意外と久し振りの蒲田東口。
猥雑さが徐々に徐々に薄れていっているような気もする東口中央通りを往く。
向かうは当日予約でたまたま席のとれた「鳥樹」であります。
なんだかんだで、2年振りになっちゃいました。
入口廻りにぎゅっと人影があって、それは空席ないかと尋ねたフリの客。
でももう、残念ながら満席みたいです。
鶏たちを捌く俎板が眼前のカウンターもいいけれど、左手の小さなテーブル席も悪くない。
例によって、納豆のお通しで麦酒をぺろぺろしていることろへまずやってきたのが、ピンクの鮮やかな「そぎ身のお造り」。
山葵醤油でいただくけば、優しく軽やかな滋味を残してすっと消えていきます。
予約時にあらかじめお願いしておいたのが、「チレ」と「ハツ」。
「チレ」とは脾臓のことで、むかごのようにころころとして、独特のクセと食感が面白い。
「砂ギモ焼き」のコリっとした歯触りにニヤニヤしては、
「レバー焼き」のとろんと貼り付くようなレアな舌触りにもまたニヤニヤ(笑)。
「ささみアボカド和え」は、不思議なマッチングのコンビネーション。
酢味噌で和えてぬたにしても違和感のないアボカドって食材の度量と、そのアボカドをさっと湯引きしたささみと和えてしまおうとした直観的アイデアにまたニヤリ。
揚げモノをひとつと「もも肉から揚げ」。
びっしりと丁寧に包んだ薄衣越しに齧れば、肌理の細やかな繊維の間から澄んだ脂がじわじわっと滲んできて、いい。
あんかけに浮かんだ「鶏団子」は、量感嬉しい大振りサイズ。
これをつみれ汁っぽくスープに浮かべてくれたりすると軽い〆にもいいかもなぁなどと考えつつ、ハフハフ。
そうだ、ここ「鳥樹」のお品書きには、「お食事」の項目があるけれど、そこには「ミニそぼろ丼」と「ライス」がある限り。
鳥料理専門店らしくて潔くも、例えば、ガラスープを煮詰めたツユに蕎麦、日替わりのトッピングを載せる鳥樹流鶏そば、とか作ってくれたら嬉しいかもね。
蒲田東口中央通りのヘソとも思う、鳥料理の店「鳥樹」蒲田店。
蒲田に焼き鳥屋は数あれど、一羽一羽を店で捌くところはやはり稀少だと振り返る。
今度は、レアな部位をしっかり予約つつ、「水炊き鍋」メインの小宴をしたいな。
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若鳥焼「鳥樹」蒲田店 で大胆肉厚切りの鳥料理たち(07年11月)
「鳥樹」蒲田店
大田区蒲田5-18-11
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