
06年、表参道ヒルズの開業に合わせて、「ちゃぶ屋」の森脇康二さんが勇んで出店した「MIST」。
「MIST」は10年01月には香港に海外初出店し、
11年版「MICHELIN HONG KONG」で一つ星を獲得したらしい。
ますます順風満帆かと思いきや、この01月早々にヒルズの店を閉めてしまったという。
移転のためということだけど、間違いなく高いであろうテナント料にいい加減嫌気が差した、というところではないのかな。
そんな森脇さんが、路線の違う新店を繰り出した。
それが、四谷三丁目の「CHABUYA Zutto Branch」だ。
ところは、外苑東通りが曙町に向かって右へ曲がる辺り。
「エリマキらーめん」が懐かしい「一心らーめん」の斜向かいといえば、
分るひとには判るはず。
節電モードの店頭だけど、硝子越しに「あぶら」と示す赤い提灯がみえる。
店内は、奇を衒ったようにまで思った「MIST」との連関は窺えず、嘗てのレストラン・バーを居抜きでテナントしたもののようにも映る。

ラーメン・つけ麺の店としては、十分にゆったりとした居心地。
壁には、「MICHELIN HONG KONG」一つ星を顕す額が飾られています。
ご注文はやっぱり、「特 牡蠣あぶらそば 正油味かつお風味」。
オリーブオイルと白胡麻油との”あぶら”に対して、
牡蠣エキスを織り込んでいるというのも気になるところ(笑)。
大盛りに、「温玉」をのせてもらいましょう。

塩味グリルのチャーシューに支那竹、青葱、刻み海苔、刻みナッツのトッピング。

覗き込む麺の表情は、ぬらっとしつつも決してオイリーではない感じ。
さてさて牡蠣エキスはどんな活躍をみせてくれているかな、なんて考えつつ、自家製と聞く量感のある麺をズ、ズッと、啜ります。

ん?お?うん?
確かに、今までの味わいの枠組みとは違うベクトルをもつ味わいだ。
丁寧に仕立てて、間違ってもジャンクな方向へ転ばないようにしているのがよく判る。
ただ、その分だけ、おおお!といった判り易いトキメキを齎すものではない模様。
ただのオイスターソース和え麺とも勿論違う。

森脇さんが謳う、第六の旨み「油味」というのは、なんだか難しい、というのが正直なところ。
“牡蠣エキス”はどうやって抽出しているのかな。
温玉を崩して黄身のとろみを纏わせたり、卓上の意外と辛い唐辛子オイルを垂らしたりして、味の変化を愉しみつつ、完食です。

お会計の際に、「TAP 2011」という青いロゴ・マークをあしらった箱を見つけた。
「TAP 2011」というのは、
げんさんも応援しているプロジェクトだ。
元々は、世界の子供たちが「清潔で安全な水」を手に入れられるよう、ユニセフの活動を支援するものだったのだけど、巨大震災を受けて、ユニセフの「東日本大震災緊急募金」に協力するものとなったそう。
ここでも、ささやかな協力をいたしましょう。
「ちゃぶ屋」の森脇さんが繰り出した新基軸は、あぶらそば「CHABUYA Zutto Branch」。

「ちゃぶ屋が “ずっと” 続くように」、そして、「油そばを “ズッと” すすって明るく元気になってもらいたい」というのが、”Zutto”と名付けた意図らしい。
口 関連記事:
創作麺工房「MIST」で スタイリッシュに巻き麺偽寿司柳麺らぁ麺(06年03月)
「CHABUYA Zutto Branch」
新宿区舟町7 ポワロービルディング1F
[Map] 03-5919-0752
http://www.chabuya.com/
column/03108