間口一杯の看板の灯りが、以前にも増してその存在を主張している洋食工房「陶花」。
でも、二階にあった「陶花」がご近所の一階に移転してからは、まだお邪魔したことがありませんでした。
戸越銀座の商店街を歩くたびに眺める店頭のパネルには気になるメニューがあれこれ。
でもやっぱりコレからいただかなねばなりませんねと呟きつつ、その扉を引き開きます。
すっきりとした印象のインテリア。
手前のテーブルに案内されて、早速の注文は「カキフライ」。
「お得なセット料理」をくっつけるのはいかがでしょうかということで、グラスのビール欲しさにそのように(笑)。
もしや二個づけなのかもなぁの大きさなので、檸檬をぎゅっと搾ってから、ナイフを入れて半切に。
切ってみると、二個づけではなくて、そこそこ立派な量感の牡蠣であることが判る。
添えてくれているタルタルをたっぷりと擦って、ひと息フーとして口へ運びます。
バランスとしてはやや衣が固い印象ですが、カリサクの歯応えのあとにじわーっと牡蠣の身の滋味とミネラルが口腔に広がる瞬間は、やっぱり魅惑的。
牡蠣は広島産。
タルタルはバター入ってる?と思うよな、やや重たい仕立てだ。あれこれ気になる「陶花」にはふたたびお邪魔して。 今度の目当ては、石ちゃんも「まいう~」な「フォアグラ入りハンバーグ」だ。 ジャガイモ、隠元、人参と付け合わせの王道を従えてやってきたお皿には、一見ごく普通のハンバーグ。
どれどれとナイフの刃を挿し込むと、柔らかな切れ味で断面をみせるハンバーグ。
じゅわっと脂を滲ませつつ、その中から顔を出すフォアグラは意外なほど肉厚であります。
フォアグラONはあっても、フォアグラINしたハンバーグは、ほかに知らない。
どうよ!な感じのその断面に、それってズルくない?と訊いても、ただホレホレと誘うばかり。
ワタシモワスレナイデとばかりにその下のデミソースがゆらゆらとするので、ざっくりと刻んだハンバーグにそのソースを塗り立てていただきます。
うひゃひゃ、見た目通りのとっぷりしたコク味が延髄を刺激する。
脂湛えた挽肉とフォアグラとデミソースの三位一体がご飯を呼ばない訳はない。
やっぱりズルいよなぁ。
戸越銀座商店街が誇る洋食の一軒、洋食工房「陶花」。
商店街では14店ほどでコロッケを競作していて、
それらを称して「戸越銀座コロッケ」。
庶民の味方的洋食屋さんであって欲しいような気もする「陶花」ではあるけれど、「陶花」のコロッケは「フォアグラコロッケ」600円也。
買い食いが似合うよな、町場のお惣菜ノリとは路線が違ってます。
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洋食工房「陶花」で デミソースとろ玉子チキンライスのオムライス(07年05月)「陶花」 品川区平塚2-18-3[Map] 03-3785-4410 http://touka.togoshiginza.net/
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