国際通り界隈のおへそ、牧志公設市場。
ここに足を運ばないと、なんだか那覇を訪れた気がしないよな気もする。
ということで、「BLUE SEAL」のウベと紅イモのアイス舐め舐めアーケードに潜り込む。
そういえばどこがメインの入口なのだろうなと考えながら、適当な入口から場内に入ります。
売り口の上手な(笑)オトウサンから島らっきょあれこれを買い込んで、その先をぐるりと巡る。
この後山羊料理喰うんだもんねと思いつつ、「見てってよ!」というオカアサンのひとりに捕まってしまう。
セミエビはちょっと稀少で高いけど、ゾーリエビならそうでもないよ、と聞いてそのゾーリエビを見せてもらう。
セミエビに似てはいて、確かに草履のような姿形につぶらな瞳(笑)。
それじゃぁということで、イラブチャー(青ブダイ)とアバサー(ハリセンボン)半分を加えて購入します。
そのままオカアサンにくっついて、市場の二階へ上がる。
前回お邪魔した「道頓堀」を横目に、逆サイドにある「豊年」のテーブルへどうぞ、となりました。
「ポーク玉子」に「スペアリブ」、「さしみ定食」「グルクンから揚げ」「天ぷら定食」、「沖縄焼きそば」「沖縄ちゃんぽん」、「中味汁」「いかすみ汁」そして「ヤギ汁」まで、壁という壁に品札がずらりと並んでる。
買い求めた魚介と伝票が厨房に渡って、そこでオカアサンとはお別れ。
いただいた名刺をみると、オカアサンは、「くに鮮魚店」の社長さんだ。
伝票で既に調理方法が指定してあって、ゾーリエビは刺身と頭のみそ汁、イラブチャーは刺身とあんかけ、アバサーは唐揚げにしてくれる。
オリオンを呷って待っていると、早速舟盛りに載って登場したのは、
ぐわーっと起き上がってひくひく動いているようなゾーリエビ。
ややグロテスクな姿の殻を剥けば、
その白く透き通った身はなんとも上品で甘い旨み。
伊勢海老の魅力とはまた違う、繊細な味わいだ。
イラブチャーは、皮目を炙ってあって、そのグラデーションに”青いお魚”の片鱗を見せる。
味わいは知っての通り、淡白な白身であるけれど、青臭くなんかない。
さらりとして、じわじわとくる旨さがあるンだ。
アバサーは、ぶつ切りにして唐揚げのお姿に。
あんまり食べるところなさそうでいて、しゃぶればしゃぶるにつれまだまだ身がある不思議な感じ。
しゃぶり尽くさずにおれましょか(笑)。
アバサーが骨の残骸になったところへ届いたのが、イラブチャーの半身をあんかけにしたもの。
潜っているとイラブチャーが珊瑚や岩をガリガリする光景はよくみるけど、ほらほらこの嘴のような口と歯だもんね。
そして、大きな器でやってきたのが、足を踊らす姿のゾーリエビ。
なぜか湖の佐清ポーズ(犬神家の一族)を思い出す。
でもでも、鰹の出汁もしっかりながら、ゾーリの出汁も芬々であります。
なははははは。
牧志公設市場の二階食堂、かつ亭「豊年(ほうねん)」。
“かつ亭”というくらいだからきっとソレもあるのだろうときょろきょろ探せば、沢山の品札の中に埋もれるようにありました、「とんかつ」の札。
果たして「とんかつ」のオーダーはどんな頻度であるのでしょう。
ヤンキーノリな姐さんたちの威勢のよい応対も印象的です。
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沖縄のごちそう「道頓堀」で いか墨汁と中味イリチーの朝ごはん(08年10月)
「豊年」
那覇市松尾2-10-1 牧志第一公設市場2F
[Map] 098-862-9164
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