2010年2月[12]
2010年1月[21]
2009年12月[12]
2009年11月[16]
2009年10月[21]
2009年9月[14]
2009年8月[16]
2009年7月[22]
2009年6月[16]
2009年5月[21]
2009年4月[19]
2009年3月[17]
2009年2月[21]
2009年1月[23]
2008年12月[17]
2008年11月[15]
2008年10月[26]
2008年9月[29]
2008年8月[31]
2008年7月[22]
2008年6月[21]
2008年5月[31]
2008年4月[29]
2008年3月[42]
2008年2月[38]
2008年1月[28]
2007年12月[29]
2007年11月[42]
2007年10月[34]
2007年9月[37]
2007年8月[40]
2007年7月[27]
2007年6月[44]
2007年5月[45]
2007年4月[34]
2007年3月[37]
2007年2月[28]
2007年1月[33]
2006年12月[31]
2006年11月[36]
2006年10月[34]
2006年9月[37]
2006年8月[34]
2006年7月[25]
2006年6月[34]
2006年5月[40]
2006年4月[31]
2006年3月[27]
2006年2月[32]
2006年1月[39]
2005年12月[19]
2005年11月[39]
2005年10月[33]
2005年9月[24]
2005年8月[27]
2005年7月[21]
2005年6月[28]
2005年5月[35]
2005年4月[37]
2005年3月[44]
2005年2月[1]
2005年1月[3]
2004年12月[2]
2004年11月[4]
2004年10月[1]
2004年9月[4]
2004年7月[8]
2004年6月[3]
2004年4月[6]
2004年3月[6]
2004年2月[2]
2004年1月[3]
2003年12月[4]
2003年11月[2]
2003年10月[5]
2003年9月[1]
2003年8月[1]
2003年7月[8]
2003年6月[1]
2003年5月[7]
2003年4月[2]
2003年3月[5]
2003年2月[6]
2003年1月[1]
2002年12月[4]
2002年11月[6]
2002年10月[6]
2002年9月[6]
2002年8月[16]
2002年7月[3]
2002年5月[5]
2002年4月[2]
2002年3月[1]
2001年11月[1]
2001年10月[1]
2001年8月[3]
2001年7月[2]
2001年6月[2]
2001年5月[2]
2001年3月[1]
2001年2月[2]
2000年12月[1]
2000年11月[1]
2000年10月[2]
2000年9月[1]
2000年8月[2]

ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


まさぴ。へのご連絡は、
以下からお願いします。
@

メインページ

2009年9月アーカイブ

次のページへ
 1  | 一覧へ

口居酒屋「北龍」ではもちり下足やきぐじみそづけいわし煮路地情緒

hokuryu.jpgここにも再開発の手が忍び寄る、お初天神脇の路地。
「北サンボア」の並びには、新しいビルが建ってしまった。
ずっと気になっている酒肆「門」は、今夜も満席。
ならばとその界隈で、店先の表情を眺めて回ります。
そんな広いエリアではないので、すぐにひと廻り。
鼻を利かせて、一軒の白い暖簾へと突入を試みます。
「北龍」というお店です。

窺うようにしながら人数を知らせるサインを送ると、
白髪のおばちゃんが、ニンと笑顔で入口側のカウンターに誘ってくれます。hokuryu01.jpghokuryu02.jpg麦酒をお願いして眺めるは、塩ビのケースに入った扇型のお品書き。
よく見ると、赤鉛筆で描いた赤蜻蛉が飛んでいる。
こっそりと季節のあしらいがするあたりが、いじらしいではありませんか。


達筆に読めないところを想像するのも愉しいかも、なんて云いながらまず選んだのが「はもちり」。hokuryu03.jpgもう、名残りの品なのかもしれないなぁと思いながら、そのふんわりと繊細な味わいに一気に和む。


続けて、「けんいか下足やき」。hokuryu04.jpgまだ活きている剣先烏賊をさっと捌き、じわじわっと焼けば、嗚呼ゲソってこんなにイケるのねって、再確認をする思い。
ちゃっと振った塩が烏賊の甘さと滋味を引き出すのだね。


「北龍」で燗酒といえば、「白鹿」のみ。
冷酒は、富山の純米吟醸。
酒肴につられて呑んでベロベロになってもいかんしなぁと自重して(笑)、「白波」ロックをもらいます。


「ぐじみそづけ」は、例によって、味噌漬けとか粕漬けとかってなんだかズルい!をそのまま体現してくれている。hokuryu05.jpgお酒にも勿論、白いご飯も欲しくなるヤツだよね。
ほっこりと甘い白身と皮目の魅力に、なぜかうんうん頷いている(笑)。


ご飯のおかずにもいいよなーという点では、「いわし煮」も負けてない。
おかあさんの素朴な酒肴に和みつつ、またグラスの焼酎をくぴくぴと。
hokuryu06.jpghokuryu07.jpg
西を訪れれば、南蛮にも鱧なんだねと「はも穴子南蛮」。
玉葱と酸っぱめ汁でさっぱりといただく、衣に揚げた鱧、穴子。
うんうん(笑)。


擂り胡麻を振ったいりこや沢庵をおまけにもらって、残りの焼酎舐めながら訊くと、奥さんが壁の写真のご主人を継いで数年になるという。
BGMがジャズなのは、ご主人が好きで流していたからなんだ。


お初天神東門の路地情緒によく馴染む、居酒屋「北龍」。hokuryu08.jpg店の創業来46年、当地に来て36年になるのだそうです。


「北龍」 大阪市北区曾根崎2-5-37 [Map] 06-6311-5212

column/02874 @6,900-

口Bar「Tony's Bar」で 酩酊の帳に訊く埼玉モルトIchiro's Malt

tonysbar.jpgずっとずっと気になっていたバーの一軒、
「Tony's Bar」。
銀座界隈に古くから続く止まり木に、お邪魔する機会はないものかと、頭の隅っこにひっかかっていたのです。
かつて十仁病院があった外堀通りの角からアマンドを折れてその裏手に回り込み、確かこの辺りだったはず、
ときょろきょろ。
そうして、やや暗がりに浮かぶ「Tony's Bar」の看板を見つけます。
どなたのデザインか、往時を忍ばせるような味のある、いいロゴ・タイプだ。


tonysbar01.jpg
地下への階段を下りると、板張りに円い窓の覗く、船室の扉のようなドアが迎えます。
ドアを引き開けるとすぐに、ずらっと並んだ酒瓶の壁。
その壁はそのまま左にずっと続いていて、その手前で曲線を描くカウンターに沿って奥へと。
一番奥の止まり木に収まって、林立するボトルを眺める。tonysbar02.jpgどこか雑然として、ほんの少し濃い空気が滓のように澱んでいる感じが不思議な心地良さ。


目の前に「BRUICHLADDICH」を見つけて、そのボトルを手に取る。
やや若いバーテンダーが、確か、その10年とClassic との呑み口の違いが面白い、というようなことを説明してくれたと思う。tonysbar03.jpgアイラでありながらピートが控えめなのが「ブルイックラディ」の特徴で、なんて話を訊いて、あ、そうか、先日池袋「もるとや」で舐めたのも「ブルイックラディ」だったと、やっとこさ思い出す(笑)。
穏やかなピートであっても、ククっと甘く骨太なボディが顔を出す。
そんな感じ。


お次はなににしようかな、とふたたびボトルの林から引き上げた一本が「カリラCAOL ILA」。
ラベルには、「CONNOISSEUR CHOICE」とあるボトラーズの1972。tonysbar04.jpgかつてそれなりに含んでいたピートの棘が今は円く角の取れている、そんな感じ。


きっと酩酊の帳が降り始めた表情で(笑)、もう一杯なんかないかなぁという顔をしていたら、「これなんかいかがでしょう」と差し出してくれたボトルのラベルには「Ichiro's Malt」と書いてある。tonysbar05.jpgへー、かのイチローはそんなオリジナルボトルを出すほどのモルトラヴァーだとは知らなんだ!と思ってしまった酔っ払い。
「イチローはイチローでも、肥土伊知郎、なんです」。
我が意を得たりと、秘かにほくそ笑むバーテンダーに口惜しいけれど、へ?という反応をしてしまう。
あー、そう云えば、どこかでカードを描いたラベルのボトルを舐めたことがあったような気もする。
それがどこだったかは、まったく思い出せそうもないけれど(笑)。


この「Ichiro's Malt」は、その肥土氏が埼玉・羽生にあった蒸溜所のモルトをベースにブレンドしたものだという。
ラベルの「MWR」は、"ミズナラ・ウッド・リザーブ"を表すもので、ミズナラの樽を熟成に使ったことを示してる。
そして氏が興した「ベンチャー・ウイスキー」は、秩父に蒸溜所を設け、08年になってウイスキーの製造許可が降り、稼動を開始したらしい。
秩父でウイスキーが作られているなんて知らなかったなぁー。


「Tony's Bar」のコースターが創業を示す、1952。tonysbar06.jpg往時、バーテンダー松下安東仁(トニー)さんの店として、名を馳せていたという。
主人を亡くしたカウンターを今は、かなりお歳を召された姉ベッティさんと若いバーテンダーとで守っている。
叶わないことなれどやっぱり、トニーさんのいる「Tony's Bar」の空気にも触れたかったと思います。


口関連記事:SHOT BAR「もるとや」で カウンター眺めBRUICHLADDICH(09年09月)


「Tony's Bar」 港区新橋1-4-3 芝ビルB1F [Map] 03-3571-0990

column/02873 @4,500-

口豆腐 家庭料理「鉄砲洲 双葉」で とうふ生揚げ肉豆冨に麻婆豆腐

futaba.jpgふた月ほど前のお昼どき、
湊の洋食「キッチン トキワ」からの道すがら。
のんびりとした空気の路上で、OLさんたち数人が、
空席を待つかのようにしている光景に出会しました。
どんなお店だろうと眺めると、
暖簾には「築地 鉄砲洲 双葉」とある。
どこかで聞き覚えがあるような気もするなぁなどと考えながら、看板を覗くと「豆腐 家庭料理」とも書いてある。

そして、何気なくその右隣を眺めて合点がいく。
お豆腐屋さんが併設した料理屋さんなんだね。futaba01.jpg


まずはやっぱり、当店自慢のと謳っている「とうふ定食」から。
futaba02.jpgお豆腐は、絹ごしか木綿かが選べます。
絹ごしでお願いすると、待ってましたと膳がやってきました。


きっとこれで、一丁なんだろうなぁという量感でデンと横たわる、お豆腐。
高さ4cmはある厚みを横から眺めながら、薬味を載せ、醤油をかけ回す。futaba03.jpgへー、透明感のある大豆の風味に素直なコクが備わって、なかなかいい。
futaba05.jpg昼から冷や奴を口いっぱいに頬張ることって意外とないことに気がついて、
さらに頬張る(笑)。
絹ごしだからってこともあるだろうけど、滑らかにしっとりと解けていって、
大豆の仄かな香りと素朴な旨味がやってきては、すっと消えるンだ。


「生揚げ定食」もまた、素敵(笑)。
「とうふ定食」のお豆腐同様、厚みと量感のある生揚げが揚げ立てでやってくる。futaba04.jpgサクサクとした衣の品のいい香ばしさとお豆腐のはんなりを大根おろしとおろし生姜で。
動物性タンパク質を直接ガツガツ摂るような主菜でないと、なんだかヘルシーな気分になってくる。
女性のお客さんが多いのは、そんなことが理由にあるのじゃないかな。


futaba06.jpg
そしてお豆腐と云えば、「肉豆富定食」もまた嬉しからずや。
あっさりした味付けに、焼き目をつけた豆腐と豚バラ肉にしらたきが絡まって。futaba07.jpgここ「双葉」を賄っているのは、厨房を守っているオバチャンをはじめとする女性三人組なのだけど、なるほど男の料理とはどこか違う、丁寧な仕立てが気配に帯びる。


4本立てお昼メニューfutaba08.jpgの最後にあるのが、「おたのしみ定食」。
いわゆる日替わりメニューは、ロールキャベツだったり、鶏と大根の煮付けだったり。
そして勿論、お豆腐メニューになることもあって、それが例えば、「麻婆豆腐」。
お豆腐屋さんの「麻婆豆腐」というのは、意外と食べる機会がないンじゃないかな。futaba09.jpgややヒリヒリの辛さ加減で、家庭的な味わい。
でもそれが何故だか、不思議とあったかーい気持ちにさせてくれる。
豆腐そのものの甘さが引き立って、愉しめるンだね。


湊の裏通りに健気な情緒で佇む、豆腐料理の店「鉄砲洲 双葉」。futaba10.jpgどうやら、人形町・甘酒横丁の「双葉 本店」の流れを汲む店らしい。
ずっと以前、ちょっと一杯と飛び込んだ新橋のあの店も同じ、豆腐の「双葉」だったなぁと思い出す。
ここでも、あれこれ豆腐料理でちょっと一杯するのもきっと乙だねと訊ねたら、夜の営業はずっとお休みしているのだそうです。
うーん、残念(笑)。


口関連記事:下町洋食「キッチン トキワ」で ウィンブル丼に海老フライカレーに(09年07月)


「鉄砲洲 双葉」 中央区湊2-11-5 [Map] 03-3555-1028

column/02872 @650-

口中華料理「中華シブヤ」で 鳥バンバンとキノコ炒めとオバチャンと

shibuya.jpg昔ここには、暖簾がシブい中華料理屋があったンじゃなかったかなぁ。
いや、もう一本手前の角だったかなぁ。
そんなことを思いながらも、その記憶は曖昧なまま。
記憶の断片を辿れないものかと、壁に掲げられたMENUを眺めていたら、すいんとドアが開いて、「はい、いらっしゃい!」とおばちゃんに声を掛けられちゃった。
その威勢の良さと、シャキシャキとした調子に乗せられ、そのままこじんまりした店内のテーブルへ。

shibuya01.jpg厨房の前の下がり壁に並べられた、
紅い品札を改めて眺めて選んだのが「鳥バンバン」。
品札にあるのは単品で、それにご飯とスープのセットをつけてもらいます。


「鳥バンバン」の「バンバン」ってなんだ?と考えれば、まぁ、棒々鶏の「バンバン」だろうことは容易に想像がつくところ。
棒で叩いて柔らかくしたから「棒々鶏」と呼んだのであれば、「鳥バンバン」の方がイメージにより近い気もするし(笑)。


そして届いたお皿は、なんだかとっても潔い。shibuya02.jpgボイルした鶏をもうそのまんま、やや酸っぱ辛いタレで、胡瓜の千切りと一緒に食べちゃってよ、
というモノ。


胡麻ペーストでやっつける棒々鶏もいいけど、こうしてみると酸っぱ辛いタレでいくのがホントのようにも思えてくる。shibuya03.jpg鶏そのものがそこそこに脂を含みんでパサつかず、ウヘヘと旨味を伝えてる。
こんなお昼ご飯も、あると思います(笑)。


数日あとのお昼にいただいたのも、素朴な一品「キノコ炒め」。shibuya04.jpgそれなりの量感を主張するエリンギをメインに、しいたけ、しめじあたりと豚、青梗菜をチャーっと炒めたモノ。
なんてことのない炒め物なのだけど、やっぱりこふいふお昼ご飯もありだと思うのね。


鍛冶橋通りが首都高を渡る、その橋の脇にある赤い看板が「中華シブヤ」の目印。shibuya05.jpg硝子越しに店内を覗けばきっと、屈託のない笑顔でオバチャンが迎えにでてくれると思います(笑)。


口関連記事:中華料理「宝来軒」で 昔ながらの中華料理店広東麺に炒飯に(03年05月)


「中華シブヤ」 中央区八丁堀3丁目2-4 [Map] 03-3551-9021

column/02871 @750-

口LIVE HOUSE「STAR PINE'S CAFE」で 村田とパフェラッチ!

starpinescafe.jpg長い沈黙から覚醒するように、
ライブの本数を増やしている村田和人
昨年の「Now Recording」に引き続き、この夏には14年振りの書き下ろし新譜まで出しちゃった。
そのタイトルは、「ずーーっと、夏。」。
横浜の「MILlIONS of Tastes DELI-CARTE」でも数曲聴かせてくれていたけど、今夜は村田バンドによるレコ発記念ライブだ。

starpinescafe01.jpg
久し振りの吉祥寺。
近鉄百貨店が三越&大川家具になったと聞いたのいつのことだったっけ。
今はそこがヨドバシカメラになっている。
今夜のライブスポット「STAR PINE'S CAFE」は、そのすぐ横手にあるんだ。


B1フロアはその下のフロアからの吹き抜けを囲むようになっていて、そこから階段を降りたところがB2のメインフロア。
もう既に満席に近く、最後方の椅子を探して座り込みます。


バーでギネスをもらって、何気なく丸テーブルのメニューを眺めていたら、お、ありましたよ、なにがって、パフェが(笑)。
そうとなれば、今夜は急遽、吉祥寺で「パフェラッチ!」だ。


開演前に食べちゃわなきゃと、慌てて再びバーカウンターの前に立って、「パフェできます?」と訊く。
それがなんだかちょっと、気恥ずかしい(笑)。


その名もそのまま、「スターパインズ・パフェ」。
そしてそれは、案の定というかやっぱりというか。starpinescafe02.jpgスターパインズ手作りらしい、星型のクッキーがキーとなるアテンション。
バニラアイスにベタっと甘いチョコレートソースがかかり、その下にはフレークが嵩を稼ぐという、今やもうレトロとも呼べそうな仕立てであります。


そのむこうのは、開演を待ちわびるステージ。starpinescafe03.jpgん~、このシチュエーションで「パフェラッチ!」できるとは思わなかったな(笑)。


さあ、アルバムのオープニング曲「JUMP INTO THE SUMMER」で幕開けだ。starpinescafe04.jpg


「STAR PINE'S CAFE」は、入口頭上のサインに「MANADA-LA5」と添えてあるように、老舗ライブハウス「曼荼羅」のグループ店。starpinescafe05.jpgずっと昔、井の頭通り沿いの「曼荼羅」に出掛けたことを思い出します。


口関連記事:CAFE「MILlIONS DELI-CARTE」で村田の夏とアボカドバーガー(09年07月)


「STAR PINE'S CAFE」 武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1 [Map] 0422-23-2251 http://www.mandala.gr.jp/spc.html

column/02870 @1,080-

口SHOT BAR「もるとや」で カウンター眺めBRUICHLADDICH

morutoya.jpg庚申塚の「御代家」から荒川線で流れて、池袋。
池袋周辺で、モルトを呑めるバーとしてずっと気になっていたのが、その名もそのままな「もるとや」。
東池袋一丁目信号の交差点に面した建物のすぐ裏手。
樽の天板が描く円に「SHOT BAR もるとや」。
こんなところにあったんだー、などと云いながら、その扉を開きました。

テーブルから眺めるカウンターとバックバーがつくる光景は、なかなかに印象的。morutoya01.jpgカウンターにはパルミジャーノ・レッジャーノのそれと思しき半円を望み、その背後には高く3段の棚がボトルたちをどこか神々しく飾っています。


morutoya04.jpg仲間のひとりは、「ポートエレンはなにがありますか」という問いに応じて並べられたボトルたちを前に、そのお値段と興味と妙な使命感との間で苦悩している(笑)。
それを横目に、今日はもうエー加減呑んじゃってるので一杯舐めるだけにしようと、アイラから選んでみることにします。


今夜の一杯は、「ブルイックラディBRUICHLADDICH 20年」。
「もるとや」には、解説を付したモルトのメニューもあって、そこには、アイラ西海岸のロッホ・インダール湾にある、アイラで最も西にある蒸留所であると記してくれている。
ピーティーなヤツ、アイラにしては穏やかなヤツと、さまざまなボトリングがされているという。


ラベルには、THE CLYDESDALE ORIGINALとある。morutoya02.jpgそのボトルから注がれたグラスの琥珀は、どちらかといえば後者で、クリアーな呑み口に落ち着いたピートの薫り。
うん、なるほど。


きっと世のモルト好きさんたちには、名の知れたバー「もるとや」。morutoya03.jpgこの7月には、12周年を迎えたらしい。
いつか、江古田の兄弟店にもお邪魔したいと思います。


口関連記事:庚申塚「御代家」で めぬけかぶと煮かんはつもと都電のホーム(09年08月)


「もるとや」 豊島区東池袋1-8-6 DKY12ビル1F [Map] 03-5952-9277 http://www.morutoya.com/

column/02869 @2,700-

口らぁめん餃子「ひら石」で ジャンボ餃子煮干らぁめんありがとねー

hiraishi.jpg高円寺の北口を出る。
そこから左手を眺めると、駅前のロータリーに面にして、
青果や生鮮を扱う、如何にも昔ながらの商店が見つかる。
店の廻りは賑やかで、それぞれの店舗が挟む小径にもひとが往き交っている。
そこを分け入るように進むとさらに、「大一市場」と呼ぶ、これまた昔ながらの市場が潜んでいる。
大一市場は、さまざまな乾物を広げた商店やもつ焼き居酒屋、一寸気になるベトナム料理の店なんかがある。

通路はL字に左に折れて、そのまま裏側へと抜けていく。
今夜は、その「大一市場」の中の一軒、「ひら石」で晩ご飯です。hiraishi10.jpg

hiraishi05.jpg
カウンターに座って見上げると、瓦で飾った壁に「無化調にぼしらぁめん」と筆文字で。
ほうほう、と思いながら、まずは「餃子焼いてください」とオヤジさんに声を掛ける。
「ジャンボ一人前でいいですね」と訊かれ、とっさに「ハイ」と応じてから、改めてメニューをみる(笑)。
「ジャンボ餃子」は、その名の通り、ジャンボな餃子が5個なヤツ。
2個から注文できる、とあるので、大きさによっちゃー3個くらいが適当かなと思っても、
もう餃子は鉄板の上。
それじゃーということで(笑)、「プレモルのグラスもお願いしまーす」ということに相成りました。


焼き上がった餃子は、やっぱりジャンボ。hiraishi02.jpgなかなかの量感に一瞬たじろぐも、焼き目に誘われるように手を伸ばす。
粗めに挽いたお肉がたっぷりで、食べ応え十分。
hiraishi03.jpghiraishi04.jpg
どちらかと云えば、皮とあんのバランスがいい小さめな餃子が好みなのだけれど、これはこれで悪くないなぁと思いながら、プレモルをグイとする。
なはは、当然ながら、餃子にもよく似合うのだね。


ジャンボ餃子5つを平らげたところで、肝心のラーメンを物色hiraishi01.jpgします。
「らぁめん」に「ごまみそらぁめん」「香味油らぁめん(しょうゆ・ごまみそ)」と「つけめん(しょうゆ・ごまみそ)」がある。


結構いい腹持ちになりつつある、その辺りを擦りつつ、基本形の「らぁめん」に「半熟味付玉子」のっけをお願いしました。


hiraishi06.jpg
麻袋にワシと掴んだ煮干を入れる大将の所作を眺めながら、麺上げを待つひと時。
「お待ちどーさま」と受け取ったどんぶりは、醤油の色濃い中華そば。hiraishi07.jpgスープを啜れば、きりっとした醤油の風味と酸味の後から、煮干を含めた魚介系の出汁がふーんとする。
ここでもやはり、「伊藤」「凪新宿」に思う、"これでもかー!"次元の煮干の強さはないけれど、たっぷりとしたスープに大らかに孕む旨味に次第に気持ちも満たされてくる。
「ひら石」では水にも拘っていて、モンドセレクション最高金賞受賞の「自然回帰水」という水をすべての料理に使っているらしい。


口元滑らかにして歯切れのいい無かん水麺に、とろとろに半熟の味付玉子、そして久し振りに口にするナルト、そしてあっさりしてそうでいてコクのある熱々スープ。
hiraishi08.jpghiraishi09.jpg
うん、いいンでないの。


高円寺、大一市場に潜む、無化調にぼしらぁめんの店「ひら石」。hiraishi11.jpg餃子にグラスのプレモル1杯、そして基本形らぁめん。
お愛想を告げたら、大将の平石さん、率直にこう応えてくれた。
「沢山食べてくれて、ありがとねー」。
ラーメン店でこんな風に云われたのは初めてで、なんだかちょっとグッときちゃいました(笑)。


「ひら石」 杉並区高円寺北3-22-8 大一市場内 [Map] 03-3310-8922

column/02868 @1,800-

口山形イタリアン「YAMAGATA San-Dan-Delo」で山形食材じっくり

sandandelo.jpg銀座・有楽町界隈は、気がつけば10数店が競い合うように出店している、謂わばアンテナショップ銀座。
その一角に、山形のアンテナショップ「おいしい山形プラザ」が追随オープンしたのはこの4月のことでした。
1階は、お約束の特産品の展示販売フロアになっていて、2階の一部は当地山形への観光情報を発信するエリアになっている。
そして、その2階フロアに山形の地域活性化を一身に担うかのような存在となっているのが、
山形イタリアン「ヤマガタ サンダンデロ」。
ヒロキエさんがオープンの頃早速訪れて、様子を伝えてくれていたっけね。


日時は9月某日の夜。
なぜにその日かというと、今夜は奥田シェフが当地レストラン「アルケッチャーノ」を飛び出して銀座で腕を揮う、月のうちの数日に当たるから。
事前に記名して予約する「LA BETTOLA」スタイルのランチも人気らしいよ、なんて話をしながらテーブルに着く。sandandelo01.jpgsandandelo02.jpg目の前に置かれた、それぞれに別々の野菜が描かれた木のプレートをひっくり返して、ボクのは宝谷かぶ、のむのむさんのは友江フキなんて、早くも山形食材のプレゼンが始まっている(笑)。
お願いしてあるのは、シェフおまかせのコースだ。


鶴岡のシルク「きびそ」を使っているというカバーで飾ったドリンクメニューで「Lista dei Vini Yamagata」と括られた章を発見、今夜はやっぱり山形ワインでいきましょー(笑)。
まずは乾杯に似合いそうな一本をということで選んだのが、
高畠ワイナリーのスパークリング「嘉yoshi」。sandandelo03.jpgシャルドネにして酸味柔らかな辛口で、呑み口のいい。


最初にやってきたお皿には意外や、ひと切れのお刺身。
庄内浜のワラサの切り身の廻りに塩が振ってあり、その塩が「満月の塩」。sandandelo04.jpgまずはミネラルな塩だけで素材そのものを味わってみて、というアプローチだ。
情緒的違いなのではないかなとは思うものの、満月の際と新月の際に採取するのとではミネラル分が違って、満月の塩の方がミネラル豊かだという。


続くお皿も刺身風で、ん?と思うも、これが意外や、川魚の岩魚と底魚の平目が出逢ったテリーヌ。sandandelo05.jpg一見しては判らないけれど、ふた種類の刺身を並べるように重ねるようにしてひとつにしているんだ。
口にしてはじめて、なるほど、ひとつになりながらも食感と風味が違うあたりが面白い。
トッピングにマスカット、廻りに配したフレークは塩の代わりの岩魚の燻製だそう。


三皿めで前菜的パスタがやってきた。sandandelo06.jpgトマトの冷製カッペリーニは今や定番になりつつあるけれど、
これは意外やマグロをも使っているという。
フルーツトマトとマグロの赤身の取り合わせに違和感はないものの、ならばもうひと塩ある方が好みではあるかも。


sandandelo07.jpg二本目のワインにと月山ワイン「ソレイユ ルバンsoleil levant」。
ラベルには、製造者名に月山ワイン山研究所と記してあって、北限としていわれる山形県鶴岡市で収穫した甲州ぶどう単一種で作った辛口。
硬いと思う寸前のキリリとした酸味にフルーティーな風味が重なります。


仲良く並んだ二匹のエビは、庄内湾産の赤海老。sandandelo08.jpgその赤海老が抱いているのが、炙った焦げ目をつけた「つゆ姫」というお米のリゾット。
この秋から発売される新種のお米らしい。
海老の甘さ香ばしさとお米の甘さ香ばしさが互いに呼応するような食べ口で、いい。
彩り鮮やかな翠は、庄内の在来作物、だだちゃ豆。


ん?なんだろ?あ、そっか!と思わせた(笑)のが、あまだいの松笠焼き。sandandelo09.jpg鱗を逆立てるようにして揚げ焼きしたような仕立てで、その皮目のクリスピーな食感も愉しからずや。
トップには水菜のあしらい。
そして再び、なんだろ?と思わすのが、周囲に配置した「みずの実」。
山形の、水の綺麗な沢周辺に自生するという山菜の実で、むかごの一種ということらしい。
独特なぬめりがあって、噛めばコキュッとした不思議に瑞々しい歯応えが面白いのだ。


魚介シリーズはまだまだ続いて、次なるお皿は郷土の仕立て、ハタハタの湯上げ。
湯引きするかのようにさっとそして柔らかく茹でたハタハタの身は繊細なる甘さ。
そこへ、軟白ねぎのビネガー和えが味わいにいい色を添えています。
sandandelo10.jpgsandandelo11.jpg
柳鰈のグリルには、釜石のキャビアのソースを添えている。
国産のキャビアを口にするのは、初めてのことかもしれません。
海のモノと山のモノの組み合わせの妙が、続いているね。


ここで奥田シェフが食材の載ったお皿を手にテーブルにやってきた。
その日の昼間、千葉で行った勉強会からいただいて帰ったものだという、栄螺。sandandelo12.jpgこれらサザエの活きよろしく、覗き込んだくにちゃんに向けてピューっと沢山の水を吐く勢い。
キッチンに戻ったシェフが繰り出してくれたお皿は意外や、スープ皿。


サザエと小松菜のみどりのスープは、新鮮なサザエが手に入った時にしか作らないという、
山形・庄内のシェフの店「アルケッチャーノ」のスペシャリテ。sandandelo13.jpg小松菜の清々しい風味の向こうに、サザエの身と肝の臭みとは無縁の滋味が滲み入るように伝わって、しみじみ。
シェフが千葉での勉強会に行っていなければきっと、味わえなかったお皿なのですね。


そしてこのお皿には、あとになって繋がりに驚く、ぷちサプライズを含んでいました。
シェフが昼間行った勉強会というのが、後日お邪魔する南房総市のプロジェクトが招聘したものだったという、その奇遇(笑)。


さすがにそろそろお肉系か(笑)と、鼻を利かせて今度は、赤ワイン。sandandelo14.jpg
東北最古のワイナリーといわれる、酒井ワイナリーの「鳥上坂(とりあげざか)」。
ビンテージもぶどう品種もあれこれブレンドしてノンフィルターで仕上げるという、その都度味わいが違うという変り種だ。


その赤をへーと云いながら口に含んでいるところへ届いたお皿が、鯨のカツレツ。sandandelo15.jpgsandandelo16.jpgトッピングの重なりが不思議な美しさ。
シェフが解説してくれた通り、鯨(つちくじら)の身がブータン・ノワールのような凝縮感と独特な風味がする。


ふたたびのパスタは、マッシュルームのニョッキ。sandandelo17.jpgスプーマを添えたお皿には、ふっくらしたニョッキを包むソースにペーストにしたマッシュルームを使い、さらに千切りしたフレッシュマッシュルーム。
マッシュルームの風味に一瞬全身が包まれたかのような心象になるのです。


さてさてお次は、フォアグラ。sandandelo18.jpg生の無花果の上にフォアグラを載せ、そこに寄り添う無花果のジェラート。
そして無花果のソースをあしらうという、フォアグラとイチジクのマリアージュ。
とろんとしたイチジクの実のあっさりした甘さが意外や、
フォアグラの重さを按配よくしてくれるのだね。


そして、深いピンク色でやってきたのが、丸山羊。sandandelo19.jpgだだちゃ豆を飼料に育てたという丸山さんの羊のローストに、山形ソウルフード「だし」に沿った仕立ての野菜たちが添えてある。
これじゃぁ羊嫌いのヒトがいなくなるンじゃないかと思うほどにクセのなく、柔らかな身質の羊。
郷土のピクルス「だし」の酸味を軽いアクセントにしながら、不思議なほどすっとお腹に収まっていくのであります。


羊を平らげて、さすがにお腹を叩きたくなるよな(笑)、満足、満腹モード。sandandelo20.jpgシメのデザートはやっぱり、だだちゃ豆を使ったジェラートと和風なパンナコッタ。
だだちゃ豆の風味がまっすぐ味わえるなぁと思っていると、パンナコッタに小さな器に用意した液体を振り掛けてみてと奥田シェフ。
液体の正体は味醂なのだけど、あれ、ビックリ。
仰る通りに、モンブランを食べた後口のような栗の風味がしてくる。
シェフの、食材に対する向き合い方と美味しく愉しい食べ方への工夫を垣間見るような瞬間だね。


どうやら、冒頭の塩のみでいただくワラサに奥田シェフの考え方が端的に現れている。
シェフ自ら解説してくれたのは、あとは変化をつけながら、グラデーションを描くように味のアクセントを強めていくのだと。
味を強くしていくにしても、それはあくまでも、素材の味わいを活かすための手段としてなんだね。sandandelo21.jpg
シェフおまかせコースをいただこうという方は是非、店頭のパネルをひと通り眺めてからテーブルに着かれたい。


山形の食材をメインとした、山形イタリアン「YAMAGATA San-Dan-Delo」。sandandelo22.jpgWebサイトにもある通り、店の名「ヤマガタ サンダンデロ」は、「山形産なんでしょう(山形産だんでろ)」という酒田弁をイタリア語風にした造語であるのは、周知なところ。
出来得る限り山形の食材を使用したい!という想い、山形の食材一つひとつに拘りたいという想いが込めている。
「山形産なんでしょう」じゃなくて、「山形産なんです!」じゃないかとも思うけど(笑)、それだと酒田弁×イタリア語チックにならないのかな。


予約してくれた、しずりんさん始め、ご一緒の皆さん、ありがとー。


「YAMAGATA San-Dan-Delo」 中央区銀座1-5-10 ギンザファーストファイブビル2F [Map] 03-5250-1755 http://www.alchecciano.com/san-dandelo

column/02867 @13,000-

口魚料理・築地「はなふさ」で さんまなめろうさばへしこ赤ほや塩辛

hanafusa.jpg聖路加病院の前を過ぎ、その信号の先で、とタクシーを降りたのがちょうど「やまだや」の前。
そこから一本中へと入るとそこは、暗がりの所々に看板建築の建物が見つかる街並みで、裏築地とでも呼びたくなる界隈だ。
今宵の一献処は、その一角にある「はなふさ」。
店先の看板には、魚料理、と謳っています。

格子戸の向こうは、お約束のカウンター。
厨房を覆うかのように、品札がびっしりと吊るされているのに、ほう、となる。hanafusa01.jpgひとまず麦酒をいただいてから、どれどれとその品札を見回すと、それもこれもと迷うことになる。
こりゃいかん、収集がつかなくなりそうだ(笑)。

hanafusa02.jpg

そんな迷いを「刺身盛り合わせ」で収束を図る。

hanafusa03.jpghanafusa04.jpg
新子や白いかに、うんうんと頷いて、早くもお酒を替えなくちゃ、とそんな気になる。


今夜は、芋焼酎の水割りで攻めることにして、小田原の「豆あじあぶり」。hanafusa05.jpg皮目の香ばしさと仄かな苦味、凝縮した旨味がやっぱりいいのだなぁ。


塩焼きは勿論、刺身もいいのが時季真っ直中のさんま。
それをここでは、なめろうにもしてくれるということで、「新さんまのなめろう」。hanafusa06.jpg食感を残しつつ、滑らかにタタいた加減が繊細で、味噌がふふんと香って、いい。


碧が鮮やかで、瑞々しさを思うは、「新ぎんなん」。hanafusa08.jpgやっぱりもう、秋なのですね(笑)。


「合鴨つくね」は、ほろほろと鴨の風味がタノシメる、串モノ。hanafusa07.jpgタレが強すぎず、合鴨の旨味を後押しする感じが、いいのだなぁ。


hanafusa09.jpg煮付けはなにかないかなぁと改めて品札を見上げて見つけたのが、
「天然真鯛かぶと煮」。
お皿の上で、左右対称に、まるで互いにそっぽを向いてるように置かれた鯛の頭。
外向きじゃなくて内向きにしたら、なんだか妙で笑っちゃうのかも(笑)。hanafusa10.jpg頭だけなので、食べるところがほとんどないかと思わせておいて、それがどうして、そうでもない。
ふんわりとした身や目ん玉の裏っ側辺りをホジホジして、愉しむのであります。


何杯めかの芋水割りを貰って、そのお相手に「さばのへしこ」。hanafusa11.jpg強すぎない塩と糠の風味を大根のスライスで馴染ませるようにいただけば、あららこれは、燗酒を呼んでいる。


そこへ、そんな手もあるよね、と「極上鯨ベーコン」。hanafusa12.jpgもしかして石油製品?と思うこともある鯨ベーコンのイメージを翻すような食べ口で、この食感をどう表現すればいいだろう。


北海道の「赤ほやの塩辛」をお願いすると、これにのっけてイクのがいいと「新じゃが塩ゆで」を添えてもらう。
ふーんと思いながら、云われるまま茹でたての新ジャガの上に、塩辛を載っけてみる。hanafusa14.jpgなはははは~、塩辛の塩っ気と発酵の旨味と磯っぽさが、ジャガ芋のほっこりと妙に合う。
いいね、いいね。


そして最後は汁モノをと、「いわしつみれ汁」。hanafusa15.jpgしっかりしたつくりながら、繊細に解ける鰯つみれに出汁のよく利いて、ゆるゆる、ふ~。


裏築地にひっそりと佇む、魚料理の酔い処「はなふさ」。hanafusa16.jpgなぜに「はなふさ」かと訊けば、それは24年前のこと。
一緒に店を始めた仲間の名前にあった「英(はなぶさ)」から濁り(濁点)を除いたものを店の名に、としたのだそう。
お花やさんにありそうだけど、"花房"からでは?という予想は、見事に外れました(笑)。


築地王さん、ワシ・ブロさんのご同席多謝です。


口関連記事:居酒屋 「やまだや」 で驚嘆感心絶品佳品の酒肴たち(07年12月)


「はなふさ」 中央区築地7-14-7 [Map] 03-3546-1273

column/02866 @7,000-

口手作り創作「カレー堂」で 様変わりのディープオニオンチキン

currydo.jpg狭い通路を入って、さらに狭い螺旋階段を上がっていくのがちょっと不思議な空間だった、平成通りの「カレー堂」。
久し振りにその前を通ると、いつの間にかリフレクソロジーっぽいお店になっている。
ありゃ、なくなっちゃったのかと思いながらその隣をみると、「仮オープン カレー堂」と黄色い貼り紙がある。
隣に引っ越したって訳なんだね、と早速お邪魔しました。

以前に比べれば格段に広くなったフロアには、テーブル席にキッチンを囲むカウンター。
と、チケットを買ってください、とオヤジさん。
どこに券売機があるのと探せば、外壁のドアの横にこっそりと小さな券売機がある。
んー、店内に置けばいいのになぁと思いつつ、押すボタン。
ぴろぴろっと吐き出されたチケットは、「ディープオニオンチキン」だ。


カウンターに座ると、これ見よがしにずらっと並べられた容器にはいくつものスパイスがたっぷりと収められている。currydo01.jpgそれがスタンダードなものだとしても、いっそのこと、それぞれのスパイスの解説までしてくれるとありがたい、かも(笑)。



一人前に1個弱の玉葱を使っているというカレーがやってきました。
なぜに別盛りなのだろうかと思いながら、割と径の小さな両取っ手のカップからライスののったお皿にカレーを移す。
じゃが芋や角肉がごろごろとして、カレーソースはそんなに多くない。currydo03.jpg玉葱沢山使ったのだっ!という風にしたい気持ちは分かるけど、これだと食べ口がモサモサとして、あんまりよろしい感じではない。


以前いただいたときは、トロミの加減よく、深煎りの玉葱のコクが素直に愉しめるカレーであったのに、今日のお皿は玉葱の甘さや旨味が上手に活かされているかというと、それは案外そうでない。
うーん、どうにかならんもんだろか。
噛めば弾ける、コリアンダーシードの風味はいいンだけれど。currydo04.jpg


「特製海老フライカレー」はどうだろうと、別のお昼どき。
こちらは「ディープオニオン」と違って、端からライスにルーのかかったスタイル。
その向こうに寄り添うように、二尾の中型海老フライが鎮座ましましている。currydo05.jpgcurrydo06.jpgターメリックか、黄色いソースで化粧したカレーは、
ディープオニオンほどではないにせよ、これでもかのコクで迫る。
ちょっと焦がしたくらいのブラックな風味が特徴だ。
厨房にみる黄色いソースは、蜂蜜の容器に入っているのだけど、あれって、どこかで市販しているのものなのかな。


ぎりぎりまで炒めた玉葱がベースの手造り創作カレーの店、「カレー堂」。currydo07.jpg仮オープンの貼紙はとれたものの、店名を示すものは見つかりません。


口関連記事:手作り創作「カレー堂」で 辛口ディープオニオンチキン燻製たまご(07年10月)


「カレー堂」 中央区八丁堀3-8-4 [Map] 03-5541-5777 

column/02865 @850-

口太陽の恵み味「太陽のトマト麺」で 太陽のチーズトマト麺と無表情

taiyotomato.jpg茅場町交叉点近くを歩いていて、この赤、黄、緑のサインを認めたのはいつのことだったかな。
トマトを使ったラーメンは、例えば、同じ茅場町の「第一旭」にもあるくらいで、特別珍しい訳でもないものの、そのうち覗いてみる手もあるなぁと思っていました。
そうそう、トマトを使ったラーメンに初めて出会ったのは、新宿・百人町辺りにあった「白龍」のトマトトッピングのタンメン。
そんなことを考えながら、暑さのやや退いた、心地よく晴れたお昼に足を向けてみます。
店頭のA看板の黒板に「冷やし担々麺」とあるのを横目に、ドアを開けました。


その黒板の品をと伝えると、それは14時からのメニューだという。
随分と紛らわしいことするじゃんと思いながら、それでは素直にメニュー筆頭taiyotomato01.jpgから参りましょうかと「太陽のチーズラーメン」で。


紅いスープの中央におろしたチーズの黄色い島を浮かべ、
そこへ気持ちばかりのバジルのトッピング。taiyotomato02.jpg嘘か誠か、イタリア産有機トマトを3個も使ったというスープは、
なるほどトマトの甘みと酸味が支配してる。
ただ、トマトの風味を活かそうとしてのことなのか、ぐっと全体を下支えするようなベースのスープの旨味は感じられない。
ひと味足りないというか、ひと押し足りないというか。


ふう~んと呟きながら(笑)、箸の先をドボっとその赤に突っ込んで、探るようにして麺を引き上げると、麺が意外なほどのやわやわ。taiyotomato03.jpgかん水を減らした代わりに卵白と豆乳で仕上げた麺らしく、あれこれ試行錯誤の末の麺なのだろうと思うも、もっと粉コナした細麺がこのスープにはマッチするような気がするンだよなぁ。


Webサイトを覗くと、カロリーを控えたいけどラーメンを食べたい人におススメの低脂肪な鶏ベースの"次世代スープ"とある。
ロハスなスープが次世代のスープなのだと云われると、
そうかもねとお腹を擦りながら(笑)、なんだか反発したくなるのは何故でしょう。


それでもやっぱり、「冷やし担々麺」が気になって、夜に寄り道してみました。

夜ともなれば、お酒メニューが目に留まり易いところに置いてあって、しかもそれは「トマトマワイン」「トマトマレッドアイ」「トマトマ緑茶」「トマトマロック」などのあれこれトマトもの。
「TOMATOMA」は、以前「Celeb de TOMATO」でいただいたトマト焼酎のことだな、きっと。

折角なのでと、トマトのスライスにバジルの葉をあしらったグラスのイラストを指差して、コレ頂戴。
そう聞いたおねえちゃんは、はーい、トマトマトマト~と言い切らないうちに背を向ける。
taiyotomato04.jpgtaiyotomato05.jpg
「はーい」と渡されたグラスは、学食でお冷を注ぐような飾り気のないプラスチックのグラス。
あれ?イラストと随分と違うのね?と訊くと、ハ?アタシニキカレテモ~という表情で特に応えることもなく、再び背を向ける。
呑めばただ、ちょっと甘めのトマトジュース。
なんだかなぁー。


ややあって届いたは、「冷やし担々麺」のお皿。taiyotomato06.jpgトングで捻ったらしき、嵩のある盛り付けを水菜が飾る。
冷やし担々麺にしたいのだけど、トマト麺の店なのでトマトを利かせなくちゃいけくて、そうすると辛味をぴりぴりでも胡麻ペーストでザ・クリーミーでもない半端さが鼻につく。
taiyotomato07.jpgtaiyotomato08.jpg
冷たい麺とトマトソースが紡ぐ清涼感は十分あるものの、これまた味わいの芯になにかが足りない感じで、気分が蟠る。
脂を抑えての健康志向もいいけれど、でもなぁー(笑)。


あけっぴろげのオープンキッチンでは、
調理やサービスをしているスタッフの表情や所作がまる見えになる。
愉しげに懸命にリズムよく立ち動いている様子であれば、
眺めているだけで楽しいし、お皿への期待も増してくる。
反面ここのキッチンみたいに、無表情でどこか怠惰な動作や義務的な受け答えを眺めていたら、
食欲も萎えてくる、ってね。


トマトでラーメンをひとつの形にした「太陽のトマト麺」。taiyotomato09.jpgたまたまなのかもしれないれど、士気の下がったファミレスに間違って潜り込んじゃったような気分が切なかった昼と夜。
太陽が燦々と降り注ぐような朗らかさがもう少し、店内にもどんぶりの中にも欲しいなと思います。


口関連記事:
  神戸ラーメン「第一旭」八丁堀店で 辛味と酸味のトマトラーメン(04年07月)
  トマト専門店「Celeb de TOMATO」で 赤黄緑のトマトづくし(07年07月)


「太陽のトマト麺」茅場町支店 中央区日本橋兜町7-7 [Map] 03-5652-9830 
http://taiyo-tomato.com/

column/02864 @830-

口コミュニティキッチン「AiR BoRNE」で 沖縄温もずく煮豚ニンニクたまご丼

airborne.jpg大井町駅の中央口では、かつての大井町阪急のビルなどが解体され、広く仮囲いの壁が立つ。
その左手へと進んで、三ツ又の交叉点方向へだらだらと坂を上がったところで、隅切りに入口を構えるお店が目に留まりました。
何気なくメニューを見ると、「煮ぶたニンニクたまご丼」なるイチオシがある。
ガッツリ喰いたい気分が手伝ったのか、へーと云いながら、気がつけばそのままドアを押していました。

airborne01.jpg
メニューから察するに、店内も男っぽい造りなのかと思えば、然に非ず。
基調は、首里城のそれを思わす朱色の壁。
その壁に造りつけた棚には、琉球硝子のグラスが並んで、カラフル。
カウンターには、九州の焼酎、そして泡盛の一升瓶がひと揃い。


なんだか思わず、「オリオンビール!」と云うそうになった(笑)けど、あるのはハートランドらしい。
んじゃそれで、ということで、プハ~としながら品書きをみると、所々に沖縄んチックなメニューがあって面白い。


そうきましたか、とほくそ笑んでじっと読むと、「沖縄もずく」と並んで「沖縄温もずく」なんてフレーズがある。
ん?温?と説明書きを読むと、比内地鶏スープとたっぷりの刻みネギ、生姜で、とある。
もずくと云えば真っ先に思い出すのが、パナリ(新城島)のポイントで潜ったあとのランチで、ボートの上でいただいた、あのもずく。
鰹出汁がよく利いたタレにおろし生姜をちょいとのせて啜れば、ぬめりもイキイキとしたもずくの魅力が最高に引き出されていたっけ。
それは、ちゃんと冷たくしていたから美味しかったという面もあるのだけれど、それに対して地鶏の温かいスープでもずくを喰っちゃったらどうだろう。
またまたへーと思いながら、ものは試しと、それをお願いしました。


意外とたっぷりとした器にもずくがなみなみと盛られてる。airborne02.jpgどれどれと蕎麦を啜るかのような要領でズズとすると、しっかり旨味を含んだ鶏スープと生姜の風味が啜るもずくと違和感なく、なははは、これはこれでイケる。
もずくの食感が多少ぽそぽそしているのは、温かい仕立てにしているからなのか、そもそも東京で仕入れられるもずくはこうなってしまうのか。
「銀座わしたショップ」で買ったもずくは、冷たいままでもぽそぽそしていたし、やっぱりそりゃ取れ立てと同じにって訳にはいかないよー、ってことなのかな。


そふいふことなら(?)ってことで、目の前の泡盛の瓶に手を伸ばす。
まず舐めるは、沖縄最古の酒蔵の醸すという「かりゆし」。


それに添えるにはと選んだのが「ターンム(田芋)の甘辛揚」。airborne03.jpgうんうん、田芋の素朴な甘さが薄い揚げ衣に包まれて、強過ぎない甘辛のタレがその味わいも膨らませてる。
だんだん田芋の料理に馴染んできた気がするぞ。


airborne04.jpg
どうせならもう一杯(笑)と、定番中の定番「島らっきょ」をもらって、一升瓶のラベルを探す。
すると、ふたつの「久米仙」のラベルが見つかった。airborne05.jpg一方のラベルは、ああこれぞ泡盛のラベルと思わせる昔ながらのデザインの「久米仙」。
もう一方のラベルは、水の流れに木々の花をあしらった、やや気取ったデザインの「久米仙」。
デザインは違ってもどちらも同じ蔵元から出ているものかと思ったらそうではなくて、素朴系ラベルの久米仙が「久米島の久米仙」で、片や那覇にある久米仙酒造の「久米仙」。
それぞれに沿革があるのだろうけど、なんとなく「久米島の久米仙」の方が正しいような気になって、そちらを舐める。
うんうん。
すると、「こっちも呑んでみる?」と試し呑みさせてくれた。
うんうん(笑)。


これはもしや、こちらの女性店主が沖縄出身の方なのではと訊けば、そうではなくて、関係者と等しき親しいお客さんに沖縄料理を薦められるうちに、こんな風に沖縄色を帯びたお店になったのだという。
だから、家庭的居酒屋メニューの間にちょこちょこと沖縄酒肴が混じる、ちょっと不思議な品書きになっているンだね。


あ、そうだ、ガッツリものを食べに此処に入ったンだっけ、とやっと思い出して「煮ぶたニンニクたまご丼」をお願いします。

airborne06.jpg
磁器のどんぶりではなくて、透明な硝子のどんぶりによそったご飯の上に、炙ってぬらぬらとした煮豚チャーシューが敷き詰められている。
その真ん中で生玉子がこちらを覗き見してる。airborne07.jpg背筋を伸ばして(笑)、箸を持ち直して挑めば、襲う強烈なニンニクの風味と辛み。
解けるように蕩けるように、豚肉の脂の甘みと旨味がそこへ踊り出して、さらに玉子の黄身のコクがズルいほどの拍車をかける。
うー。
ガツガツ喰っちゃって、満腹至極であります。


一升瓶の並ぶカウンターで、食事だけでもいいし、沖縄ツマミで泡盛も呑める、
大井町・三つ又「AiR BoRNE(エア・ボーン)」。airborne08.jpg窓際に横に渡した板に、上昇気流に乗って!!エア ボーン、とある。
"Air Borne"というのは、主に航空関係者の間で使われる言葉だそうで、飛行機の"離陸"を意味するのだそう。
あ、それで上昇気流に乗ってだ、Takeoffとは云わないンですねー、などと話していたら、女性店主がこう洩らした。
息子がパイロット見習い中なんですよ、と。
なるほどね。


「AiR BoRNE」 品川区大井1-55-3  [Map] 03-3772-1004

column/02863 @4,500-

口武蔵野うどん「茂七」で 肉汁うどんその剛性と量感のアルデンテ

moshichi.jpg東大和市という行政が、都下の一角にある。
そう認識はしていても、それはどこ?と訊かれると、小平の向こうというか、多摩湖のむこうというか。
そして、西武線に「東大和市」という駅がある。
そのことに初めて向き合うことになったのは、東大和市駅を最寄りとする武蔵野うどんの店があると聞いたから。
新宿線から拝島線に直通する電車に乗り込みました。

初めて降りる、東大和市駅。
駅前を通る緑道のすぐ脇にあるのが、東京で唯一、芥子の花がみられるという都立薬用植物園。
その壁に沿って南に下った先にあるのが、武蔵野うどん「茂七」です。


L字のカウンターが開けっ広げな厨房を囲む、潔い印象の店内に釜の湯気が立つ。
飄々としながら可愛らしい愛想のオバチャンが迎え、その背中でちょっぴり気むずかしそうなオヤジサンがうどんをシメています。


品書きmoshichi01.jpgも潔くって、「肉汁かけうどん」「かけうどん」と「肉汁うどん」「もりうどん」の4品のみ。
武蔵野うどんの目線からいけば、おのずと「肉汁うどん」でということになります。
大盛りでお願いしました。


moshichi02.jpg
オバチャンからお盆を受け取ってまずびっくりなのが、その麺の太さ。
世に矢鱈太っというどんはあれこれあるだろうけど、武蔵野うどんの系統で、こんだけ太いのは今のところ他に知らない。moshichi03.jpgほえ~と思いながら、割り箸でひっ掴むと、その剛性と量感にたじろぐくらい。
数本の束を啜るというよりは、一本をしっかり挟んで、もぐもぐモグモグする感じになる。moshichi04.jpg


つけ汁は勿論、豚肉の浮かぶヤツ。
バラ肉というよりはロースに近い部位なのか、脂控えめながら葱もたっぷり浮かんで悪くない。
moshichi05.jpgそこへ、鷲掴みした掌で絞った雰囲気の山盛り大根おろしやおろし生姜を適宜ぶち込んでさらに、もぐもぐモグモグ。
入れ放題の揚げ玉を使っちゃう手もあるぞ。


いやぁ、それにしも噛み応えのあるうどんであります。
1cmを越えようかという幅のうどんの断面をみるとこれが、ごっついアルデンテ。moshichi06.jpg透明を帯びない、粉の凝縮が明らかにあって、なるほど、啜るに適わない麺の力強さの源は、ここにある。
味噌煮込みうどんの手強さに量感を加えた感じ、といえば伝わるでしょうか。


柔らかく湯掻いた、所謂「糧」を挟みつつ、大根おろしをさらにつけ汁に投入しつつ、食べ進む。
ふう、オバチャン、なかなかに満腹になったよー、ご馳走さまー。
するとオバチャン、「梅干し、食べてって」。
それが、すっごく塩辛いのでありました(笑)。


朱のうどん鉢の底に名を示す、東大和の武蔵野うどん「茂七」。moshichi07.jpgボクが思う"武蔵野うどん"と比べると、「茂七」のうどんは異端にあるということになる。
でも、ふと思い出して足を向けたいと思うこともありそう。
あのオヤジさんが、茂七さんなのかなぁ。


「茂七」 小平市小川町1-406-3 グリューネワルト1-C [Map] 080-3471-1385

column/02862 @800-

口ラーメン「みーちゃん」で 住宅地の再会懐かしい屋台とラーメンと

miichan.jpg戸越の住宅街の直中で、
ラーメンの屋台が夜な夜な営業しているという。
住宅街のラーメン店というのが特別珍しいという訳でもないけれど、それが"屋台"となると話が違う。
貝専門の「和光」が、茅場町で一時営ってた店は、古い木造モルタルの店舗に屋台を突っ込んでいたっけな、と思い出す。
果たして戸越の屋台はどんなことになっているのか、足を運んでみました。

しんと静まった住宅地の奥へと左へ曲がり右へ曲がり左へ曲がり、する。
ここじゃないよなぁと試しに曲がった小径の向こうに、紅い提灯が見えた。miichan01.jpgおー、あれかぁと窺うように近づくと、なるほど、間違うことなき"屋台"がある。
一軒家の庭先の、ガレージででもあったのだろうスペースに、
懐かしい匂い芬々の屋台が鎮座しているンだ。miichan02.jpgまだ、客はなく、屋台の主さえもいない。


どーしたもんかなぁーと思いながら(笑)、そろりと足を踏み入れると、屋台の中でおでんがゆっくりと煮えている様子。
と、家の縁側から屋台の主と思しき男性が「いらっしゃい」と顔を出した。
その奥の座敷では、オバチャンふたりがガハハと笑いながらお食事中なのが覗けてしまう。
なははは。


やっと、屋台の前の丸椅子に座って、ビール頂戴、ということに漕ぎ着けました。
ガレージには急に秋めいた風が抜けて、
こうなるとやっぱり、おでんもいただかねばなりませんね(笑)。miichan03.jpg


澄んだ出汁に浮かぶ大根は、まだ煮えてない。
じゃ、ま、テキトーにと云いながら、はんぺん、ウインナー、餃子巻き、しらたきにゴボウ巻きなんかをいただいて、調子に乗って、グラスの焼酎をもらってつーっと舐める。
miichan04.jpgmiichan05.jpg
特に感慨のあるおでんではないけれど、このロケーションは面白いなぁと改めて、擦り減ったタイヤや脇にある引き出しの風情を眺めていたら、通りがかりのご近所さんが「こんばんわー」と声を掛けてきた。
miichan06.jpgmiichan07.jpg
勿論、屋台の主に掛けた声なのだけど、思わずコンバンワーと応えそうになってしまったじゃん(笑)。


そして、これまたやっぱり、ラーメンもいただかなければなりません。
ステンレスの天板に埋まった鍋に揉んだ麺を投入してしばらく。
もうひとつも寸胴からスープを注いでおいてから、笊をガコガコっとして麺を掬い、すっとどんぶりに。
自家製だというチャーシューやメンマ、海苔を載せ、葱を散らして出来上がり。miichan08.jpgああ、そうだ、屋台のラーメンはこふいふ支那そばテイストでなければいけないよなー。
もっとだらしなく脂が浮いちゃってたりしてもよいのだけれど、ツトメテあっさりとした仕立てで、化調も抑え目なんじゃなかろうか。miichan09.jpgしみじみしながらも、一気に啜ってしまうのがちと恥ずかしい(笑)。
ああ、思えば、屋台でラーメンなんていつ以来のことなのだろう。


戸越の住宅街の自宅ガレージで懐かしい屋台を今日も守っている、ラーメン「みーちゃん」。miichan10.jpg主に訊ねるにこの屋台、五反田で23年間にも亘って営んでいたンだという。
その先代である親父さんが「みーちゃん」と呼ばれていたんだそうだ。
道交法・道路法の制約を受けたんだろうね、五反田からこのガレージに移ってからもう7年ほどになるという。
五反田のどの辺にあったんです?と訊くと、東口の桜田通りをちょっと上がった辺り、とのお応え。
ああ、そう云われて急にその光景を思い出す。
ワタクシ、以前にも何度か、お世話になりました(笑)。


口関連記事:築地の活貝焼専門屋台「和光」で 亀の手平貝蛤白貝大アサリ(05年05月)


「みーちゃん」 品川区戸越4-2-23 [Map] 090-8500-8236

column/02861 @3,150-


メインページ

2009年9月 アーカイブ

次のページへ
 1  | 一覧へ