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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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2009年7月アーカイブ

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口下町洋食「キッチン トキワ」で ウィンブル丼に海老フライカレーに

tokiwa.jpg聖路加病院もほど近い、隅田川の河っ縁。
佃大橋の脇っちょに、巷でちょっと話題の洋食屋さんがあります。
それが、下町洋食と謳う「キッチン トキワ」。
例えば、町の印刷屋さんの事務所のような、スタンド看板がなければ素通りしてしまいそうな佇まいもまた、魅力のひとつ。
さぁ、アルミのサッシュを引き開けましょう。


入って気が付くのは、カウンター頭上の壁一面にわさわさと品書きの札が貼られていること。tokiwa01.jpgtokiwa02.jpg初めて訪れたヒトはきっとみんな、口をポカンと開けて、両の眼をきょろきょろさせて、あれこれと迷うこと必至であります(笑)。


う~ん、まずは素朴に、ということでお願いしたのが、「チーズハムカツ」。
揚げ上がるまで、じっと待つのも醍醐味のひとつ。

「お待ちどうさまでした~」。
お皿には、見事に雁行したカツが6片。tokiwa03.jpgどれどれと断面を覗くと、重ね合わせたハムの間からトロケたチーズが糸を引く。
うへへへ、そそるね~。tokiwa04.jpgそして噛めば揚げ立てサックリ。
ハムの甘さに似た旨味とチーズの風味と衣の味わいが一体となって、ソースも醤油もなんにもつけないで、そのままうははといただけてしまいます。
一時話題になった「キムカツ」のミルフィーユが、なんだか勿体ぶっていたことを思うと、いいなぁ、さりげなくも旨い感じが。


そしてやっぱり此処ではこれも、いただかねばなりませんねと別の昼。
同じカウンターに座って品書きを見上げ、お願いしたのが「ウィンブル丼」だ。tokiwa05.jpg

つまりは、ハムカツのドミグラソースかけ丼(ハイカラと呼んでいる)なのだけど、これがなんとも堪まらんほどに、旨い。
tokiwa06.jpgtokiwa07.jpgtokiwa08.jpg
例のしっかりした味わいのサックリ衣に包まれたハムカツの軽快な歯触りをデミソースの深~い旨味が包み込む。
そこらのレストランのシェフも見習って欲しい気もする、そんな実直丹精なデミソースだ。tokiwa09.jpgやるなぁ、オヤジさん。
ガツガツと掻き込むように、平らげてしまうのね(笑)。


tokiwa10.jpg
海老フライも食べたくて、今度は夜にお邪魔してみました。
やや小降りの海老フライが5尾も並んだ「海老フライカレー」。

スプーンの横で海老フライをサクッと小口に切っては、カレーとご飯と一緒に口に運ぶ。tokiwa11.jpg甘そうなフリして、絶妙にちょい辛な加減としっかりゆったりと旨味を煮含ませるセンスに、何気ないのに自然と惹かれてるのであります。


湊の隅っこで、ひたひたとその魅力を発露する、下町洋食「キッチン トキワ」。tokiwa13.jpg全品コンプリートしちゃいたい気にさせるほどの、まだまだ気になるメニュー目白押し。
揚げ物メニューに、「茶ワンカレー」とか「茶ワンハヤシ」をプラスするってのもいいかも、だ。


「キッチン トキワ」 中央区湊3-12-7 「Map」 03-3552-4081

column/02847 @800-

口焼鳥酒場・立ち呑み「ジョー」で夕立と極JOE愛JOE黒ハイ角ハイ

joeebisu.jpgとある日の恵比寿駅前、駒沢通り。
突然の土砂降りにこいつは堪まらんと丁度店頭でお姉さんが呼び込みしていた居酒屋に飛び込む。
立ち呑みの店かなぁという印象のままポンと入ってみると、ビールケースにベニヤをのっけたテーブルにビールケースに座布団を置いた椅子が並ぶという店構え。
こうしてふらっと訪れた客もすいっと受け止めてくれる気安さがいい。
壁際のビールケースのひとつに陣取りました。

joeebisu02.jpg
「ジョー」では、ハッピーアワー的な時間帯を設けているそうで、
90分の呑み放題ができる。joeebisu01.jpgそりゃいいねーとまずはビールからお願いして、品書きを物色します。
よく読むと、「昼飲みはじめました」とあって、なんと朝の9時から990円の飲み放題ができるらしい。
う~む、ハッピー・アワーというよりは、ハッピー・デイタイム、だね(笑)。


まずは、定番と謳う中から「鶏皮ポン酢」、そして"さっぱり系"から「馬鹿ウマもやし」。
joeebisu03.jpgjoeebisu04.jpg
もやしをシャキシャキといただく醍醐味には、ふと三軒茶屋「東京餃子楼」の「もやし」を思い出す。
シャキシャキ具合も味の輪郭も参考になると思うので、お店の方、一度チェックしに行ってみたらどうかな(笑)。


早速の二杯目は、話題の「ザ・角ハイボール」。joeebisu05.jpgハイブリッド炭酸を味わってください、という品書きの解説が、言い得て妙というか、語感は分かるような気がするというか(笑)。
シュワシュワとすっきりした呑み口が新しくて懐かしい、それが「角ハイ」だ。


数量限定「美桜鶏のレバ刺し」は、なるほど角の立って張り付くような鮮度とまったりした滋味を例によって胡麻油が引き立てる。joeebisu06.jpg

そんなレバ刺しに合わせるにはと、ハイボールにビールの泡をトッピングするという変り種、その名も「極JOEハイボール」。
joeebisu07.jpgjoeebisu08.jpg
ジンジャーエールも使っているようで、そこにビールのビターがほんのり香る感じ。


やっぱり焼鳥も注文まなくっちゃと、
心臓の根元という注釈のある「ハツモト」と「鶏つくね」をともに塩で。joeebisu09.jpg今度は、"女子におススメ、あめムチハイボール"というコピーが可笑しい「愛JOEハイボール」。
柚子蜜の爽やかな甘さに生姜の刺激を合わせたハイボールで、確かにジンジャーはっきりと活躍してるけど、"ムチ"ってほどの辛さじゃないのでご心配なく(笑)。


お時間そろそろコールをいただいたところで、呑み放題の仕上げにもう一杯と「黒ハイボール」。
なにを混ぜたハイボールか、皆さんもうお分かりですね。joeebisu10.jpgそう、コーラとハイボールのコラボなジョッキだ。


ふと思い出すのは、最初にして今に至るまで最高の二日酔いのこと。
夏のある日、友達の下宿に集まって、呑んだのがコークハイだった。
加減も分からず、濃いぃウイスキーをコーラで割ると、ウイスキーの刺激が陰を潜めて、ぐいぐい呑めちゃって呑めちゃって。
その翌朝の暑苦しさと強烈な二日酔いは、今では懐かしくも愉しい思い出だ。
呑んだのは角瓶じゃなくて、取っ手のついたレッドだったけどね(笑)。


この「黒ハイボール」なら、そんなおバカな酔い方はしないと思うものの、角の風味をちゃんと味わいたい貴兄には、デフォルト「ザ・角ハイボール」をおススメいたします。

joeebisu11.jpg
〆に「ささみ茶漬け」を啜れば、あ、雨も上がったみたいだね。


ちょっと寄ってってよと立ち呑みの気軽さで構えず誘う、恵比寿駅前・焼鳥酒場「ジョー」。joeebisu13.jpgなんで「じょー」なのと訊けば、オーナーの知り合いに「JOE」さんがいて、響きがいいからいただいた、という割りと安易な店名だそう。
ね、気安いでしょ(笑)。


口今回企画関連サイト
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  酒ログ×サントリー「みんなで作る 角ハイボールマップ」


「ジョー」 渋谷区恵比寿西1丁目8-10 木村ビル1F [Map] 03-3462-2667

column/02846 @4,100-

口にぼしらーめん「玉五郎」で 味玉入りバランスを思う煮干出汁

tamagoro.jpgどこかで昼飯をと大阪駅前3ビルの地下飲食店街を徘徊しました。
つけ鴨の「鴨しん」という店の前に佇むも、うどん、そば、ラーメンから選べちゃうというどっちつかず感から食指が動かず、踵を返す。
「踊るうどん」はこの辺りだっけかなときょろきょろしたところで、フフフンと煮干しの匂いが鼻を誘う。
うむむと唸りながら近づくと、「玉五郎」という提灯の前に早くも席待ちの列が出来始めている。
気が付いたら、その最後尾に並んでいました(笑)。

tamagoro01.jpg
店頭のメニューの前には、大きなステンレス桶に出汁をひいた後のものかと思われる煮干しがわさわさとこれ見よがしに置かれています。
「玉五郎」のメニューは大きく、「らーめん」「つけめん」「辛味つけめん」。
変わらず漂う煮干しの匂いに鼻をひくひくさせながら、券売機の「味玉入りらーめん」のボタンを押しました。


スタッフにまだ経験の浅い者が少なくないのか、全体の連繋やオペレーションがどこかどきまぎしている印象がある。
頬杖ついてそんなことをぼんやり考えていると、トンと湯気と一緒にどんぶりがやってきました。tamagoro02.jpg

白濁してとろんとした見た目から期待を膨らませつつ、スープを啜る。
ほぉ、グググっと煮干出汁が迫るのかと思ったら、そうでもなくどちらかというと動物系の出汁と煮干しとのバランスにポイントを置いたスープのように思える。tamagoro03.jpgでもそう思うのは、「新宿 凪」の煮干がっつん濃厚スープや王子「伊藤」の質実直球な煮干スープと図らずも比較してしまっている所為かもしれないな。
そんな目線からどうしても煮干エキスに物足りなさを憶えてしまうけど、なかなかどうして悪くないスープなんじゃないかな。
tamagoro04.jpg
にゅるっとしつつも意外と歯切れのいい麺にも、「伊藤」みたいなぱきぱき麺がより似合うとも思ってしまう。困ったものです(笑)。


大阪エリアの煮干しらーめんセクションを牽引するのか「玉五郎」。tamagoro05.jpg大阪駅前3ビル地階のお店は、天神橋の初代、日本橋の二代目に続く、三代目にあたるようです。


口関連記事:
  うどん「踊るうどん」で 程よい靭性まいたけ天温玉肉うどん(08年10月)
  新宿煮干「凪」で 特煮干ラーメン煮干出汁の野趣とぶりぶり麺(09年04月)
  中華そば屋「伊藤」で 質実なる潔さと大盛りつゆ増しへの欲求(09年04月)


「玉五郎」大阪駅前第3ビル店 大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第三ビルB1F-68  [Map] 
06-6345-2399

column/02845 @780-

口和風スタンディング・バー「壌」で 古民家二階和酒肴に馴染む角ハイ

joe.jpg赤坂サカス開業から早一年以上。
赤坂の顔TBSの長きに亘る工事期間には、街全体が地盤沈下したような寂しい表情をみせていた時期もあったけど、Bizタワー前はひと通りも多く、賑やかだ。
そこからすっと脇道に入ると、一等地エリアのこんなところに古民家があったの?的な光景に出くわします。
路傍の行燈には、「壌」とある。
覗き込むと、木の風合いを基調としたデザインのスタンディング・バーのようです。

joe01.jpg
「御勘定場」行燈の下、カウンターの手前に置かれたMacのモニターでメニューを選び、注文したグラスを手に、入ってすぐのスタンドで談笑しながら、立ち呑みするのがおそらく基本形。
すっすと呑んで、さっと去る、江戸っ子な(?)呑み方もできるよう、オーダーと支払いはキャッシュオンデリバリー。


今夜は、4人で訪れたので、そのまま中央の階段を上がります。
joe02.jpgjoe03.jpgjoe04.jpg
二階は椅子席になっていて、吹き抜けの手摺りを辿り、窓寄りのテーブルに陣取りました。
透かし彫りの欄間を手摺りの腰に飾り、華奢な格子の硝子戸が如何にも古民家テイストだ。


一杯目は、やっぱりプレモル。
グラスを手に階段を上がり、呑みながら行ったらテーブルつく時になくなってたりして、なんて笑いながら乾杯すると、案の定すぐグラスが空いちゃった(笑)。


早速再び、一階のカウンターに戻って、今夜のお目当て「角ハイボール」をお願いします。
「壌」のタワーは、「プレモル」一機に「角ハイボール」二機体制。joe05.jpg氷満載のジョッキをカチャンと合わせてコックを倒せば、二杯が同時に出来上がる、テンポ良く。
シュワシュワが強く残っているうちにと、早足で階段を馳せ登る。


テーブルにジョッキを置いてみると、洋風なおツマミは勿論のこと、「えいひれ」や「きゅうりの古漬け」といった超素朴系の和の酒肴が囲む風景にもまったく違和感がない。joe06.jpg

しっかり漬かった「イカの沖漬け」とだって、炭酸とレモンと角の風味がバランスよくカクテルされた「角ハイボール」が、すっきりと受け止めてくれる感じ。joe07.jpg


またまた階段を上下して、お代わり角ハイ。joe15.jpgカウンターに肘をついてハイボールを待っているとふと、ハイボールというとまず脳裏に浮かぶのは、バー「サンボア」だったなぁと思いつく。
氷を使わず、最後にレモンピールで仕上げるハイボールは、やっぱり正統な「BAR」のノリ。
ほんの少し気取って呑むのが似合う「サンボア」でのハイボールも、使っているウイスキーはサントリー角瓶。
そうやって考えると、誰が作っても安定した味わいが愉しめるようにした「角ハイボール」は、角瓶によるハイボールの明快なカジュアル路線。
構えず気軽に、場合によっちゃゴキュゴキュ呑んじゃってもいいよってのが「角ハイボール」なのだ。


今度は何にしよーかなと再びモニターから選んだのが、
「黒酢肉団子」に「豆腐ハンバーグ ポン酢がけ」。
joe08.jpgjoe09.jpg
呑んでいると、こふいふつくね系のつまみが欲しくなるのは何故でしょう(笑)。


joe10.jpg
「鶏とジャガ芋のトマトチーズ煮」でお腹を落ち着けたら、
またまた階段を降りて、カウンターへ。
ジンジャーエールを使った角ハイもあると云うのでお願いすると、
差し出されたのはステンレスのグラス。joe11.jpg
これには、「クリームチーズの醤油漬け」、「トマトのおひたし」が合う感じかもねーと、ちゅるちゅる。
joe12.jpgjoe13.jpg
うーん、でも、おのずとジンジャーの風味が立ち過ぎることになるので、やっぱりデフォルト「角ハイ」のバランスがいいかな。


木の温もりを活かして、
加減よくスタイリッシュな和風スタンディング・バー「壌」。joe16.jpg
雑然としたオヤジの巣窟系立ち飲みはちょっとという淑女も、すんなりとStanding drinking。
もちろん、オヤジ系立ち飲みも大好き、という貴女にもおススメの古民家一軒家。
西麻布、新橋にも兄弟店があるようです。


口今回企画関連サイト
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  酒ログ×サントリー「みんなで作る 角ハイボールマップ」


「壌」 港区赤坂3-14-5 [Map] 03-5545-4241 http://www.grace.fm/joe/

column/02844 @2,600-

口CAFE「MILlIONS DELI-CARTE」で村田の夏とアボカドバーガー

millions.jpg最寄り駅といえば、日本大通り。
待望の新譜「ずーーっと、夏。」をリリースしちゃった村田が、
横浜でライブを演るってことで出掛けたのは、横浜スタジアムを見上げる中区区役所前。
椰子の木が迎え、デッキのテーブル席で呑気にビールのグラスを傾けるのもロコな風情の「ミリオン・デリ」。
地階への階段のその先がステージだ。

millions01.jpg例によってフロアをうろうろ徘徊してくれている開演前のオッチャン、村田。
さすがに新譜CDにサインをもらうようなミーハーノリは性に合わないので、どもども早速聴きましたよ、とひと言。


演奏が始まる前に腹拵えをしなくっちゃと、
「ミリオン・デリ」のハンバーガーシリーズの中から選んだのが「アボカドチーズバーガー」。
どうしても一斉に注文が集中することになるので、キッチンは早くもてんてこ舞い。
そろそろ始まっちゃいそうな気配の中でやっとこ届いたハンバーガーは、
スリーブに包み切れない堆さだ。millions02.jpgmillions03.jpgなにかが飛び出さないように慎重にバンズとバンズをタテ方向に圧縮してみる。
これだけの量感の具が挟まっちゃー、そうそう潰れるもんでもないやね。
まさに、人目も気にせず、あらん限りの大口を開けて迎え撃つ。


粗く挽いたパテからは、香ばしさと脂の甘さと赤身の風味が渾然と主張して、そこへ熟したアボカドのねっとりが拮抗してきて、口腔を満たす。
こうなると、ちょっと口の廻りがソースで汚れようが関係ない勢いで貪る感じになっちゃうね(笑)。
添えてくれたデミソースで変化をつけてもいいンだぞ。


ちょっと変わりダネかも、とハワイアン・パイナップルワインの「Maui Blanc」を呑み干したところで、さぁ、ライブが始まった。millions04.jpg「台颱少年」はじめ新譜からの数曲に加え、夏らしい選曲がニクイ。
Only One Liveもいいけど、「三バカ」(村田・圭右、小板橋)もいいなぁ。


今夜のようなLIVEはもちろん、
さまざまなパーティの舞台として活躍してくれそうな山下町「ミリオン・デリ」。
millions06.jpgmillions07.jpgmillions08.jpgmillions05.jpg横浜西口・相鉄ムービルのLIVE&BAR「ThumbsUp」も兄弟店。
ずいっとウッドデッキが迎え、ネオンさんも呼んでます。


「MILlIONS of Tastes DELI-CARTE」 
横浜市中区山下町194-3 ニューポートビルB1F [Map] 045-681-6481 
http://www.stovesyokohama.com/millions/

column/02843 @5,800-

口宮崎料理「みやこんじょ」で シュワシュワ角ハイあれこれと宮崎酒肴

miyakonjyo.jpg歌舞伎町のシンボル、コマ劇場がその歴史を閉じたと聞いたのはいつのことだったかな。
演歌の殿堂にはついぞ、足を踏み入れることがありませんでした。
学生の頃にはそれでも、徒党を組んで歩くこともあった旧コマ劇場周辺の歓楽街。
随分と縁遠くなってきちゃった界隈を久々に訪れました。
コマ裏手の酒屋「信濃屋」には何度も世話になったよなぁと懐かしく店頭を眺めながらその先へ進み、角のビルが今夜の目的地。
「みやこんじょ」と呼ぶ居酒屋だ。


地階へ降りると早くもざわざわとした賑わいが漏れてくる。
カウンターで、と聞いていたものの、案内されたのは長ーいテーブルの真ん中辺り。
テーブルを挟んで腰掛けて、ということになりました。


miyakonjyo01.jpgまずは、プレモルで乾杯。
宮古島でダイビング中にボート近くに雷が落ちてめちゃヤバかったとか、オニヒトデを退治しようとして逆襲されて刺され未だに人差し指使えなーい、なんて旅行トラブルネタを話しているうちに、プレモルはほとんど一気呑み。
早速、ふつふつと人気が沸騰し始めている「角ハイボール」に切り替えます。


カウンターのバックバー上段にはサントリー角瓶が並び、カウンター中央には三連装のタワーが配備されていて、そのうちのひとつが「角ハイボール」抽出の銃口だそう。miyakonjyo02.jpg


ジョッキがやってきました。miyakonjyo03.jpg「角」ですもの、ジョッキは勿論、亀甲デザイン。
昔からウイスキーを舐めていたオジサンたちは、角瓶のインセンティブで同じ亀甲模様のロックグラスを欲しがったものです。
そのジョッキでシュワシュワーと炭酸の泡が踊る。
サントリーの炭酸といえば、350mlとかのソーダを思い浮かべるけれど、「角ハイボール」では、氷を十分に入れたジョッキに注いだところでシュワシュワが心地よく楽しめるように、通常よりも強力な炭酸を使った角ハイが直接タワーから注ぎ出るンですと。


そういえば以前、「Dハイ」なんてなかったけ?なんて話になる。
そうか、「角ハイボール」は「Dハイ(でっかいハイボール)」の延長線上にあるのかもね、なんて云いながら、シュワシュワー(笑)。


そんな「角ハイボール」のお供はというと、宮崎界隈の郷土料理の顔を見せるツマミたち。miyakonjyo04.jpg「きびなごの刺身」を生姜醤油でぺろっといっただき、
続いて迎えた「砂ズリの直火焼き」がまたイケる。miyakonjyo05.jpgサクーっと受け止める絶妙の歯応えと甘辛く香ばしい仕立てが素朴にニクイ。


と、照明が落ちて、司会者風のマイクが「今月の誕生日の」と名前を叫び、それに応じてあちこちからにこやかにそして少し照れ臭そうにスポットライトの下に集まっていく。
頭上のミラーボールが回り、ハッピーバースデーをがなるマイク。
勝手を知らないまま、ハッピーバースデー合唱の渦にのまれて戸惑うオヤジふたり(笑)。
予約の時に誕生月のひとはいないか訊かれたのはこのためだったンだね。


気を取り直して、「角ハイボール」のお代わり。
miyakonjyo06.jpgここ「みやこんじょ」には、デフォルトスタイルの「THE角ハイボール」350円以外にも、宮崎料理の店らしく宮崎県産の素材を活かしたオリジナルなハイボールのラインアップがある。
「サンAみかんハイボール」に「日向夏&はちみつハイボール」などなど。
試しに「宮崎マンゴーハイボール」を注文んでみると、ジョッキと一緒に小振りな缶が届いた。
へーと思いながらその缶を手に取ると、案の定あの知事さんのイラストが書かれてる。miyakonjyo07.jpgちょっぴり甘くてフルーティなのがスキ!というおねーさんにおススメな角ハイだ。
思わずぐいーっと呑めちゃうので、呑めちゃう淑女がぐいーっと呑んでもそれはそれで、あり(笑)。


メニューを睨んで、「がね」ってナニ?と訊くと、掻き揚げみたいなもんですよ、と云うので、そのままお願いすると、やってきたのはそそり立つように触手を伸ばすようにしたフリッター状の揚げ物。miyakonjyo08.jpg厚みがしっかりあって、軽やかな揚げ口といよりは、お腹にしっかりきそうな粉モンジャンルか。


オリジナルからもう一杯と、その名も「愛の角瓶スコール」。miyakonjyo09.jpg都城からやってきた「愛のスコール」と呼ぶ乳性炭酸飲料と角ハイのコラボだ。
角瓶にもそれなりに親しんできた身としては、角の風味が引っ込んじゃってるのがちょっと切なくて、再びデフォルト角ハイをお代わりしたりして(笑)。


そうそう、「都城しいたけ炒め」がなかなか旨い。miyakonjyo10.jpgふっくらと肉厚な椎茸とベーコンの脂の名コンビはなんだかズルイ。
またまた、つつつつつーっとジョッキが空いてしまうでないの。


おお、そふいふのもあるのかぁと山崎12年の「プレミアムハイボール」。miyakonjyo11.jpgmiyakonjyo12.jpg「霧島らっきょ」をアテにしちゃうのも、「みやこんじょ」流ということでご容赦を(笑)。
でもね、こうしてみると、角瓶がどんなにハイボールに合うウイスキーなのか、なんとなく判ってしまうような気もする。
そんな安定したバランスの一杯が、カジュアルに愉しめるのだから、いいよね「角ハイボール」。
俺たちが学生の頃にはなかったぞ、サーバからジョッキに注ぐハイボールなんて。


オーナーの故郷、都城のことをそのまま店の名に冠した宮崎料理の店「みやこんじょ」。
出逢いを誘うかのような大テーブルと、ざわざわとした賑やかさがどこか懐かしくもあったりする。
「都城牛もつ鍋」で始めて、国富町直送とある「冷汁」で〆るってのもいいかもね。


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「みやこんじょ」 新宿区歌舞伎町1-12-9 ピアザタテハナビルB1 [Map] 03-3232-1234 http://www.aft.ne.jp/miyakonjo/

column/02842 @5,700-

口味処「のりば食堂」で 島アーサー&三枚肉そばうこん入り黄色麺

noriba.jpg市街から空港方面へ向かうバス通り。
気象台通りと呼ぶその道沿いに、なんとも長閑な表情をみせてくれている食堂があります。
その名を「のりば食堂」。
本土復帰前にバスの乗り場の前にあったから「のりば食堂」という名前になったことでも知られた食堂だ。
復帰後に道路が右側通行から左側通行に変わって、
"のりば"は"おりば"になっちゃったけど、店の名前は勿論そのままで今に至るというエピソードも面白いね。


今も建物の右手にある停留所のスタンドを横目に、薄い硝子戸を開きます。
炎天下から開放された安堵が、懐かしさたっぷりの小上がりの風情と合わさって和ませる。
古びたテレビは昼下がりのドラマを流し、テレビ台には絵本やノウハウ本が雑然と並んでいます。

noriba01.jpg
「のりば食堂」のお品書きは、「そば(小)」に始まり、「野菜ちゃんぷるそば」「納豆そば」「カレーそば」「とんかつカレーそば」「目玉焼き&焼き納豆そば」等々と八重山そばのバリエーションだけでも、気になるドンブリ目白押し。
あれこれ迷って、「島アーサー&三枚肉そば」をお願いしました。


ドンブリの湖面を詰めつくすアーサー(ひとえぐさ)。noriba02.jpg
noriba03.jpg磯の風味と甘さに似た滋味がたっぷりとして、いいなぁ。
そのアーサーを纏わせながら啜る麺は明らかに黄色くて、これはかん水由来の黄色じゃなく、ウコンを混ぜ込んでいるための黄色だ。noriba04.jpgうん、むにっとして風味があって、イケる八重山そばの麺になってるぞ。
スープは、あっさり目に仕立てたトンコツと鰹出汁系が素朴かつ丁寧にバランスした感じ。
おろし生姜をちょっとづつ溶きながら、うんうん頷きながら麺をアーサーを啜る。
神村養豚場から直送の石垣島産豚を使っているという三枚肉は勿論、とろんと蕩けるのであります。


創業50年という老舗食堂「のりば食堂」は、登野城バス亭前。noriba05.jpg「島アーサー汁」と「硬ジューシー」と「モズク酢」で、のんびりランチってものありもね。


「のりば食堂」 石垣市登野城619 [Map] 0980-82-7745

column/02841 @800-

口BAR「TOO BOY」で グランプリの二杯泡盛カクテルの難しさ

tooboy.jpg市役所通りから折れ入ると途端に猥雑な雰囲気を帯びてくる美崎町。
20時を廻ると急に人影が増える界隈に、夜の熱気が増した頃か。
見上げた雑居ビルの壁の薄汚れた黄色いアクリルの看板が、「TOO BOY」は2Fだと示しています。
ちょっぴり勇気を出して、草臥れた木製のドアを押すと、ぼんやりと紅い灯りとバックバーが目に映りました。

右手に場末のスナックのようなテーブル席があるものの、そこには先客はなくて、カウンターの中央にご夫婦らしき年配のカップルの背中姿。


カウンターの右隅に陣取るも、迎えてくれる者の姿がない。
正面に見据えるバックバーのボトルたちは、下からの緋色のライトに照らされて妖しく、そしてどこか安っぽい。
買い物にでも行ってるのかなぁとのんびり待っていると、左手奥のカーテンの向こうから、お待たせしました、と。


八重山泡盛カクテルコンペの最優秀グランプリを受賞したカクテルがふたつある、というので、まずはロングタイプの「SHAMAシャーマ」をいただきます。tooboy01.jpg与那国の泡盛「どなん30度」をベースに、フレッシュオレンジジュース、いちじくのリキュール、グレナデンがそのレシピ。
ストローを外して、ぐーっと一気に呑めてしましそうな、"ジュースな"感じ。
ロングでもあるし、お酒があまり得意でないヒトにもおススメするような場面を想定しているのかもね。


もう一方のショートカクテルの名を「琉華」。tooboy02.jpg
西表島の水で仕込んだという請福酒造の泡盛「いりおもて」をベースに、フレッシュシークァーサー、ハーブリキュール「PICON」、リキュール「BOLS」のひとつがそのレシピ。
泡盛があまり主張しないようにする意図があるのか、その分およそピントの暈けたような呑み口で、
なんだか泡盛ベースのカクテルって難しいのかも、なんて思ったりします。


1994年のオープンは、島のバーとしては老舗格に当たるという美崎町のバー「TOO BOY」。
「TOO BOY」は、少年のままで、なんて意味なのかな。


「TOO BOY」 石垣市美崎町13-8 2F [Map] 0980-82-5443

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口摘み草・郷土料理「華穂」で 野草で紡ぐ優しい小鉢天ぷらふくさ汁

kaho.jpg肩書きに"摘み草"を謳うお店には、
そうそう出会えないよね。
それが石垣でのこととなれば、島の野草を上手に取り込んだ昔ながらの料理がいただけそうな、そんなニュアンスが伝わってきます。
予約をして訪れた場所には、石垣牛のステーキで有名な老舗「担たん亭」の看板。
そしてその同じ敷地に「担たん亭」と向き合うようにしてあるのが、郷土料理の店「華穂」です。

鬱蒼とした印象の樹木に囲まれたアプローチを進み、夕闇の赤瓦を見上げつつ、忍び寄る蚊の群れから逃れるように扉の向こうへ。
柱や梁の力強さは、時に猛烈な風雨が襲う島の伝統的な邸宅の造りらしい。
肉厚な一枚板のテーブルからは、草茂る庭先が臨めます。


「華穂御膳」の口開きは、七つの小鉢が並ぶお膳だ。kaho01.jpg


12時のところにある小鉢は、ミミガーのピーナッツ和え。
クリーミーで香ばしいピーナッツとミミガーは定番コンビだね。
kaho02.jpgkaho03.jpg
中央の、星型・桜型をあしらったもずく酢は、角のない優しいタレがいい塩梅。


グルクンの南蛮漬けには、島山椒があしらってある。kaho04.jpg


パパイヤと海草の和えものには、ハイビスカスや長命草が彩りを添えている。
kaho05.jpgkaho06.jpg
菫色のペーストは、「どぅるわかしー」で知る田芋(ターンム)だ。


蓮華に載ったジーマーミ豆腐に添えた葉は、「くみすくちん」というお茶の葉。
人参の飾り包丁が目を惹く小鉢には、お麩をニガナで巻いたもの、豚三枚肉の塩漬けスーチカー、パイナップルにぜんざい豆(金時豆)、ウイキョウの飾り。
kaho07.jpgkaho08.jpg
煮物を寄せたお皿で、木の葉を模しているのが木瓜(もっか)カボチャ。
とろんとしつこくない優しい甘さに和みます。
冬瓜や青パパイヤ、オクラ、人参、昆布巻きがその仲間たちだ。


野草といえばやっぱりこれで、というのが天ぷらの。kaho09.jpg白淡雪栴檀草(あわゆきせんだんぐさ)、うりずん豆(四角豆)、紅芋にゴーヤ、人参、茄子。
与那国の塩でいただきます。


ラフテーに寄り添っているのは、オオタニワタリとハンダマ。kaho10.jpg天ぷらやチャンプルも似合うオオタニワタリは、湯通ししただけでも独特の食感風味が愉しめる。
ハンダマといのは、鉄分が多いため「血の薬」とも呼ばれるキク科作物の葉だという。


kaho11.jpg
〆のご飯には、"めでたいこと"を意味するという「ふくさ汁」。
島の米味噌をたっぷしと使った風情のとろんとしたお椀には、根菜たちもごろごろ。kaho12.jpg波照間のもち黍を混ぜ込んだご飯と交互にいただけば、しみじみと優しい心持ちになる(笑)。


フルーツは、グアバ、マンゴー、パインにアセロラが載っている。kaho13.jpgさんざん陽射しを浴びて焼けて火照った身体を真ん中からそっと冷やしてくれそうな、そんな気のする優しい甘酸っぱさがいいね。


敷地内に自生する野草を摘み草して、膳のそこここに鏤めて、優しい優しい八重山の郷土料理を供してくれる「華穂」。kaho14.jpg今度は、その摘み草たちを練り込んで作るという「草そば」を啜りに来ようかな。


「華穂」 石垣市字新川2118 [Map] 0980-84-3057 http://www.tsumikusa-kaho.jp/

column/02839 @4,100-

口八重山そば「明石食堂」で 八重山そば白濁塩系スープの旨さ

akaishi.jpg八重山そばの老舗有名店として、ずっと気になりながらも、石垣島北端に近い立地がゆえに今までお邪魔することが叶いませんでした。
この日は、石垣で初めてレンタカーを借りて、川平湾を上から眺めてから北上。
二日間に亘りお世話になったダイビングショップ、
YELLOW SUBMARINE」に寄ったり、さらに北へ進んで石垣最北端の平久保崎灯台から前日に潜ったポイント辺りを見下ろしたり。
そして、灯台から折り返してやってきたのが、「明石食堂」です。


旧来のお店から、その近くに新築移転して広くなったという建物の前には、
案の定席を待つ人影がある。
店前の駐車場は満杯で、ぐるっと裏手に回って車を置いて、暖簾の前へ。
記帳の順番で17番目。
ああ、そうか、先に名前を書いてから灯台を巡れば良かったのだと後悔しつつ、空席待ちに設えた軒下で汗を掻き掻き待つことなんと1時間。
間が悪かったこともあるものの、石垣の島の外れでこんなに待つとはね(笑)。akaishi01.jpg


カウンターあり、テーブルあり、座敷ありと確かにコノ場所にあるお店としては、ゆったりキャパだ。
相席のテーブルで早速お願いしたのは、「八重山そば(中)」。
akaishi03.jpg「野菜そば」「ソーキそば」にもそれぞれ大中小akaishi02.jpgがあり、それぞれの器のサイズまで明示されています。
食堂としては「そば」だけではなんだろうという配慮か、「トンカツ定食」「カツ丼」もあるものの、それを注文んでる客は、ありそうもありません(笑)。


届いたドンブリのスープは、はっきりと白濁している。akaishi04.jpgひと口啜れば、ほ~ぉと顔を見合わせるような、しみじみとしたトンコツの旨味。
塩仕立てに近いのは、妙な臭みや淀みのないようエキスを抽出する自信があるからできることかもなぁなどと思いながら、麺を啜る。
akaishi05.jpgakaishi06.jpg
こちらはなるほど、八重山そば系統のくにゅっとした歯触りが嬉しいタイプ。
トッピングは細切りにしたかまぼこと三枚肉。
旨いなぁ、人気は伊達じゃないなぁと感心します。


akaishi07.jpg
相棒の「ソーキそば」は、醤油ダレにつけたソーキから、そのタレ味がだんだん滲んできて、味が深くなっていくのが面白いという。


石垣北端寄り、伊原間・明石集落にある老舗そば店、「明石(あかいし)食堂」。akaishi08.jpg素朴な一杯ではあるけど、足を運んでみる価値はあると存じます。
併設の「民宿 明石」に宿をとれば、昼に夜に食べられるかも(笑)。


「明石食堂」 石垣市伊原間360 [Map] 0980-89-2447

column/02838 @450-

口NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」でテツメシコースと島餃子

penguin2.jpg公設市場やあやぱにモール辺りを徘徊したついでに、
お馴染み「石垣島ラー油」を仕入れようと「辺銀食堂」に行ってみる。
売場となっている二階への階段を上がろうとすると、
そこを通せんぼするようにスタンドが立っていて、
「本日は売り切れました」の旨が書かれている。
ありゃ~、まだ昼過ぎだというのに売り切れとは、一体どうなっちゃっているのでしょう。
手作りゆえ、そもそも全国を相手にするような数量は作れないと知ってはいるものの、去年は夕方近くでも普通に買えたのになぁ。
そんなことを思いながら夕食の予約を入れたついでに訊いてみると、ラー油は開店1時間で売り切れる毎日になっているという。
ここへきてマスコミの露出が増えていたらしい。
あちゃー、そうですか、ビックリするなぁ、もう(笑)。


さて、2年振りとなる夜の「辺銀食堂」。
2年前と同じ、入ってすぐのテーブルに案内されました。


メニューは、「テツメシ」と呼ぶコースpenguin2_01.jpgpenguin2_02.jpg
前日までの予約で、その日の仕入れ状況で若干内容の変わる、おまかせコースだ。


当然の如く生ビールを呷って迎えたひと皿めが、「トマトとナーベラーのもずくソース」。penguin2_03.jpgフルーツっぽい甘くて小振りなトマトとナーベラー(ご存じ、へちまのこと)のサラダだけれど、もずくを使ったソースで酸味を添えるところが、辺銀食堂料理人・吉岡哲生、"テツ"流か。


続くお造りは、「本まぐろとかつお」。penguin2_04.jpg島最高の漁獲高を示すマグロは、当たり前のようにその刺身が供されるけど、さすがに大間などの北の漁場にイメージする脂ノリノリのマグロとは違って、どちらかというと赤身が旨い!ってな案配のマグロが多い。
なんだか、クロウト好みのマグロって感じがしちゃうのだな。
トッピングは長命草だね。


こふいふ取り合わせは、意外と初めてかも~と思ったのが、「スーチキーゆし豆腐」。penguin2_05.jpgスーチキー(塩豚)をゆし豆腐と合わせて炊いていて、カツオ出汁にゆるりとしたゆし豆腐の甘さと塩豚の脂の甘さがいい具合に渾然となっているのだ。


ここで、コースとは別注していた、ご存じ「島餃子」。
例のカラフルな茹で餃子たちに今年も面会できました。penguin2_06.jpgお店には申し訳ないけど、添えてくれたタレは使わずに、卓上でスタンバってる石垣島ラー油にちょこっとニンニク油を加えたヤツでいただくのがオススメ。

橙、黄色、緑、白、黒とどうしてもいちいち中身を確認しながら食べることになってしまうのね(笑)。
penguin2_07.jpgpenguin2_08.jpgpenguin2_09.jpgpenguin2_10.jpgpenguin2_11.jpgpenguin2_12.jpg
やっぱりどれも愉しい中でイカスミ練り込んだ皮にイカとニガナのあんの黒いヤツが印象深いかな。


本篇に戻って、「ターンムワカシー」は田芋と島葱の油炒め。penguin2_13.jpg田芋の和え物ということでは、「どぅるわかしー」と同じで、裏漉しの加減がこちらの方が細やかか。
織り込む材料はそれぞれなのでしょうね。


おおおと思ったのが、「島ゴボウとアーサーの天ぷら」。penguin2_14.jpg島で天ぷらというと、およそそのままの姿で揚げるか、塊にした形状で揚げるかのところ、ごぼうどころかアーサーも細やかな掻き揚げにしているンだもの。
島の天ぷらもなんだかお洒落になっちまってよーと、嘆くオバアがいたりして(笑)。


もしかしたらこふいふのが今の「辺銀食堂」らしいのかもと思うのが、
「もろみ豚と平インゲンの炒めもの」。penguin2_15.jpg滋味深い豚の旨味と肉厚インゲンの青みの取り合わせは、何気なご飯が欲しい系だぞい。


そろそろお腹もいい感じになってきたなというところで冷たい「島葱すば」。penguin2_16.jpgもしかしたらこのメニューは、那覇の「こぺんぎん食堂」のメニューでなかったか。
シャキっとした麺としっかりした出汁スープがもやしの食感を基調に迫る。
優しい〆の一杯でありますなー。


「杏仁豆腐」には、パッションのトッピングがずっと定番であったかのようによく似合う。penguin2_17.jpgそのうちこれも、「わしたショップ」に並んだりして(笑)。


料理人を迎えて、石垣島ラー油だけではない魅力を発信している「辺銀食堂」。penguin2_18.jpgホールの兄さんによると、「以前もいらしてるでしょ」と厨房で云っているという。
ありゃ、二年前を憶えてくれていたのかな。


口関連記事:
  NUCHIGUSHI CUISINE「辺銀食堂」で五色餃子島食材の宴(07年09月)
  五色ギョーザ「こぺんぎん食堂」でカラフル島餃子スーチキーすば(08年10月)


「辺銀食堂」 石垣市大川199-1 [Map] 0980-88-7803 http://www5d.biglobe.ne.jp/~A_Pengin/

column/02375 reprise01 @6,000-

口八重山膳符「こっかーら」で八重山伝統料理さとうきび畑の隠れ家

kokkara.jpg行き先を告げて、
ホテル日航八重山を左手に進むタクシー。
例えば自転車で目的地までたどり着けるかどうかなんて話をしていると、
距離的には可能だけど迷うかもね、と運ちゃん。
そう云えば、いつぞやの早朝に訪れた「とうふの比嘉」もこっち方面だったね。
やがて車は、両側をさとうきび畑に挟まれた道に入り込み、その突き当たりから更に左奥へと進んだ。
タクシーを降りたところで眺める赤屋根の邸が、今宵のお食事処「こっかーら」だ。
kokkara01.jpg


鬱蒼とした樹木に囲まれたアプローチを行くと車の音に気づいたのか、主人が迎えにでてくれる。
ご自宅の縁側から上がるような格好で、座敷に案内されました。
ゆったりと落ち着いた部屋で、うこんの入った冷たいさんぴん茶。kokkara02.jpg質実な装いながらも、民家としてはなかなか豪勢な邸宅かもなぁとあたりをきょろきょろ(笑)。


「こっかーら」でのお食事は、「八重山膳符」と呼ぶコースが昼の膳、夜の膳とあるのみ。
パンフレットによると、ご主人の生家である宮良殿内(みやらどんち)は、琉球王朝時代に八重山群島での役人の最高職のひとつ宮良間切りの頭職(あたましょく)となった宮良親雲上當演が首里の士族屋敷同様に伝統的な琉球の建築様式に則り建造した私邸で、国の重要文化財。
「八重山膳符」は、その宮良殿内家に伝わる献立書「膳符日記」を基本に先人の知恵を受け継いだ伝統料理だとあります。


まずやってきたのが、擂り流したゴーヤにパッションフルーツを浮かべた硝子の器。kokkara03.jpgゴーヤの苦味柔らかですっきりとした涼感が心地よく、そこへパッションフルーツの甘酸っぱい香気が色を注す。
うん、いいね。


続いて、「おつけものです」と白い角皿。
島らっきょうに並んでる鮮やかな橙色がかんぞうの花。
そしてシャクシャクと独特の歯応えの赤いヤツはローゼルという植物の萼だとご主人。kokkara04.jpgそして、葉の上にのっているのが島味噌だ。


そして紅色麗しい豆腐よう。kokkara05.jpg相棒が楊枝で半切にしてそのまま口に運ぼうとするので慌てて制止して、ちょっとづつ、と(笑)。
初めて那覇を訪れた時、そうとは知らずに切りもせずそのままひとつの豆腐ようを口にして、その味の濃さにびっくりしたことを微笑ましく思い出します。
kokkara09.jpgこれにはやっぱりと、オリオンから泡盛に切り替えて、八重山酒造の「黒真珠」。
四角い酒器、カラカラでやってきます。


お造りはといえば、青ブダイ。kokkara06.jpg
シークァーサーをさっと搾り、小皿の酢味噌少々でいただきます。
厭味のない脂を意外にたっぷりと含んだ白身は、カラフルな魚なんか食えるかよと仰る御仁があれば食べさせたい感じ(笑)。
kokkara07.jpgつけあわせのスーナは、ユミガタオゴノリという珊瑚海草で、コリコリとした食感が愉しいヤツ。
琉球イタリアン「Vino et Vin」のサラダでいただいたツノマタにとっても似ているな。


この日の天ぷらは、モズクにアーサにゴーヤ。kokkara08.jpg抹茶塩でいただきます。
ピパーズ(島胡椒)やウイキョウ、フーチバ(よもぎ)なんて日もあるみたいだ。


白味噌仕立てに牛蒡を添えたラフティは、なんとも柔らか。kokkara10.jpg舌の上でとろっと蕩けて、甘く消えるのでありますな。


そして、「山本綾香」でも一番印象深かった、どぅるわかしー。kokkara11.jpgやっぱり、ターンム(田芋)の素朴な魅力が一番しみじみ味わえていいのだなぁ。


お椀には、島の野草の代表格も浮かんでる。kokkara12.jpgしっかりした出汁がひかれていて、そこに寄り添うのが、オオタニワタリ、アダンの新芽。
そしてシブイ(冬瓜)、がんもどき、など。
ふと、「森の賢者」でいただいた「島素材(野草と野菜)の天ぷら盛り合わせ」を思い出します。


冷たくした出汁でいただくのが、菜飯(さいふぁん)。kokkara13.jpgじゅーしー(炊き込みご飯)に出汁を注いだという風情で、トッピングの青みはサフナ(長命草)か。
ずずずとしては、しみじみ、ずずず、しみじみ、そして一気にずずず(笑)。


kokkara14.jpg熟れ熟れで蜜の入ったパインで大団円。
思わず両手を合わせる、そんな感じ。
デザートには、青豆のぜんざいを用意することも多いそうだ。


さとうきび畑の向こうの隠れ家、八重山膳符「こっかーら」。kokkara15.jpg「こっかーら」とは、「コッカル~」と鳴く、かわせみ科の琉球アカショウビンの方言名だそうで、なるほどそれで道端の看板にカワセミの絵が挿してあったのですね。


口関連記事:
  手作り50年「とうふの比嘉」で さとうびき畑と作り立てゆしどうふ(07年09月)
  ワイン&琉球イタリアン「Vino et Vin」で ミミガーのブルーチーズ(08年07月)
  島料理「森の賢者」で 昇華する島食材の酒肴たち(07年09月)


「こっかーら」 石垣市字大川839-1 [Map] 0980-88-8150

column/02837 @6,900-

口喫茶「しまちゃや」で マリーンズパフェ人工的匂いのスカイブルー

shimachaya.jpg観光客も御用達のアーケード、あやぱにモール。
そのオヘソにあるのが、石垣の公設市場。
アーケードの路面にも溢れるように島の食材たちが並べられていて、それを横目に中に入れば、マグロ、カツオをはじめとする近海の魚介を収めた冷蔵ケースの並びに石垣牛の文字が躍り、島の野菜、そして島のくだものなんかが意外とコンパクトなスペースで扱われている。
市場の二階が特産品販売センターになっていて、その横に仮設っぽい佇まいの喫茶コーナーがある。
その、買い物に疲れたらちょっと寄ってね的雰囲気の「しまちゃや」に入り込んだのは、アーケードのパネルでパフェの写真を見つけたから。
そう、今日は一年振りの、石垣で「パフェラッチ!」です。shimachaya01.jpg


メニューでみるそのパフェの姿は、実物なのにオモチャのようなサンプルのような。
届いたグラスもやっぱり、どこか"食べ物感"に乏しい感じ。shimachaya02.jpgキューブのゼリーが蛍光チックでブリリアントなスカイブルーで、そこにクリームの白がコントラストをみせる、青白の二色のみ。
恐る恐るブルーのゼリーを口に含むと、甘さは控えめで、シークワァーサー由来らしき酸味がする。
トップのクリームにもシークワァーサーのソースがかけられているね。


shimachaya03.jpgこんな人工的な匂いのパフェはなかなか珍しいンじゃないかなぁと思うパフェは、
その名を「マリーンズパフェ」。
メニューには「千葉ロッテマリーンズ キャンプ記念」とあって、ブルースタジアムと石垣の空と海にちなんでブルーゼリーを使ったパフェにした、とある。shimachaya04.jpgなるほど、それで強引にも、こんな青色のパフェができちゃったってことなンだね。
着色料青色1号とかを使っているのかな。
ほろ苦のコーヒーゼリーとキャラメルソースの「大人のパフェ」の方が断然美味しそうなのは、正直な告白です(笑)。


「しまちゃや」 石垣市大川208 石垣市公設市場2F [Map] 0980-82-7707

column/02836 @380-

口郷土料理の店「一休」で 山羊肉ごろごろエキスうまうま山羊そば

ikkyu.jpg今度石垣に来たらここには行きたいと思っていたお店のひとつが、郷土料理の店「一休」。
品書きikkyu01.jpgの筆頭にあるのが「山羊汁」、「山羊そば」。
「山羊汁」を食べに!とか「山羊そば」を啜りに!なんて嬉しそうに云うと、眉を顰められてしまうこともあるのだけど、いいんだ、だって好きなんだもん(笑)。
青塗りの壁が印象的な市役所近くのオジイの店「栄福食堂」の「山羊そば」も旨かったし。

如何にも日常使いの食堂なのだなぁという雰囲気の店内には、タクシーの運ちゃんや汗かきやってきた仕事途中の兄ちゃんたちが席を占めている。ikkyu09.jpgとっても気の利いて素直そうなオンナノコが注文を聞いてくれる。
並びのテーブルのがたいのいいオッチャンは、「山羊汁ライス付き」を食べ始めたところのよう。
あれが山羊汁かぁと横目にしつつ、「山羊そば」をお願いしました。
オンナノコは、「山羊の匂いがありますが、大丈夫ですか?」と訊いてくれる。
うん、一応、承知しているよ。


湯気を立ててやってきたドンブリ。ikkyu02.jpgごろごろっと山羊の身肉や内蔵系と思しき肉片が載っています。


スープを啜り、うんうん頷き、麺を啜り、うんうん頷き、肉片を齧って、さらにぶんぶん頷いたりする。ikkyu03.jpgikkyu04.jpgikkyu05.jpg残り香にラム肉的風味がふふんと漂うものの、それが一興で、うげっと顔を顰めるような匂いとはほど遠い(と、ボクは思う)。
うんうん、旨い。


カツオなどの魚介系の出汁の中に動物系でしっかり芯を作ったようなスープに、山羊肉の旨味がわらわらと滲みだして、えも云われぬ汁になっている。
どうやら赤味噌も使っているらしい。ikkyu06.jpgそこへ、やや平打ちの形状が宮古そばっぽくもあり、くにゅっとした食感が八重山そばらしくもある、そんな麺がよく馴染むのだ。


相棒の「牛そば」には、牛肉のエキスが溶け込んで、
同じスープとは思えないほど風味が変わっていて面白い。
ikkyu07.jpgそうすると、ほとんど完飲しちゃった「山羊そば」のスープの残りにたっぷり澱んでいるエキスは、山羊肉から零れ出たものなのかもしれないね。
それが、いいコクを生んでいるんだ。


山羊料理専門店、という肩書きも持つ郷土料理のお食事処「一休」。ikkyu08.jpg「山羊汁」「牛汁」も勿論気になるものの、「ブタマヨ丼」「スタミナ丼」、そしてともに400 円の「カレー」「みそ汁」もやってくれてそうな気がします(笑)。


口関連記事:やぎ汁「栄福食堂」で 塩振り喰らうやぎ肉フーチバ香るやぎそば(06年09月)


「一休」 石垣市石垣716-1 [Map] 0980-82-1803

column/02835 @800-

口旅の出逢い「あちこうこう屋」で シゲちゃんのハートがあちこうこう

achikoukouya.jpgホテルから焼肉処「炙り屋」へ繰り出そうと宮古島の繁華街の辺りへ向かっていた時のこと。
ちんたらと坂を辿って角を曲がろうとしたところで、なんとも気になる佇まいのお店が目に留まる。
白い壁に掠れた文字は「あちこうこう屋」。
1杯呑み家、昔なじみの宮古そば、魚・イカの長いも入り天ぷら、といった文字がおいでおいでと誘っているような気もする。
ちょうど掃除をしているところのようで、扉を開け放っているのをいいことに店内を覗くと、隅切りするように斜めに置いたカウンターの手前に畳敷きの長椅子。
座ってもせいぜい4人までという狭い空間がますます不思議に思えてくる。


看板をよく読むと営業時間が午後9時から午前2時まで。
これは宮古牛を食べたあとの〆にそばでも喰らいに寄るのが妙案かも。achikoukouya01.jpg


ところが、夜9時過ぎに店に行くと、開いてない。
9時半頃まで店前に佇んで待ってみたり電話を掛けてみたりするも、
店の中で虚しくベルがなるばかり。
休みなのに掃除したりするのね、
と不思議がりながらも仕方なくすごすごとホテルに戻るのでありました。


翌日、ダイビングのガイドに「あちこうこう屋、って知ってる?」と何気なく訊くと、「あ、お、あそこに行っちゃいました?」と応じる。
9時過ぎに行ったのだけど営ってなかったンだ、と返すと、
面白い店ですから是非行ってください、オバア、下ネタばっかりですけど、と妙なことを云う。
美味しいでも不味いでもないのかな。


翌日、BAR「THINK」で呑んだ後に再び、市場通りの角へと向かうと、提燈に灯りが点っている。
お、今夜はやってる!と早速その畳敷きの長椅子に座り込んで、「宮古そばだけでもいいですか?」と訊ねると、「そばはね、もうやってないのよ~」と仰る。
あれあれ?
ま、天ぷら揚げるから呑んでいきなさいよ、と。
そう云えば壁には確か、「てんぷら」とも書いてあったような気はするものの、
なんだか妙な展開になってきたぞ(笑)。


オバちゃんは、既に開いていた泡盛「多良川」のボトルから別のボトルに中身を注ぎながら、「ボトル半分で、3,000円で、どう?」と訊く。
どうしたもんだか判らず、ん、あ、ええ、と曖昧に応えて、昨晩も来たんですよやってなかったけど、と云うと、あらそう昨日は10時くらいからになっちゃったからごめんなさいねまた来てくれたんだぁ、と、そんなやりとりが続く。


振り返れば、ドア硝子を埋め尽くすように、コメントを書いた紙が貼られていて、それはどうやら、オバア"シゲちゃん"に対する賛辞の嵐。achikoukouya02.jpgでもこの女性が、そのオバアかというとそれにはちょっと年嵩が足りないのじゃないかなとも思う。
野菜を刻み始めたオバちゃんに再び訊ねると、あたしはキヨミ、と仰る。


キヨミさんが揚げてくれた天ぷらは、天ぷらには一番合うイモだという、長芋の天ぷら。achikoukouya03.jpgフリッターな衣で、さつまいもみたいな甘さがなくてサクサクとしてこれはこれで悪くない。


シゲちゃんの人となりや逸話をあれこれ聞いてるうちに、「じゃやっぱり、シゲちゃん呼びましょうね」と云って、前日虚しくベルを鳴らしていた黒電話のダイヤルを廻し始めた。
そして、電話口に出ろ、という。
恐る恐る受話器を受け取り耳にあてると、「アタシに逢いに来てくれたンだ寄り合いで呑んで疲れちゃったので今日はお休みしようかと思ってたけどお店出るから待っててねん」と甘い声(笑)。


うむむと思いながらスライスチーズと胡瓜のつまみで呑んでいると、当のオバアがやってきた。
お化粧をしっかりしたオバアに、宮古そば食べに寄ったンですよーと云うと、「じゃ代わりに、宮古であなたのそばに~」とか云いながら横に座ってしなだれる。
ええーそんな強引なシャレかい!と笑いながらも、一度だけ新宿二丁目のバーに行った時に、お願いだから隣にだけは来ないで!と思ったことを思い出す(笑)。
なんだか大変なことになってきた。


オトコをおびき寄せるには壁の「宮古そば」はますます消せないよとオバア、シゲちゃん。
話すことのほとんどは、ビキドゥンとミドゥン(男と女)のお話で、それがなんともあっけらかん。
シゲちゃんは、齢66ときく。
宮古の市街に出て来てからは、この界隈でスナックをやっていたそう。
早速、謡い踊りだしては、一緒に踊ろうと急き立てる。
そして、あろうことかシゲちゃん、「これから一緒にウチとこ帰って思い出つくろうよ」と繰り返しては「ね、いんじゃない?」と連呼する。
提燈にある「旅の出逢い」ってもしかしてそういうこと?
ああ、宮古島に来て、オバアに口説かれるとは思わなんだ(笑)。


トイレどこ?と訊けば、向かいのファミマにあるよ~というし、なんだったらツマミ買ってこようかファミマで~、とも云う。
いいなぁ、そのさばけ方(笑)。


そうこうしているうちにどんどん泡盛を注がれて、きよみさんも参戦してきて、なんだかますます不穏な雰囲気になってきたところでやっと、明日も早いのでとかなんとか云いつつ手を振りながら店をあとにする。
夜中の坂を下りながら、ふうぅ、とひと息。
でも、面白かったかも(笑)。


提燈には「あちこうこう家」とあるけど、壁なんかには「あちこうこう屋」とあって、そんな細かいことに構わないところもなんだか微笑ましい、シゲちゃんの店「あちこうこう屋」。achikoukouya04.jpgあちこうこう(あつこーこー)とは、宮古の方言で、「あったかい」とか「(食べ物ができたてで)あつあつ、ほやほや」なんて意味だという。
できれば、シゲちゃんの作るあちこうこうな宮古そばも食べたかったなぁ。
あ、そうそうシゲちゃんは、こうも云っていた。
「あたしのハートがあちこうこう(うふっ)」。


「あちこうこう屋」 宮古島市平良字下里84-1 [Map] 0980-72-6343

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2009年7月 アーカイブ

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