所沢駅西口から西武の脇を真っ直ぐ抜けて、
旧町の住宅街になった辺り。
その裏道に、前を通る度に気になる民家がありました。
ブロック塀で囲んで、既製の門扉が構える木造二階建ての一軒家。
何気ない住宅地の裏通りの風景をやや特異なものしているのは、そのブロック塀越しに示された「居酒屋 一八」の文字。
昼間しかそこを通る機会がなく、営業しているのか名残りなのかずっと謎のままだったのです。
ネット上の微かな情報を頼りに探るように連絡を入れてみると、「あいよっ」てな調子の大将の声。
「日曜以外はね、だいたいやってるよっ」。
いざ、仲間を連れ立っての探検です(笑)。
忙しなく降る雨の中を進み、暗がりに灯る看板を見定める。
今は、玄関に枯茶色の暖簾が掛かっています。
ガラリと玄関を入るとそこがもう店内。6~7人で一杯のカウンターが大将の舞台だ。
そこへ横並び4名で腰掛け、四方をきょろきょろ。
常連さんらしき女性のひとり客と話し込んでいたのが、女将さんらしい。
入って右手に焼き台があるけど、もう焼き鳥は焼いてないんだとか。
暖簾の真ん中に「鳥」と白抜かれているのも、いまはご愛嬌ってことになるね。
お通しのマカロニサラダで、まず乾杯。
ビールのサーバーは稼働させていなくって、ビールは瓶になる。
素朴なメニューの並ぶホワイトボード
家庭的メニュー「ぴりからなすいため」の後には、インターバルを上手に繋いでくれる溶き玉子のお椀を挟んでくれた。
アルミの手鍋でことことっと汁の下地を炊いて、女将さんが練った粉を抓まんで入れる。
ふうと和む味わい。
そもそもこういうものだとはいえ、ちょっと芯の残る感じだったので、もう少しゆるく練った生地の方がより美味しくいただけるかもしれません。
裏手に住むご隠居さんあたりが、一日おきにひょいっと訪れては寛いで、云いたいこと喋ってすっと帰っていく。ふとそんな光景が浮かんだりした。
こんな風に今も営業しているンだと、なんだか長年のもやもやの晴れたような気分です(笑)。
「一八」 所沢市日吉町28-18 04-2922-3819
column/02675 @3,900-
うわぁ…ある意味でリノベーション。行ってみたいような、下戸が行ったら怒りそうな…
Re;takapuさま
下戸が行っても怒るこたぁないと思うよ。
お?そうかぁ残念だなぁぐらいは云うかもしれないけど(笑)。
どうしてこう、埋もれてしまいそうな裏道のお店が気になるのか、自分でも判りましぇん~(あは)。