東京への帰りがけ。
新大阪ふたつ手前の中津に旨いうどんのお店があるというので、寄ってみました。
以前覗いた洋食の店や東京から転じたラーメン店も割りとご近所です。
ちょうど夜の部の開店前だったらしく、お店の灯りはまだ点っていない。
ただ、そろそろと窺わせるのは、
お店の前に三人ほどのまだかまだかとそわそわ店が開くのを待つひとの姿があるから。
シェードが上がり、店に明かり点きました。
いそいそとなだれ込んだコの字のカウンターは、マーブルな色合いの小さなタイルを貼り込んだお風呂的意匠だ。
飲食店を襲う悲しい原価高騰のお知らせ文に続けて、お品書きをチェック。
大項目として「生醤油のうどん」、ぶっかけ系「冷たいうどん」に「温かいうどん」がラインナップ。
でもやっぱり惹かれるのは、限定の文字(笑)。
限定の「とり天カレーうどん」をお願いしましょう。
厨房では湯気が上がり、天ぷらを揚げる揚げ音が聞こえてきます。
「とり天」を三個ばかしトッピングしたどんぶりがカレーの芳香と一緒にやってきました。
ガーリックチップ越しに箸の先をむんずと挿し入れてうどんを引き揚げようとするも、カレー汁のとろみが纏わりついて、ぐっと重い。少量に改め啜れば、くにくにもっちりとした食感がストレートに伝わってくる。
はふはふ、しかも、熱いぃ(笑)。
とり天とカレーの相性もなかなかいい。
熱いやらそこそこ辛いやらで、汗やらハナ水やらに塗れながら、麺を啜り終える。
ふう。
カレーうどんは大好きだけれど、このもっちり麺の醍醐味を一番上手に味わうのはきっと「とり天ぶっかけ」あたりだろうな。
帯が風にたなびいているかのような、粋なファサードのデザインを眺めながら、そう思うのでありました。
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「たけうちうどん店」
大阪市北区豊崎5-2-19
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