カレー「モンスナック」

monsnack.jpg学生時代から、新宿紀伊国屋の通路を通れば、カレーの匂いに包まれるのは、言わば当たり前のことでした。地下に降り立てば、その匂いは格段に強くなる。その発生源が「モンスナック」なのでした。最近は空調が改善したのか、往時ほどの”匂いに包まれ感”はありません。ここを訪れるのは、うん十年振り。通路に漂う匂いの記憶は鮮明なれど、お店の様子もお皿の様子も実はあんまり覚えていましぇん。覚えてないクセして、チープに化粧合板を歪ませたカウンター座るとなんとなく往時の気分にもなっていくる。えっと、メニュー筆頭の「カツカレー」にしてみましょう。学生時代にあったら、結構贅沢なオーダーだったろうね。カツが揚がる時間をぼんやり待つ間に、時間がスリップしそうな不思議な心持ちになってきて、気を取り直す(笑)。お皿がやってきました。お姉さんが、一旦置いたそのお皿をずらそうと動かすと、中のカレーがすっと零れた。あれ?こんなにバシャバシャのカレーだったけっか。嗅いでいた匂いはもっとこう、コクのありそうな少し焦げたような匂いだった気がするのだけどなぁ。揚げ立てカツと一緒にそのカレースープとご飯を合わせ食べる。最初はちょっと窺うような食べ方になっちゃったンだけど、食べ進むうちに勢いが増してくる。玉葱由来と思わせる甘さに柔らかな酸味が加わったスープには不思議な魅力があるンだ。綺麗に完食しちゃった。無愛想な表情のクセして、食べ終わった瞬間にまた食べたくなるよな、クセになりそうな。創業昭和39年と記された、「玉子サービス券」ももらったしな(笑)。 >35年前の「モンスナック」を思い出してるヒロキエさん 「モンスナック」 新宿区新宿3-17-7紀伊国屋ビルB1F 03-3352-3052
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