column/01721
BAR「栖」
交差点角のエンパイヤビル裏手路地、「大島屋」がコンビニになってしまったその建物右手を入ったすぐのところに“BAR”の文字が示されたのがおよそ1年前。スモークのかかった硝子越しに、八丁堀らしからぬオーセンティックな雰囲気すら感じさせるその佇まいが当初から気になっていました。入口の前に立つと、押し開く間もなくドアが開かれます。自動ドアのBARってそんなにないよなぁ、などと思いながら奥へ向かってくの字を描くカウンターの中央に収まりました。棚に目に留まった「MACALLAN12年」、そして「OBAN」をロックで。荒削りながら丸氷のグラスで供してくれます。ふたりで3杯いただき、すっと腰をあげてお愛想をお願いすると、示されたメモ用紙には3,000との数字が。詳しく訊いてはみなかったけれど、チャージなしの1杯1,000円というキャッシュオンデリバリー的明快明朗会計なのかもしれません。女性陣の常連筋もあるようで、今までの八丁堀にはなかった正統派バーの片鱗を思わせる、そして気軽に立ち寄れる止まり木を見つけたね。
「栖(すみか)」 中央区八丁堀2-22-3 03-3206-3208