Bar & Cigar Salon「Cigar Malt」

cigarmalt.jpg三軒茶屋の「MORINOKO」にいたAさんが店を辞し、沈黙ののち立ち上げたという店が池尻にあるのだという。池尻の駅から三宿へと抜ける裏通りからちょっと南に折れ入ったところ。周囲はひっそりとした住宅街だ。店の名を「Cigar Malt」。モルトとシガーを嗜むヒトたちに、という想いが素直に伝わるネーミングだ。奥への広がりもカウンターの奥行きも、そしてソファーも、ゆったりとして心地いい。センスあるオトナなインテリアデザインが施されています。グラスビールで喉を湿らせてからまずは、スペイサイドから呑み口のいいものをとお願いしてみました。やってきたのは「TAMNAVULIN」というモルト。イメージに適う、柔らかさを纏った一杯に、二杯めを重ねてしまう。一転してガッツン系のアイラをと云うと、蒸留所の再興から生まれたという「Ardbeg」の”Still young” 。10年に満たないものは、まだまだ若すぎると評されるが故のサブタイトルだけれど、妙なピリピリはなくて、十分まあるい味になっている。バーボン樽で熟成させたという変り種モルト「Caol ila カリラ」の”SIGNATORY MILLENNIUM EDITION ” が、旨くて楽しい。一方、シェリー樽で醸したバーボンがあるという。かの「WILD TURKEY」の”SHERRY SIGNATURE”だ。調子にのって頼もうとしたものの、既にいい具合の酩酊段階にあることに気がつく。次回の課題にしておこう。Aさんの名刺には、「スコッチ文化研究所 ウイスキーエキスパート」と記されている。土屋守氏が代表を務める「世界のウイスキーについて、情報収集と発信を行う、愛好家のための会員組織」において、100問の筆記試験を経て与えられた認定らしい。ちょっと齧ったくらいじゃ適いそうもないけど、いっちょ勉強してみるのも面白いかもね 。 「Cigar Malt」 世田谷区池尻2-21-9
column/02025