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和風スタンディング・バー「壌」で 古民家二階和酒肴に馴染む角ハイ
赤坂サカス開業から早一年以上。
赤坂の顔TBSの長きに亘る工事期間には、街全体が地盤沈下したような寂しい表情をみせていた時期もあったけど、Bizタワー前はひと通りも多く、賑やかだ。
そこからすっと脇道に入ると、一等地エリアのこんなところに古民家があったの?的な光景に出くわします。
路傍の行燈には、「壌」とある。
覗き込むと、木の風合いを基調としたデザインのスタンディング・バーのようです。
「御勘定場」行燈の下、カウンターの手前に置かれたMacのモニターでメニューを選び、注文したグラスを手に、入ってすぐのスタンドで談笑しながら、立ち呑みするのがおそらく基本形。
すっすと呑んで、さっと去る、江戸っ子な(?)呑み方もできるよう、オーダーと支払いはキャッシュオンデリバリー。
今夜は、4人で訪れたので、そのまま中央の階段を上がります。
二階は椅子席になっていて、吹き抜けの手摺りを辿り、窓寄りのテーブルに陣取りました。
透かし彫りの欄間を手摺りの腰に飾り、華奢な格子の硝子戸が如何にも古民家テイストだ。
一杯目は、やっぱりプレモル。
グラスを手に階段を上がり、呑みながら行ったらテーブルつく時になくなってたりして、なんて笑いながら乾杯すると、案の定すぐグラスが空いちゃった(笑)。
早速再び、一階のカウンターに戻って、今夜のお目当て「角ハイボール」をお願いします。
「壌」のタワーは、「プレモル」一機に「角ハイボール」二機体制。氷満載のジョッキをカチャンと合わせてコックを倒せば、二杯が同時に出来上がる、テンポ良く。
シュワシュワが強く残っているうちにと、早足で階段を馳せ登る。
テーブルにジョッキを置いてみると、洋風なおツマミは勿論のこと、「えいひれ」や「きゅうりの古漬け」といった超素朴系の和の酒肴が囲む風景にもまったく違和感がない。
しっかり漬かった「イカの沖漬け」とだって、炭酸とレモンと角の風味がバランスよくカクテルされた「角ハイボール」が、すっきりと受け止めてくれる感じ。
またまた階段を上下して、お代わり角ハイ。カウンターに肘をついてハイボールを待っているとふと、ハイボールというとまず脳裏に浮かぶのは、バー「サンボア」だったなぁと思いつく。
氷を使わず、最後にレモンピールで仕上げるハイボールは、やっぱり正統な「BAR」のノリ。
ほんの少し気取って呑むのが似合う「サンボア」でのハイボールも、使っているウイスキーはサントリー角瓶。
そうやって考えると、誰が作っても安定した味わいが愉しめるようにした「角ハイボール」は、角瓶によるハイボールの明快なカジュアル路線。
構えず気軽に、場合によっちゃゴキュゴキュ呑んじゃってもいいよってのが「角ハイボール」なのだ。
今度は何にしよーかなと再びモニターから選んだのが、
「黒酢肉団子」に「豆腐ハンバーグ ポン酢がけ」。
呑んでいると、こふいふつくね系のつまみが欲しくなるのは何故でしょう(笑)。
「鶏とジャガ芋のトマトチーズ煮」でお腹を落ち着けたら、
またまた階段を降りて、カウンターへ。
ジンジャーエールを使った角ハイもあると云うのでお願いすると、
差し出されたのはステンレスのグラス。
これには、「クリームチーズの醤油漬け」、「トマトのおひたし」が合う感じかもねーと、ちゅるちゅる。
うーん、でも、おのずとジンジャーの風味が立ち過ぎることになるので、やっぱりデフォルト「角ハイ」のバランスがいいかな。
木の温もりを活かして、
加減よくスタイリッシュな和風スタンディング・バー「壌」。
雑然としたオヤジの巣窟系立ち飲みはちょっとという淑女も、すんなりとStanding drinking。
もちろん、オヤジ系立ち飲みも大好き、という貴女にもおススメの古民家一軒家。
西麻布、新橋にも兄弟店があるようです。
口今回企画関連サイト
サントリー「東京 おいしい居酒屋 酒場 特集」
酒ログ×サントリー「みんなで作る 角ハイボールマップ」
「壌」 港区赤坂3-14-5 [Map] 03-5545-4241 http://www.grace.fm/joe/