とんかつ「双葉」

futaba.jpg 「蓬莱屋」「本家ぽん多」と並んで上野とんかつ御三家と謳われている「双葉」に足を運んでみました。鈴本演芸場裏手というのがやっぱり分かりやすい立地。佇まいに老舗の味わいを思わせる情緒は感じられず、木造モルタルの普請に質素で潔い濃紺の暖簾が掛かります。入口サッシュの硝子には「騒がしいお子様 御遠慮下さい」との貼紙。騒々しいばっかりで味もなんも分からんオコチャマは歓迎できないということなのでしょう。メニューには、「とんかつ」「とんかつ定食」に「カニサラダ」「野菜サラダ」、そして「御飯」「味噌汁」「新香」のみ。あれやこれや云わずウチんとこではとんかつ喰っときなさい、という分かりやすさ。自慢の一品に集約しているとも受け止められるし、無駄で余計な仕込みはしたくない、面倒で勿体ないという、そんなお店事情のようにも映るね。で、選ぶ余地なく「とんかつ定食」に。脂身を削いだり、筋を切ったりの下拵えは丁寧に施されているようだ。素敵な厚みの、そして白っぽい肉からは透明な脂が滲んできます。卓上に醤油がないこともあって、塩でいただいてみることにしました。衣は極々普通ですが、分離することなく肉と一体感となっているのは好感です。そして、肉が甘い。ヒレ肉のようなさっぱりしたニュワンスもある。こいつぁやっぱり塩でいただくのがいいですぞ。若しくはお醤油で。味の強いソースなんてバシャバシャかけちゃったら、ソース味が大勢を占めちゃうものな。そのまま塩のみで食べ進むと、とんかつ3切れを残して浅い盛りだった茶碗の御飯が終わってしまった。改めてお品書きを覗くと、御飯のお代わりは210円也。「とんかつ定食」そのものが立派なお値段なのだから、御飯とキャベツのお代わりぐらいは廉価にしておくような心意気がほしいところだ。 「双葉」 台東区上野2-8-11 03-3831-6483
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