宮内御用稲庭干饂飩処「西麻布 いなにわ」

inaniwa3.jpg気のせいかその威光も翳って見える六本木ヒルズを横目に西麻布一丁目の裏通りへ。「いなにわ」さんに再々訪です。この日のおすすめ料理から選んだのは「活パッチン」。鹿児島から空輸されたという「団扇えび」を釜揚げしたものです。伊勢海老より美味しいと云われるそうですが、身も少なく比較的淡白な味わいだね。頭部分はあとで味噌汁にしてもらいます。炙ったカブの微妙な歯応えとほんのりした甘さを楽しむ「焼き蕪さしみ」のあとは、ピンクのグラデーション鮮やかな「鱈子焼き」、「大山軍鶏ゆず胡椒焼き」「どぜう唐揚げ」、そして「鹿児島黒豚しゃぶしゃぶ」と馴染みのラインナップで。すすっと蕩ける澄んだ旨味は鹿児島黒豚ならではのものなのかもしれないね。しゃきしゃきとした京水菜を綺麗に掬って、そのいい出汁色の鍋へと饂飩を投入します。讃岐うどんもいいけれど、陽の光による熟成を感じさせる稲庭は、酔い口の〆に最高だ 。この店の、奥床しくも凛とした印象の象徴のような存在だった女将が近く店を離れて、自らの小さな店を起すそう。嫋やかな佇まいの彼女の細やかな気遣いの映された、そして勘所を得た酒肴たちが楽しめるであろうそのお店が今から楽しみです。 「いなにわ」 港区西麻布1-8-20 03-3401-4966 http://www.hips.co.jp/inaniwa/
column/01169再会

「宮内御用稲庭干饂飩処「西麻布 いなにわ」」への2件のフィードバック

  1. 「いなにわ」の前女将「高柳さん」のお店をご存知でしたら教えてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください