
ミュンヘン中央駅からDBで一路、
ザルツブルクへとやってきました。
ミュンヘンと同じく、薄っすらと雪が残ってきりっと冷えるものの、風がないのが印象的。
翌日は、綺麗に晴れて穏やかな日だったのだけど、
こうして晴れるのは珍しいことらしい。
そんな陽光の中、ザルツブルクの旧市街へ。
モーツァルト生家の黄色い建物があることでも有名な通り、ゲトライデガッセを歩きます。

手の込んだディスプレイを魅せるショーウインドウが、
両サイドに連なる目抜き通り。

通りのずっと向こうには、岩盤聳えるメンヒスべルクの丘がちらっと窺えます。
通りを散策するも、
ゲトライデガッセの、”馬の水飲み場”寄りにある、此処「SPORER」が目的地のひとつ。


店頭のショーケースには、
見慣れない酒瓶が整然と並んでいます。
扉を押し開けると、バックバーにカウンター。
そこに何人ものひと達が立ち呑みカウンターよろしく、グラスを手に並んでいます。
まさに一見バーのようですが、「SPORER」は、1903年創業の酒店なのです。
バックバー、つまりは商品の陳列棚には、同じフォルムの酒瓶が、見るからに強そうな無色透明なものから、茶褐色、黒褐色、といったバラエティーで並んでる。

それらが「SPORER」のメインコンテンツ、Schnäpse(シュナップス)、ブランデーたちだ。
そこのあれ!とか、こんなやつ!とかをニコニコ笑顔のおっちゃんに伝えると、
素早くショットグラスに注いで、どぞーと出してくれる。
つまり、カウンターでみんな立ち呑みの図は、みんなであれこれ試飲の図、でもあるのです。
林檎と梨とのものがシュナップスの基本形か。
如何にも強そうな蒸留酒に色んなハーブの香り匂いが利いている。
例えば「ENZIAN」は、高山植物(りんどう科のゲンチアナという植物)の根っこのリキュールということらしい。
「Wacholder」は、ジュニパーベリー、つまりはジンの苦いヤツ。
「HOLLER Brand」は、ニワトコの実を使ったブランデー。
19種類のハーブから作ったという茶褐色の苦い食後酒は、
「SPORER」のハウスミックス「Hausmischung」。
「Kirsch Likör」は、熟したサクランボでつくるリキュールだ。

思わず買って帰りたいと、これとこれとそれとあれをBitte!とお願いしてしまいます(笑)。

じゃぁ、みんな試飲しているだけ?と云えば、そうではなくて、
粋なバーとしてグラスの提供もしてくれる。
カウンター一列目が埋まり、背後の樽の前の二列目から声を掛けて、
樽のワインやラムを呑るのもよろし。
日本の酒屋で云うところの”角打ち”だ。

そして、あいよ!ってな感じでとお湯割りにしてくれるのが、
「SPORER」の顔、オリジナルの「Orangen Punsch(オレンジ・プンシュ)」。

きりっと寒い冬に、湯気から如何にもオレンジなほの甘い香りがして、気分からも温い感じにしてくれるヤツなのだ。
ゲトライデガッセの銘酒屋&バー、といえば1903年創業の「SPORER」。




もしもザルツブルクを訪れたなら、シュナップスは勿論のこと、樽のワインやラムにプンシュの待つ、ザルツブルクの”角打ち”へぜひどうぞ。
ひと懐っこい笑顔も待っています。
「SPORER」
Getreidegasse 39 Salzburg
[Map] +43(0662)845431
http://www.sporer.at/
column/03077