
column/02796 @3,800-

