食事と喫茶「双葉食堂」で 南伊豆ヒリゾ浜と夏の日の中華そば

futaba.jpg南へ南へと車を走らせた真夜中の135号線。
夜が明けるまで仮眠して、白浜海岸の白い砂に足裏を焼いた学生の頃。
近くに貸別荘を借りて、日参した弓ヶ浜と神社の先の海の家。
泳ぎ疲れた帰り道では、海岸沿いを先の先の先までテールランプが続く光景を憶えています。

そんな遠い記憶を妙に懐かしく想うほど、
真夏の下田から離れていました。
久し振りに下田〜南伊豆の魅力に浸ろうと、
呑み明けに早起き(笑)。
こだま号に乗り込みました。

伊豆急下田からバスに乗り換え、下田のさらに奥へ。
石廊崎を過ぎて、バスは伊豆の西側へと回り込みます。
バスに揺られること、およそ45分。
辿り着いたのは、中木という終点、小さな小さな港だ。

早速手に入れたのは、渡し船のチケット。
間を置かずやってくる船に乗り向かうは、ヒリゾ浜。
陸路なく、船でしか行けない小さな海岸
なのです。

向きを変えた船が走り始め、三坂漁港を離れる。futaba01.jpgと、あっという間に断崖に囲まれた入り江のような、
そんな地形の場所に船の舳先が着岸します。

岩を伝う通路を辿ってみればビックリ。
小さなヒリゾ浜は、先客さんたちで大賑わい。
テントを持ち込んでいるグループも多く、
まるでキャンプ場のような様相を呈しています。futaba02.jpgなんとか隙間を見つけて、レジャーシートを陣取る。
そして早速、此処のために仕入れた短いフィンを手に海へと進む。
慣れるまでは冷たいけれど、澄んだ水に漕ぐ脚も忙しくなる。

タカベの群れが迎えてくれ、
空色のスズメダイたちやチョウチョウウオの仲間が顔を出す。
目に前で猛烈な勢いで苔を食む大振りなボラをじっと観察。
イソギンチャクにはクマノミお留守だったけど、
とっぷり堪能のシュノーケリング三昧のヒリゾ浜でありました。

渡し船で港に戻ったら、
真っ直ぐそのまま「双葉食堂」へ。
一階売店のオトーサンにシャワーの御代を払って、
最上階のテラスが水浴び場。

ちめたーい水のシャワーに「ひ〜!」と涼んでから、
その下の食堂から港を眺める。futaba03.jpgfutaba04.jpg陽射し強くもカラッとして、
そよそよと抜ける風がなんとも心地いい。
そして、お待ち兼ねのジョッキです(笑)。

ツマミには、「双葉」フリークに話題の「イカバタ」を。futaba06.jpg柔らかく焼いた烏賊の香ばしさにバター醤油がグググンと誘う。
旨いね、こりゃいいね。

すっかり腰が落ち着いちゃって(笑)、
ウーロンハイに切り替えて。
お供に「焼きそば」所望する。futaba07.jpg忽ちお酒のアテにもなる、
海の家の定番として欠かせないものでございます。

futaba05.jpgもひとつ「双葉」で話題の品が、「焼肉丼」。
甘辛い濃密な醤油タレに絡めた豚ロースがドンブリを覆ってる。futaba08.jpg噛めば、生姜の気配する。 リピーターも少なくないよな気がします。

ノスタルジックな気分も多分に混じるけど、
夏の海辺に欠かせないのは、飾りのない中華そば。futaba09.jpg「チャーシューメン」でなく、ただ「ラーメン」であるのが相応しい。
業務用を想うスープとタレにかん水匂う縮れ麺、
ナルトに支那竹。
あの日の薄っぺらいスープよりは贅沢な味わいだけど、
こうでなくちゃのドンブリそのまま。
澄んだ海と空の紺碧を眺めながらの夏の日のラーメンに感激です。

ヒリゾ浜へと渡る、中木の港のお食事処「双葉食堂」。futaba10.jpg目の前の海を見下ろすロケーションと、
海の家正統の品書きが嬉しいオアシス。
盛夏のおひる時には、行列ができるようですよ。

「双葉食堂」
静岡県賀茂郡南伊豆中木 [Map] 0558-65-0015
Webサイト「中木へいこうよ!!」http://www.nakagi.jp/

column/03296

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください