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キッチン「ふるはし」で 素朴なる憎らしさマグロバター焼き
散歩通りと呼ぶ広尾商店街は、
その先で90度左へ折れる。
曲がる手前で左に外れてそのまま突き当たった辺りにあるのが、今夜のめし処、キッチン「ふるはし」だ。
ドアの開いた瞬間にフライパンからのリズミカルな炒め音に包まれる。
いらっしゃいませ~と迎えてくれるコック帽。
その厨房を囲むL字のカウンターを左に、右手にはテーブルが4卓ほど。奥にもテーブル席が覗けるね。メニューを開いて腕組思案。
さあ、ナニにするか、それが難題だ(笑)。
なにせ、気になる日本の洋食タイトルがあれやこれやとラインナップ。
視線が泳ぐこと必至なのです。
「オムライス」や「ナポリタン」「ロース生姜焼き」あたりをいっとくのが素直な流れかもしれないけど、そのあたりはeatnapo & Ginger コンビが既に紐解いてるしね。
何故だか目線を外せなくなった「マグロバター焼き」をお願いしました。
芳しい香りとともにやってきたお皿。
やや慌て気味に割り箸の先でマグロの身を割いて、周囲のソースをたっぷり擦りつけて口へ運ぶ。
薄っすら包んだ小麦粉の衣に纏うソースが素朴なる憎らしさ。醤油系ソースがぐいぐいっとシズルを発揮して、もうご飯に合うの合わないの考えるまでもない感じ。
「サーモンバター焼き」や「イカバター焼き」も同じ仕立てなンだろね。
「ふるはし」のメニューの筆頭に並ぶのは、A、B、Cのセットとお「弁当」。
Bセットと「弁当」は夜からメニュー。
カニコロとメンチにアジフライの三本立て、「Cセット」をお願いしたこともありました。たっぷりの野菜に寄り添うメンチカツはジューシーで、カニコロッケはベシャメルとろんとクリーミー。
何気ないけど、これも昼に夜に近所にあって欲しいと思わせる日常使いのお店の顔のひとつ、だね。
広尾の庶民派、開いてて嬉しい洋食「ふるはし」。古橋さんちで今度は、「エビフライ」で麦酒呑んじゃおーっと♪
「ふるはし」 渋谷区広尾5-18-2 [Map] 03-3444-3733