YAKITORI「燃WEST」で知多 ウイスキーのハイボールは風香る和食との相性やよし

moe久し振りに降り立った六本木。
今夜の目的地は、
六本木通りを霞町方面へ向かった、
六本木ヒルズのちょうど向かい辺り。
外苑東通りが潜る、
麻布トンネル入口脇の側道沿いにあるEDGEビル。
西麻布1-1-1所在のビルの半地下にあるのが、YAKITORI「燃WEST」だ。

そして、今夜のお題は、
サントリーウイスキー「知多」。moe01どっしりと存在感のあるカウンターの、
ハイボールタワーにも「知多」の文字が浮かんでる。
それは、この9月冒頭に発売された、
グレーンウイスキーなのであります。

まずは「知多のハイボール」でスコール‼︎
スッキリとしてクセのない味わいは、
“まず麦酒”の習慣に替えて、
この手もあると思わせる万能さ秘めているね。moe02そんな話をし乍ら、
立て続けに2杯のハイボールを干してしまう(笑)。
「知多」のために新しく型を誂えて作ったという、
例えば「白州」のそれとは違うフォルムのグラスが、
なかなか美しい。

実は最近、白州蒸溜所に久し振りに出掛けて、
白州の限定ボトルやグラスと一緒に、
「知多」のボトルも買い込んで来た。moe03白州のグラスで「知多」をいただいたりしていたのだけど、
「知多」でハイボールするなら、
「知多」のグラスがぜひ欲しい(笑)。

サントリーの蒸溜所としては、
山崎蒸溜所、白州蒸溜所がよく知られているけど、
国内にもうひとつ蒸溜所がある。
それが「知多」を生む拠点、
知多半島の付け根辺りにある蒸溜所。
知多蒸溜所は、
白州蒸溜所よりも1年早い1972年に竣工して、
既に40年以上も稼働しているのであります。

知多蒸溜所の特徴は、
何と云ってもモルトウイスキーではなくて、
グレーンウイスキーを製造している処。
玉蜀黍と麦芽なんぞを原料として蒸溜したのが、
グレーンウイスキー。
30m程の高さがあるプラント。
4塔の連続式蒸溜機を用いて、
クリーン、ミディアム、ヘビーと
3タイプに原酒を作り分けているのは、
世界的にも稀なことだという。

さて、嬉しいことに目の前には、
4つのテイスティンググラスが置かれてる。moe04原酒のアルコール度数は50度。
それを順番に舐めてゆきます。

クリーンなタイプの原酒は、
なるほど、甘さを含んだクリアな透明感真っしぐら。
対して、ハードなタイプの原酒は、
対照的にややピリッとした輪郭のもの。
ただ、決して重たいものではなく、
例えるなら、クセのない泡盛古酒といった感じ。
思いの外穏やかで荒々しさはない。moe21そして3つめのやや琥珀色のグラスが、
ボルドーから届いたワイン樽での熟成を経た原酒。
世界的にはバーボン樽を用いることが多いそう。
成る程、クリーンな中にも奥行きを齎すような風味が息衝いています。

こんな風にタイプの違う、
そして年次の異なるグレーン原酒をブレンドして、
ブレンダーの熟練の感性が仕立てたのが「知多」という訳ですね。
同じ蒸溜所で生まれた原酒のブレンドなので、
シングルモルトならぬ、
間違うことなきシングルグレーンだ。

コーンに、蒸溜塔に、樽。
そんな「知多」の特徴が、
和紙を用いたラベルの小さな刻印にも表現されている。moe05「知多」の文字は、
「響」の文字を揮毫したと同じ書道家、
荻野丹雪氏によるものだそう。

「知多」のボトルは、
実は意外と珍しいという無色透明のボトル。moe07moe06グレーンの色味をそのまま表出するような、
そんな意図がありそうで、
キャップにもヘアライン状のデザインを何気なく仕込んだりと、
練られた意匠になっています。

そうそう「響」といえば、
「響」を始め「角」「オールド」といったブレンデットウイスキーに、
「知多」のグレーンが使われている。
いままで名の通ったウイスキーの裏方さんとして、
秘かに活躍していた原酒が、
いよいよ注目を浴びる位置に登場したということでもあるのです。

3杯めのハイボールをいただいたところで(笑)、
口開きの料理が運ばれてきた。moe08スライスした松茸浮かべた出汁の利いた茶碗蒸し。
程良い生地の濃密さと松茸の香りにニンマリです。

コリっとした歯触りに鮮度の良さを思わす砂肝は、
千葉の赤鶏のものだという。moe09薄く湯引きしたささみも成る程の甘い滋味だ。

YAKITORI「燃WEST」たる真骨頂は当然焼鳥に。moe11藁に燻すというひと手間を施した、
媛っこ地鶏のもも肉が旨い。
こんな時には燗のお酒でなんて思うけど、
こんなすっきりしたハイボールの方が、
串の味わいを活かしてくれるのかもしれないね。
1:3.5程度にちょっと濃いめに作るのもポイントみたいだ。

大根おろしを載せて、こだわり卵の玉子焼き。moe12moe14そして、フランス鶉、エル・フランスの串。
塩でいただくふんわりした白身の中は、とろんと半熟の黄身。
「知多」のハイボールが、
様々な和食の味わいを引き立て、
なんの違和感もなく合いそうだというのは、
こんなお皿でもよく判ります。

成る程、肉厚な舞茸の天麩羅。moe15天麩羅などの揚げモノとの相性は、
云わずもがなでありますね。

按配のいいタレを纏ったつくねの串に寄り添う玉子の黄身。moe1765度で温めたという黄身が濃度を増して、
つくねの身にまったりとよく絡む。
含ませたナンコツの食感と併せて、
なかなかどうして、印象的なつくねでありました。

〆には三択の中から「鶏そば」を選んでみた。moe20醤油仕立ての日本蕎麦をイメージしていたところ、
届いた器を覗き込んで、ああ、そう来たかと膝を打つ。
しっかり乳化した鶏白湯スープを作る材料はきっとたっぷりとある。
濃密なスープに一気に満腹に仕上がりました(笑)。

麻布トンネル覗く西麻布の一角にYAKITORI「燃WEST」がある。moe19“燃”と書いて”モエ”と読ませるのだそう。
瀬里奈の裏手にある「燃」に対しての”WEST”であるらしい。
存在感のあるカウンターをメインとしたダイニングでいただく焼鳥は、
まるで白木のカウンターでいただくような、
そんな職人気質の串たちでありました。

これから精細な味わいの和食系を軸に、
出逢う機会が広がっていきそうな予感十分な、
サントリー11年ぶりの新ブランド、
シングルグレーンウイスキー「知多」のハイボール。
“風香るハイボール”のキャッチフレーズが良く似合います。
昼間っからの気軽な一杯にも似合って困ります(笑)。
手っ取り早く、amazonのココでも手に入れられるようです。

今宵は、
シングルグレーンウイスキー「知多」のwebページも注目の、
サントリーの企画でお邪魔しました。

「燃WEST」
港区西麻布1-1-1 EDGEビル [Map] 03-3475-1140
http://rockgogo.co.jp/

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