今は「昭和」という店になっている、元「真芳味」の店前を通った時にふと思い浮かんだのが、学生時代特にお世話になっていた神保町のこちら。
恐らく10数年振りにその路地を入ると、往時のままの光景が眼に映りました。
赤い暖簾の前に10人ほどが、
空席待ちの列を作っています。
意外とのんびりした回転をオヤジサンが湯切りしたりしている様子
を眺めながら待つうちに、じりじりと待ち遠しい気分が高まってくる。
順番巡り、たった8席のカウンターの一番奥へ。オーダーは勿論「半ちゃんらーめん」だ。
以前いただいた時の、こんな薄っぺらい味だったっけか?という印象を、オヤジサンが二つの容器から白い粉をどんぶりに配る様子を眺めながら思い出す。
「お待ちどうさまっ」。
啜るスープにはまず生姜の香りがして、以前思った薄っぺらい様子は、ない。
魔法の白い粉の威力と一種の郷愁をそこに含みながらも、やっぱりイケテるスープじゃんね。
一方、見た目麗しい「ちやーはん」があかん。
如何せん、塩辛過ぎる。
相変わらず一見強面で、ぶっきらぼうな物言いで席を指示しては、「お、怒られちゃったっ」と学生を怯ませるオヤジサン。
曰く、「怒ってないから」(笑)。
そんなオヤジサンは、以前にも増してお顔の赤味が強くなっているようにも思える。
失礼ながら典型的メタボ体系で年嵩も積んでらっしゃるので、そのあたり、なんとも心配であります。
そして改めて、昭和41年の創業から今ここにあることの凄さを思うのです。
「さぶちゃん」 千代田区神田神保町2-24 03-3230-1252
column/02278
おやじさんの頭が真っ白になった以外は、ラーメンも半チャーハンも、まるで変わっていないようだね。
Re;ヒロキエさま
やっぱりそういうことになるんですね。
途中(といっても10年以上前ですけど)あれ?って想いをしたので、その辺りはたまたまか、食べる方の体調ゆえのことなのかもと思いあぐねていたところもあるのでしたー。
昔、学校の先生が「さぶちゃん」という店を紹介してくれましたが、伝統のある有名店なんですね。
Re;浜村拓夫さま
コメント、ありがとうございます。
なるほど、先生が生徒に語り引き継いでいくのがとっても似合うお店ですね。
ただ、「さぶちゃん」は、伝統と思うくらいの年嵩を重ねているので、大将がいつ引退されてもおかしくない。
最近お邪魔していませんが、うまく受け継がれればいいですね。