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手打ちそば・うどん「友季亭」で 肉汁うどん武蔵野うどんにあらず
行きつけの美容院後に、武蔵野うどんを啜りに寄れる店はないかと所沢駅界隈を探してみる。
以前訪れた「きくや」系「涼太郎」以外にめぼしいお店が見あたらず、意外とないものだなぁとさらに漁って辿りついたのが、駅から離れた久米地区にあるお店。
とっても中途半端な距離なものの、ぽかぽかした陽射しにつられて、歩いて行くことに腹を決めます。
踏切を渡り、墓地の脇を抜け、坂を下ったところでそれらしい看板を見つけました。看板に従って左手の脇道に入ると見えてくるのが、妙に印象的な佇まい。一体どこだ?くらいに田舎なうどん店の風情を十分に匂わせているじゃぁありませんか。
掠れた「あづまや」という青い文字。
武蔵野うどんを啜る!を目的として歩き着いた身としては、「本手打ち」と「うどん」に加えて、「そば」の文字が看板に挙がっているのを気がかりに思いつつ近づくと、「仕出し・出前」と記された暖簾の下にドアを塞ぐようにホワイトボードが立て掛けてある。
あれれ?と思いながら読むと、「お食事は新館の友季館でお願いします」とある。
硝子越しに覗く店内もシブい情緒を醸していて、間違いなく断然こっちのお店でうどんを啜りたい。
でも改めて覗き込む店の中にひと気はない。
とっても残念な気分を抱えながら、案内に従って、敷地内のようなそうでもないようなくねる道を奥へと進みます。
そこにあるのは、なるほど新しい設えであるなぁと思わせる店舗に無地の白い暖簾。
広めの店内では、奥のテーブルでひと組のオッチャンたちが昼下がりの酒盛りをしている。
それも佳き哉と眺めながら、お品書きを凝視(笑)。
店に悪気はないのだけれど、「そば」が上段に書いてあるってことはやっぱり、どちらかと云えばそばが主体のお店なのかもしれないな、と微かに溜め息ひとつ。
しかも、「肉汁」がデフォルトではなくて、基本のつゆを「肉汁」か「鴨汁」に変更もしくは追加ができるというシステム。
この時点で完全に、「武蔵野うどん」の心意気を汲んだ店ではないと知る。
それも已むなしと思いつつ品書きの裏側を見ると「人気商品」とする並びがあって、注文が多いという組み合わせ、「肉汁うどんと野菜天ぷら」をお願いしました。
粉の風味とつるんとした食感が心地いいうどんは遜色のないものであるのだけれど、
一方で肝心なつけ汁がいただけない。
脂がどこどこ浮いちゃうようなバラ肉を使ってイヤラシク肉の甘さ漂う感じが肉汁たるところだと思うものの、目の前のつけ汁はなんとも素っ気ない仕立て。
きっと、食べるほうの思い込みがお門違いなんだね。
訊けばやっぱり、表のお店では仕出ししかしていないという。
先代ご夫婦はその高齢ゆえそば・うどんから引退して注文を受けて少量に応じる仕出しのお店を営んでいて、その息子が畑を潰して広くて新しい建物を建ててそば・うどんの店を継いでいる、なぁんてことを想像したりした。元来から、常道「武蔵野うどん」の店とは違う路線のお店だったのでしょうね。
「友季亭」 所沢市久米字天王前1636-3 [Map] 04-2928-8752
うきゃ〜、これは素晴しい佇まい、参りました。いいですね〜。ピカピカうどん。こういうところで粋に酒と肴、うどんで〆てみたいものでござんす。
…あまりにかわいい佇まいに惹かれて、きちんと読んでませんでした、
>肝心なつけ汁がいただけない。
だったのですね、、、残念です。
まさぴ。様のおっしゃる
>常道「武蔵野うどん」の店
とは、どのようなものか興味がわきました!
過去レポートを散策してきます〜☆
Re:laraさま
うん、いろいろ期待と残念が交錯する昼下がりでありました(笑)。
「武蔵野うどん」は云わば、ソウルフードなもので、なんだか妙なこだわりがあるのですよー。
さぬきうどんみたいに万人ウケするのとは少し違うかもしれないけど、まだまだ行ったことのない店もあるので、ちょっとずつでも訪れたいと思ってまする。
きっと忘れた頃に、日記になると思いますので、ご期待ください(うふっ)。