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天麩羅「土手の伊勢屋」で 穴子天丼しんどいベタっとしたタレと衣
バスに揺られ、奥浅草とでも呼ぶべきエリアを抜けて吉原大門へ。
桜なべの「中江」のお隣、味ある日本家屋の前には噂に聞く行列はなく、すんなりと席を得られました。
裸電球のような心許ない電燈に照らされた入口脇のテーブルでお品書きを眺めてから、「穴子天丼」をみそ椀つきでお願いします。待つこと暫し。
その薄暗がりに、穴子のどんぶりがドンとした威容を現しました。
2本の穴子天が両端をどんぶりからはみ出させている光景は圧倒的ですらあるね。
そのまま齧ろうとして諦め、箸で適当な大きさにしてから噛み付きます。
部分的に胡麻油の香りとカリリとした食感を感じられるけれど、
全体にはタレと衣がベタベタとしている。
1本食べて、谷中生姜の天麩羅で目先を変えてみても、やはり後半がしんどくなってきた。
体調悪かったのかなぁ。
そんなことを思いながら、ほぼほぼ完食してしまう、俺って…。
「伊勢屋」創業は明治22年だそう。
古の建物は、戦禍にも見舞われなかったということなんでしょうか。
「土手の伊勢屋」 台東区日本堤1-9-2 [Map] 03-3872-4886