手打ち蕎麦「流石」で ひやかけそばなくなるのが口惜しいつゆ

sasuga2.jpg新進気鋭でありながら既に風格さえ漂わせ、名も実もある蕎麦店のひとつとして露出される機会がさらに増えている「流石」。 蒸し暑さに噎せる昭和通りを歩いているのは、そう、話題の「ひやかけ」をいただきたいから! カウンターの端に収まっているご隠居さんも、奥のテーブルのおふたりも、「ひやかけ」と口々にしています。 遅れまじと「ひやかけそば」を大盛りでお願いします。
淡い黒褐色の器にたっぷりとつゆが張られ、(大盛りゆえ)蕎麦切りがゆったりとそよいでいます。 sasuga2_01.jpg一気に食べてしまうと勿体無さそう(笑)なので、お上品な量の蕎麦を箸で掬い、啜り上げてみました。 ズズズっ。 はァ~。 もう一回、ズズズっ。 そしてどんぶりを持っておつゆもズズっ。 はァ~。 外界の蒸し暑さが遠い出来事のような清々しさに包まれる(いやホント)。 なんとも旨味たっぷりなのにクセもエグミも微塵もない透明感のあるつゆなのでしょう。 こんな冷たいつゆをひくのはどうするのだろうかと、厨房の方を振り向くが、分かろうはずもなく。 そしてそのつゆに負けていないのが「流石」の蕎麦。 ちょっと平打ちになっているのも、力強くつゆを纏ってくる理由のひとつかもしれません。 蕎麦2ズルにつゆ1ズルを繰り返し、後半は梅おろしをちょっぴりフィーチャー。 もうなくなってしまうのがどうにも口惜しい。 食べ進むにつれ、どんぶりの内側に「滋味真味」の文字が綴られているのが見つかる。 そして最後の一滴まで飲み干すと、瓢箪に「流石」の文字が見つかるのです。
「流石」 中央区銀座1-19-12 理研ビルB1 03-3567-0012
column/01194再会