今福鶴見に話題の中華そばの店があるという。
然らばちょっくら足を伸ばしてみようかと、心斎橋からとことこと長堀鶴見緑地線で京橋~鶴見緑地方面へ。
内環状線沿いに建つアサヒペン社屋の角を曲がったその先辺りが目的地。
その名の通り、角の食堂が夕闇の開店を迎えていました。
小さな店内の真ん中に置かれたテーブルの丸椅子で眺めるお品書き。
「中華そば」に「特製つけそば」に「塩そば」。
黄色いバックで目を惹いているのは「新・白金豚旨みそば」だ。
うーん迷うなぁと思いながら何気なく壁に貼られた札を見るとそこには、
「限定品 焼干し醤油そば」という文字がある。
「青森県産 漁師の手造り!」とも謳ってある。
takapuにもみせてあげたい(笑)。
早速そのどんぶりをお願いして、改めて店内を眺めると、棚の下には幾つもの小麦粉の袋が横たわり、「国産小麦100%(北海道・福島・長野)を使用した自家製麺に変わりました」と小さな貼紙もある。
一年ほど前から、あの「ちゃぶ屋」の森住氏が教え、「支那そばや」佐野実氏が教えた自家製麺に変えたということらしい。
さてさて、お待ちかねのどんぶりがやってきました。
澄んだ中に深~いコクを含んでいそうな雰囲気がその湖面からもひしひしと伝わってくる。
いそいそと蓮華で掬ったスープを啜る。
それは一見、あっさり。
青森で堪能したザ・煮干しラーメンのスープとは違って、ガツンと煮干しが薫ることはない。
でもでも、啜るほどに丁寧に丁寧に煮出したであろう濁りのない風味旨み香ばしさがじわじわじわと増幅して深みを増してくる。
中華そばらしい派手さのない中に、相当な完成度を魅せるスープ。
いいねぇ。
そしてその、頑張って自家製に挑んだという麺は、やや平打ち。
つるつるとした滑らかな舌触りと噛めばシコサクとする歯応えの後からほんのりと粉の風味が届く。
スープの濃度とのバランスもいい具合の仕立てになっています。
品のある細やかな脂が滲むチャーシュー。
豚は岩手の白金豚、鶏は滋賀の淡海地鳥を使っているそう。
このスープは残さず平らげねばならないと、
わざと残しておいた「豚めし」のご飯をスープに投入。
こうして最後まで堪能するのがよろしいようで。
今福鶴見の中華そばの有名店「カドヤ食堂」は、やっぱり角にある。
「とろける豚足」をトッピングした「特製つけそば」か、渋い魅力を教えてくれそうな「塩そば」をいただきに、また訪れたいな。
「カドヤ食堂」
大阪市鶴見区鶴見4-1-18
[Map] 06-6933-9323
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