以前勇んで足を運んだら間の悪いことに夏期休暇中。改めて、老舗有名店「野田岩」にお邪魔してみました。一階のテーブル席へ。真紅の布地で張られた椅子・ソファーの座面が店内全体にどこか艶めかしい雰囲気も加味させています。そうするヒトは少なくないとも思える下から二番目の「鰻重 菊」をお願いします。それなりに時間もかかるのだろうと雑誌を捲って待つことしばし。待つ間ホールのおばさまに訊いてみると、メニューにあるのはやはり天然ものではなくて、厨房に確認して仕入れがあるときのみ天然ものの僥倖に浴することができるらしい。お値段もやはり思わず溜息を漏らしてしまうような額らしい。ただし、「志ら焼」は天然ものだそうだ。そうこうするうちに、肝吸いの椀や香の物、箸休めの小鉢とともにお重がやってきました。お重に綺麗に収まった蒲焼は端正な表情column/01663

