ginentei60.jpg銀座周辺を巡る旅
around the Ginza

maru60.jpg八丁堀界隈の日常
Hacchobori vicinity

takahashi_tsukiji60.jpg築地情緒そして月島
Tsukiji,Tsukishima

yoshinozushi60.jpg東京日本橋界隈の徘徊
around Tokyo,Nihonbashi

imahan60.jpgとある人形町風情
Ningyocho

azuma60.jpgオヤジ新橋外堀通り
that's Shinbashi

rikkon60.jpg広尾から六本木から霞町
Hiroo between Roppongi

partenope60.jpg渋谷恵比寿中目エリア
Ebisu.Shibuya,Nakame.

legrottaceleste60.jpg青山赤坂うらおもて
Aoyama.Akasaka

inochinomizu60.jpg麻布プラチナ漫ろ歩き
Azabu.Shirokane

gingyo60.jpg身近洒落まち自由が丘
Jiyugaoka

derauchi60.jpg東急ローカルまいど
my lines Tokyu

nichinan60.jpg五反田品川大井町
Gotanda to Ohimachi

watetsu60.jpg大森蒲田川崎ライン
Ohmori to Kawasaki

norge60.jpg横浜おのぼりさん
all Yokohama

namikiyabu60.jpg浅草で道草
the Asakusa

daiki60.jpgアキバ上野湯島ゾーン
Akiba,Ueno.Yushima

kagiya60.jpgディープ荒川台東区
deep Arakawa,Taito

inonaka60.jpg深川両国河むこう
Fukagawa,Ryogoku

imoya60.jpg神田神保町靖国通り
Kanda,Jinbocho

cork60.jpg四谷神楽坂お堀沿い
Yotuya,Kagurazaka

ilpentito60.jpg代々木新宿馬場あたり
Yoyogi to BabaWaseda

aoba60.jpg西行き中央線方面
Chuo-Line

musashiya60.jpg東武三田線板橋区
Itabashi-ku

ushiwaka60.jpg豊島文京いけぶくろ
Toshima,Bunkyo,Bukuro

oaks60.jpg所沢じもちぃ西武線
Seibu-line,Tokorozawa

inari60.jpg沿線巡る小田急京王
Odakyu,Keio

ohshimaya60.jpgぐるっと関東ちょいと伊豆
Kanto area,Izu

enboca60.jpg軽井沢から甲信越
Karuizawa,Koshinetsu

yamamotoya60.jpg濃いぃぞ名古屋
Nagoyanagoya

yamamoto60.jpgなにわ大阪キタミナミ
naniwa Osaka

kiyamachi_samboa60.jpgはんなり京町修学旅行
The Kyoto

2298_60.jpg旅は陸奥国出羽国
Aomori,Mutsu&Dewa

2298_60.jpg南の島の楽園たち
Paradise Islands

2298_60.jpg独墺伊仏欧州諸国への旅
Trip to Europe


2011年11月[12]
2011年10月[14]
2011年9月[12]
2011年8月[9]
2011年7月[12]
2011年6月[15]
2011年5月[13]
2011年4月[13]
2011年3月[17]
2011年2月[14]
2011年1月[16]
2010年12月[10]
2010年11月[13]
2010年10月[10]
2010年9月[11]
2010年8月[13]
2010年7月[12]
2010年6月[13]
2010年5月[11]
2010年4月[13]
2010年3月[14]
2010年2月[14]
2010年1月[21]
2009年12月[12]
2009年11月[16]
2009年10月[21]
2009年9月[14]
2009年8月[16]
2009年7月[22]
2009年6月[16]
2009年5月[21]
2009年4月[19]
2009年3月[17]
2009年2月[21]
2009年1月[23]
2008年12月[17]
2008年11月[15]
2008年10月[26]
2008年9月[29]
2008年8月[31]
2008年7月[22]
2008年6月[21]
2008年5月[31]
2008年4月[29]
2008年3月[42]
2008年2月[38]
2008年1月[28]
2007年12月[29]
2007年11月[42]
2007年10月[34]
2007年9月[37]
2007年8月[40]
2007年7月[27]
2007年6月[44]
2007年5月[45]
2007年4月[34]
2007年3月[37]
2007年2月[28]
2007年1月[33]
2006年12月[31]
2006年11月[36]
2006年10月[34]
2006年9月[37]
2006年8月[34]
2006年7月[25]
2006年6月[34]
2006年5月[40]
2006年4月[31]
2006年3月[27]
2006年2月[32]
2006年1月[39]
2005年12月[19]
2005年11月[39]
2005年10月[33]
2005年9月[24]
2005年8月[27]
2005年7月[21]
2005年6月[28]
2005年5月[35]
2005年4月[37]
2005年3月[44]
2005年2月[9]
2005年1月[4]
2004年12月[2]
2004年11月[4]
2004年10月[1]
2004年9月[4]
2004年7月[8]
2004年6月[3]
2004年5月[1]
2004年4月[7]
2004年3月[6]
2004年2月[3]
2004年1月[3]
2003年12月[4]
2003年11月[2]
2003年10月[5]
2003年9月[2]
2003年8月[1]
2003年7月[8]
2003年6月[1]
2003年5月[7]
2003年4月[2]
2003年3月[5]
2003年2月[6]
2003年1月[1]
2002年12月[4]
2002年11月[6]
2002年10月[7]
2002年9月[6]
2002年8月[16]
2002年7月[3]
2002年5月[5]
2002年4月[2]
2002年3月[1]
2001年11月[1]
2001年10月[1]
2001年9月[1]
2001年8月[3]
2001年7月[2]
2001年6月[2]
2001年5月[2]
2001年3月[1]
2001年2月[2]
2000年12月[1]
2000年11月[1]
2000年10月[2]
2000年9月[1]
2000年8月[2]

ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


まさぴ。へのご連絡は、
以下からお願いします。
@

メインページ

2010年6月アーカイブ

次のページへ
 1  | 一覧へ

口居酒屋「江戸一」で 味噌で冷トマトにオムライス女将さんの手料理

edoichi.jpg村田和人Againライブを愉しんだ後、例によって武蔵小山のディープゾーンに忍び込む。
日曜日の夜ということもあって、シャッターを下ろしている店も少なくないけど、縦横に走る横丁を散策するように歩くと、ちらほらと灯りを点けている店が見つかります。


そんな中の一軒が、居酒屋「江戸一」。ディープな小径の向こうで子供たちが遊んでいるのが、地元の日常だ。


暖簾の脇から覗くカウンターは、なかなかの賑わい。
座れるかなぁと話しながら戸を引くと、どうぞこちらへと角近くの席を開けてくれる、ちょっと酔い顔のオヤジさん。
促されるまま其処へ腰を落ち着けて訊けば、カウンターを埋めている皆さん殆どが顔見知りの常連同士だそう。edoichi02.jpgedoichi03.jpgホッピーならぬ、ハイッピーをいただいて、手垢に気合いの入った棚に貼られた品札を物色します。


「ナスの生姜焼」をお願いすると、外連味のない女将さんの動きが更にキレ味を増す。
包丁の動き、フライパンの捌きが流れるように無駄がなく素早い。
花カツオが踊る熱々を早速いただけば、うんうん、旨い。edoichi05.jpg今が茄子の旬なんだっけ?と考えたりして(笑)。


カウンターに用意されている大皿からマカロニサラダに鰤大根。
何気ないポテトサラダやマカロニサラダに作り手のセンスが現れると思うのだけど、そんな意味からもイケてるサラダだ。
edoichi04.jpgedoichi06.jpg
鰤大根の主役はお大根。
鰤の旨みや脂をしっかと滲み込ませつつ、素知らぬ振りして脇役の表情でいらっしゃるのがニクい。


席を譲ってくれたオヤジさんが、そうだそうだと棚をごそごそ。
どうぞ食べてくれと韓国海苔のパッケージをみっつも手渡してくれる。
カウンターの真ん中くらいを指差して、あそこのチョーさんが韓国に里帰りしたときに沢山買って帰ってくるからいいのいいの食べちゃって、あそうそうこの筋子とか明太子を包んで喰うといいんだぞ、と。
はい、ありがとうございます、いただきます。


さらに「厚あげ焼」なんぞをいただきながら、ハイッピーの中身をお代わり。
女将さんが棚の奥のグラスを取る時は、菜箸で引き寄せるようにすっとやる。
その手馴れて躊躇ない動きに微笑ましくも感心します。


カウンターの一番隅にいた常連さんが、「トマト、味噌でね」と女将さんに声を掛けた。
ん?冷しトマトを塩でもマヨネーズでもなく味噌でいく、のだ。
ああ、それは盲点、ありかもありかもと便乗しようとするとその常連さん。
いやいやダメダメ、この喰い方オレの専売特許だから、と満更でもないような、でも真似されては困るのよと仰る。
え?いゃーそっすか、と笑っていると、今度は女将さんが、なーにを偉そうなこと言ってんのよ、ねー、カカカカカ〜、と一笑に付して、お皿を差し出してくれました。edoichi07.jpgたっぷり添えた白味噌をトマトに擦って咥えれば、むほほ、やっぱりありなんだなぁ。
如何にも酒呑みの発想であるところがいいのだなぁ。


〆にはなにがいいですかねぇと何気なく訊けば、なんつってもオムライスがいいね、と常連オヤジさん。
いいですねーとお願いすると、早速フライパンをふたつ取り出して見惚れるばかりの所作でみるみるうちにケチャップライスのオムライスの出来上がり。


コロンとして均質な表情の玉子が覆うオムライスにケチャップの紅が映える。edoichi08.jpgedoichi09.jpgどれどれとスプーンを動かすと、パラパラとしたケチャップライスと薄焼き玉子の名コンビが素敵に旨い。
洋食屋ハダシのオムライスに武蔵小山ディープゾーンの居酒屋で出会えるなんて、これを僥倖と云わずしてなにをそう呼べるでしょう。


しゃきしゃきとした女将さんが常連客を「お帰りぃ」と迎えてくれる、
武蔵小山の横丁居酒屋「江戸一」。edoichi10.jpgお隣の常連オヤジさんに、ここってお休みはいつですかと訊けば、休みはないんだよね、と。
それじゃぁ女将さん毎日働いてるですかーと驚けば、オイラは毎日来てるけどね、とオヤジさん(笑)。
大塚の「江戸一」との関係や如何に。


「江戸一」
品川区小山3-13-5 [Map] 03-3784-5082

column/02997

口 フルーツパーラー「たなか」で 店先の枇杷や桃のパフェラッチ!

tanaka.jpgいつもの村田和人「Again」ライブに向かう道すがら、そのひとつ手前の西小山で途中下車。
武蔵小山駅の改札はちょくちょく通っているけれど、その隣の西小山となるといつ以来なのかと思案することになる。
あ、「杉山亭」以来かな。
少なくとも目黒線が地下化して駅が整備されてからは初めてなのかもなぁと思いつつ、碑文谷方向へと足を向けます。
小ぢんまりしていい味の横丁があったのだねぇと話しながら、その先の通りを左へ折れました。


信号の角のところに「氷」の旗が揺れている。
その足元には、果物のオレンジ色や黄色が覗いています。tanaka01.jpg西小山への寄り道の目的地は、そのくだもの屋さんなのです。


通りの向かいから眺める、昔ながらのくだもの屋さんの佇まいに癒されつつ、果物たちの前に立つ。tanaka02.jpgtanaka03.jpgあ、枇杷があるね、安くはないのだね、なんて話しながら木枠のショーケースを覗き込む。
なはは、陽射しに色が褪せて、バナナが白くなっちゃてるね。


黒いペンキの手書きな筆致で「フルーツパーラーたなか」とある硝子扉越しに覗く店内から小さな子供がニンと笑顔を返してくれた。
こんにちは、いいですか、と足を踏み入れたところには、テーブルが3つ。tanaka04.jpg古びたパイプ椅子に腰を下ろすと、正面のカウンターにオトウサンとオカアサンが仲良く並んでいる光景に出会えます。


tanaka05.jpg黄色い紙に書かれたメニューには、「氷」あれこれ。
そして、「パフエ」があるのです。
「パ」より「エ」の文字の方が間違いなく大きいので、「パフェ」ではなくて「パフエ」なのだけど、それが愛らしくも微笑ましい(笑)。


初めて訪れる身でありながら、オカアサンに我が侭を云ってしましました。
今さっき店先で見た枇杷でパフエできないですか、と。
え、あ、びわ?やってないのよねぇと応えたオカアサンがちょうど奥に入っていたオトオサンにごにょごにょと会話する。
すると、あのね、びわ、できますよ、とオカアサン。
ありがとう、では、枇杷のパフエとピーチパフエ、お願いします。


店先にあった枇杷を箱から外して調理に入ったオカアサン。
tanaka06.jpg待つ間眺める壁には、例のノリタケペレのサインがあって、カウンターにはの☆ひとつ半の認定証とトロフィーがある。
そうなんです、ここフルーツパーラー「たなか」は、れっきとした「きたなシュラン」認定店なのです。


はい、おまちどうさまね。
わーいと思わず拍手して(笑)、受け取ったパフエのグラス。tanaka07.jpgマンゴーのそれに似た鮮やかなオレンジ色の半円が重なって、その間を搾った生クリームが飾っています。
クリームを端に載せたままそーっと口に運べば、さくっと澄んだ甘さが広がってくる。tanaka08.jpg旬はこれからよね、と仰るオカアサンに、でもいいっスおいしいっスと頷いて応えます。


桃のパフエはというと、こちらも艶かしくも品のいい甘さが愉しめる。tanaka09.jpgtanaka10.jpgオトオサンが自ら建て付けて自らペンキを塗る光景を彷彿とするベニヤの壁や入口の硝子戸を背景にしたグラスからまたひと口。
うん、いいなぁ。


如何にもおやぢらしいオヤジさんがひとり客でやってきて、ぶっきら棒にでもどこか嬉々としてひと言こう告げる。
「ふるーつぽんち!」。
なんだか微笑ましいではありませんか(笑)。


フルーツパーラー「たなか」の創業は昭和37年のことだという。tanaka11.jpgご夫婦が、店先のフルーツの魅力をもっと知って欲しいとお店の脇を間仕切って始めたであろう当時が偲ばれていい。
町場のくだもの屋さんがお店の脇や二階でフルーツパーラーを営む姿にはほっこり和む情緒があるもんね。


□関連記事:
 西洋料理「杉山亭」 で赤黄褐色酸味ほの甘コク味オムライス(08年02月)



「たなか」
目黒区原町1-14-16[Map] 03-3714-1048

column/02996

口WINE BAR「R」で 納得の生パスタランチ裏新富の隠れ家

winebarr.jpg裏新富とでもいうべきエリア。
ちょうど、洋食「煉瓦亭」や鰻の「青葉」のあると同じブロック。
その2軒の前を通り過ぎた辺りの路上に、「生PASTA Lunch」と謳う、手作り感ある看板が立っていました。
どこだろうと路地を覗くと、民家の軒の上、物干し場の足元にワインカラーのフラッグが見つかります。
ワインボトルとグラスのピクトと一緒に「WINE BAR」と示すフラッグ。


店前には、女性陣が集まり始めています。
winebarr01.jpgwinebarr02.jpg
のむのむさんもいち早く訪問しているもんね。


まさに民家を改造したのであろうその店は、狭いながらも落ち着いた空間で、旧民家のなかにいることを途端に忘れさせます。winebarr03.jpgwinebarr04.jpg二階にも客席があるようで、見上げればどこぞの別荘のような風景。
外から見た物干し場をどう眺めることになっているのかとちょっぴり気になります。


winebarr06.jpg
「R」のパスタランチは、日替わりのAかBが基本線。
初めて伺った日のAランチは、「タコのピリ辛トマトソーススパゲッティー」。winebarr07.jpgピリ辛の加減とソースの濃度、塩の決まり具合がいい。
なんだかぼんやりした味わいのソースや妙にコッテリしょっぱいソースに残念に思うこともあるけど、対してなかなかの好印象だ。


winebarr14.jpg
別のお昼に、粉チーズのたっぷりのサラダを一気に平らげて。
続けて受け取ったお皿が「ベーコンとアスパラガスのスパゲッティー とろけるチーズ入り」。winebarr08.jpgwinebarr09.jpg玉子の黄身ちっくなソースにとろけたチーズのコクが惹く。
水っぽくなく、かつキレのあるまったり味にアスパラの仄青い風味がいいアクセント。
生麺のむっちりした歯応えと粉の旨みにニッコリだ。


とろけるチーズ入りのお皿と云えば、こんなスパゲッティーもある。
「黒ゴマのミートソーススパゲッティー」。winebarr10.jpgなんだか黒褐色なソースなのだけど、口に含むとミートソースらしいトマトの風味と挽肉の甘さがして、そのすぐ後から擂った黒胡麻の風味が追い掛ける。
winebarr11.jpgwinebarr12.jpg
そこへ溶けたチーズのとろんと味がコクを足す。
まったくもってシツコク思わないのは何故でしょう。


新富の路地に佇む、隠れ家的ワイン・バー。店名を「R(アール)」。winebarr13.JPG「RってなにゆえにR?なにかの頭文字でしょう?」と訊いたらば、なんとも意外な応えが返ってきた。
「響きがよくってアールとしたんです、それだけです」とオーナー氏。
「ワインバーアールです、と電話での応答も心地いいです」とスタッフ氏。
なるほど。
そうは云いながらなにかの拘りや由来があるかもしれないけど、それを"R"という記号の「響き」に収斂させて店の名としているんだね。
今度は宵口に二階席でワインを頂戴いたしたい。
六番町、日テレ通り沿いにも兄弟店があるようです。


□関連記事:
 洋食元祖「煉瓦亭」新富本店で(04年11月)
 鰻の「青葉」で(07年10月)



「R」新富店
中央区新富1-5-6[Map] 03-3297-2622 http://www.free-republic.com/

column/02995

口サントリーラウンジ「自由雲」で トリスとPIZZA懐かしさに包まれて

jyun.jpg池上本門寺を詣でるたびに、そして辺りを徘徊するたびに気になって仕方のない店がありました。
「燕楽」を右手横目に駅前から斜めに参道を入っていった右側のお店。
木立に隠れた壁には、4つの円形が掲げられていて、そのうちのひとつを覗き込むようにする。
ウイスキー樽の底と思しきその円形には、懐かしい人には懐かしい「トリス」のキャラクターが手書き風の筆致で描かれています。


キャラクターに添えて、「PIZZA」の文字。
すっかりペンキの剥がれた風情が堪らない。
jyun01.jpgjyun02.jpgjyun03.jpgそして、残りの3つの樽の底にある赤い文字を繋げると、「自由雲」。
「SUNTRY COCKTAIL BAR」との表記とともに、赤い切り文字を浮かべる、凝った造りの味わい深い看板なのだ。


そして、夜の池上本門寺通り。
硝子ブロックの横の古びた扉。
とうとうその扉に手を掛けて、開けるよ!の相槌とともに引き開けました。


店内は小ぢんまりとして、コの字のカウンターが迎えてくれます。jyun06.jpgそのコの字の真ん中に佇んでいるのが、マスターである平野さん。
かなりの先輩であることは間違いないけれど、まだまだ艶を失っていない、そんな表情が印象的です。


jyun05.jpgマスター正面のカウンターに座り込んで、"当店の逸品"を書かれたメニューをしげしげ。
「スパゲティ アフロ風」とか、野菜ゾースイと但し書きのある「サビニオ」とか、野菜炒め物と補足した「ピラペラ」とか。
「にんにくとうふ」にサラダ「ガスメダ」、「温麺(白石そーめん)」も気に掛かる。
でも、まずはやっぱり、店のファサードにも謳っていた「PIZZA」をお願いしなければいけません。


奥のレンジの前あたりで「PIZZA」の段取りを進めてくれているマスターの背中を眺めながら舐めるのは、「トリス」のハイボール、300円也。
品書きにある、「洋酒天国」というフレーズもいい。


柔らかな匂いと一緒に「自由雲」謹製「PIZZA」がやってきました。
トマト色の玉葱が浮かぶ断面を凝視しつつ、コルニチョーネとはまた違う、ふっくらした縁から支えるように手にして口へ運びます。jyun07.jpgむほほ。
玉葱の甘さがいいでしょいいでしょ、と味蕾を擽って、いい(笑)。
三種類のスパイスを使っているんだよとマスター。
とろんとしたチーズは、マルボチーズというデンマーク産のものらしい。
なんだか真っ直ぐ優しい美味しさのするピザなんだ。

jyun08.jpg
二杯目にと「響」をまたまたハイボールにしてもらいます。
比べ呑むようにすると、風味の違いがはっきりしていて面白いね。


もうひと皿お願いしていたのは、ちょっとお時間掛かりますの「じゃが グラタン」。jyun09.jpg
小麦粉たっぷりのベシャメルとは違う、さらりとした中に塩梅のいいコクがあるソースにジャガイモのほこほこがしっとりと馴染んで、なんだか気持ちがほっこり安らぐような美味しさのするグラタンなんだ。


マスターが調理のための缶あれこれを置いている棚の脇の壁にはこうある。
「1956年壽屋チェーントリスバーとして発足、サントリー城南地区チェーンバー今日になりました、元気にガンバリますご愛顧ください」。
もう創業から半世紀以上のお店なんだね。


問わず語りのマスターのお話に耳を傾けると、
青山に生まれ育ったというマスター平野重太郎さんは、21歳にして戦地満州へと赴き、内地に戻ってから浜口庫之助のジャズバンドでベースを弾いていたんだそう。jyun10.jpg往時の味あるモノクロ写真が入口近くの額で拝見できます。
大阪ミナミの「銀馬車」で演奏したことや力道山とのエピソードも。
メニューにある「アフロ風」というのはきっと、バンド「浜口庫之助とアフロクバーノ」に由来しているんだね。


こないだねぇ、とマスター。
jyun11.jpgとんねるずのふたぁりと何人かが番組の取材に来たンだよ、と。
あぁ、それは「きたなシュラン」だ!と壁にペレのサインを探すと、あったありました(笑)。
近日中のOnAirのようですよ。


創業来半世紀の味あるサントリーラウンジ「自由雲(じゅん)」。jyun12.jpg表のメニューにあるように、「じゆううん」ではくて「じゅん」と読む。
優しい懐かしさに包まれたい気分の宵口に寄るのがオススメです。
御歳80歳代のマスターに会いに、ね。
伺い損ねた、店名「自由雲」由来も訊いてみたいんだ。



「自由雲」
大田区池上4-31-20[Map] 03-3751-9292

column/02994

口炭火串焼「馬鹿牛」で馬レバー刺鹿刺ホルモン煮込鶏串鰻きも串

bakagyu.jpg南新宿の駅から代ゼミの通りへ出る下町っくな商店街。
いつぞや、ここの前を通ったのは確か、小田急線ガードの向こうにあるお店への道すがら。
それは、カレーハウス「ライオン・シェア」への途上だったか、それともローマピッツァの店「IL PENTITO」か、はたまたレストラン「キノシタ」への途中だったか。
大学定食「しょうが亭」のちょと手前にある「馬鹿牛」という店の名が強く印象に残っていました。

週末に予約を入れて突撃した、夕暮れ間近の商店街。bakagyu01.jpgまだ十分明るさの残る通りにちょうど提灯の灯りが点った頃。
焼酎のラベルがぺたぺたと貼られた入口廻りから、まだ先客のないカウンターを覗き込む。
どうやら一番ノリのようです。

bakagyu02.jpg
カウンターの真ん中に乗り込んで、まずはビール。
ジョッキを傾けながら見上げた黒板には、「熊本産の馬」とか「長野産の鹿」の文字。


鶏でも牛でも豚でもなくで、馬のレバーというのは口にしたことがない。
お初モノはまずは注文んでみなければ、ということでお願いした「熊本産 馬レバー刺」。
レバー刺しの王道ないただき方、塩胡麻油に包んで分葱を載せたお馬さんのレバーは、深い褐色。bakagyu03.jpgどれどれと口に含むと仄かな鉄分ぽい風味としっとりした旨み。
黒っぽくても鮮度が怪しいなんてことではなくて、臭みも勿論ない。


レバー刺しと同時にお願いしてあったのが「長野産野生 鹿刺」。bakagyu04.jpgさらっとした滋味にパセリの香気とさっと搾った檸檬の酸味がよく似合います。


煮込みと知れば思わず手を挙げてしまう性分(笑)を発揮して、
「ホルモン煮込み」。
bakagyu05.jpgbakagyu06.jpg
「馬肉餃子」は、そうと知らなければ合挽き肉の餃子なんだろねと思うよな何気なさがいい。


bakagyu07.jpgこの感じではやっぱり、ホッピーだよねとボトルを受け取ると、手の中に見慣れないラベルのホッピー。
ホッピーらしく質素に白一色で直接印刷してあるいつものボトルは「お店ホッピー」で、330mlのこのボトルは「お宅ホッピー」というカテゴリーらしい。ボトルの中身は同じなんだけどね。
「自家漬け生姜酎入り」にしてもらいます。


ホッピーをくぴっとしたとなれば、やっぱり串焼きをいただかなければいけません。
bakagyu08.jpgbakagyu09.jpg
豚の串シリーズから、力強さを思う「レバー」に粗挽きの胡椒が乙な「タン」のシコシコ。


細やかな食感が意外な「つくね」に旨みがグンと迫る横隔膜「ハラミ」。bakagyu10.jpg「つくね」の表面が不思議な艶を帯びているのは網脂を巻いているからだ。


「ガツシン」とは、ガツ(=胃)のシン(=芯)、なんだろね。bakagyu11.jpg胃袋の入り口辺りの部位らしく、焼かれて丸まったコリコリがコラーゲンちっくなとろんとした旨みを包んでいます。


見覚えのあるラベルが目に留って、懐かしさに思わず手に取った。
日本地図の上に「RUM」とあり、リボンには「BONIN ISLAND」の文字。bakagyu12.jpgずっとずっと南方の海の上に描かれた赤い点。
そう、25時間かけて渡った小笠原で初めて出逢った日本のラム酒なんだもンな。


早速そのグラスをいただいて、鶏の串からご存知、「せせり」と「ぼんじり」。
bakagyu13.jpgbakagyu14.jpg
どこかふわっとした「せせり」に対して、「ぼんじり」は、鶏の脂の甘さを香ばしくいただく感じになる。


そして、日本のラムにもよく似合うのが、うなぎ串「きも串」。bakagyu15.jpgほろほろとした苦味が滋味と裏腹に届くオトナな味だ。
しょんべん横丁の「カブト」を彷彿とする。
浜松産鰻の小さい串の「かば串」や本山葵でいただく茹で肝「きもわさ串」も気になるところ。


呑兵衛心を満たす炭火焼きの串と焼酎の店、南新宿「馬鹿牛(ばかぎゅう)」。bakagyu16.jpg産地から直接仕入れる馬や鹿が真骨頂ではあるけれど、豚や鶏や鰻の串も気持ちの入った逸品たちだ。
あっという間に埋まったカウンターの様子をみると、予約して臨むのが懸命なようです。


□関連記事:
 KHEEMA CURRY「LION SHARE」で ドライキーマとチキンカリー(09年08月)
 PIZZERIA ROMANA「IL PENTITO」で自慢薪窯唸るピッツア(05年04月)
 RESTAURANT「キノシタ」で ブーダンノワールに窒息鴨ロースト(06年06月)
 うなぎ「カブト」で えり焼ひれ焼きも焼蒲焼一通りまるとキンミヤ(08年09月)


「馬鹿牛」
渋谷区代々木1-41-3[Map] 03-3370-6554

column/02993

口うどん処「松郷庵 甚五郎」で 肉汁うどんは香麦麺の武蔵野うどん

matsugoan.jpg此処に来るのは、もの凄く久し振り。
浦所バイパスから松郷の畑の中に折れ入ったところにあって、 最寄りの東所沢駅からでも歩いて20分くらいかかりそうな立地なので、足がないと行けないのです。
道路が新しくなっている部分があって戸惑いつつも到着した「松郷庵 甚五郎」の駐車場。
そう云えば、「神明庵 甚五郎」も駅からとっても遠いところにあるんだよね。


紺瑠璃の暖簾の右手の硝子越しに麺打ち場がある。matsugoan01.jpgmatsugoan02.jpg覗いた作業は、寝かせた生地を延ばしているところかな。


案内されたのは、真ん中の大テーブル。matsugoan03.jpg見上げた梁の上には、木の車輪が載っていたりして、ちょっと大きな農家のお宅に遊びに寄ったような気分にさせてくれます。


お願いしたのは勿論、「肉汁うどん」。
温盛りにもできるようですが、冷たいのでよろしくとオカアサンに伝えます。


matsugoan04.jpg
一品料理のところで目に留まった「山芋唐揚」を目にすると、ああ、ビールが欲しいと強く思う。
さくっと軽やかでいて、山芋独特の粘つく食感も一瞬あって、愉しいんだ。


お盆に載って、つけ汁と笊のうどんがやってきました。matsugoan05.jpgうどんには、明らかに小麦の外皮のような粒々が透けてみえる。


例えば、京都「ろぉじ」の全粒粉のつけ麺にみるような景色。matsugoan06.jpgそのまま麺だけ啜れば、どこか遠くで甘いような小麦の香りがほんのりとする。
レジのところの貼り紙をみると、最近うどんの仕立てを変えたらしく、「香麦麺(こうばくめん)」と呼んでいるらしい。
うむ、なるほど。


つけ汁はというと、お約束の豚バラ肉をメインに長葱、茄子やシメジが浮かんでる。matsugoan07.jpgバラ肉が極薄切りに過ぎる感じもするものの、武蔵野のうどんはこんな汁でなくっちゃな!って頷くに十分だ。
うんうん、うん。


お会計の際に、どこのどんな粉を使っているのだろうと尋ねてみた。
わざわざ厨房の方に声を掛けてくれた応えは、武蔵野エリアの地粉ではなくて、北海道産の、かもめという粉をメインにブレンドした粉で打ったうどんだそう。
小麦の香るうどんでへの工夫が嬉しいけれど、土着な武蔵野うどんとはちょっと毛色が違う麺であることもまた確か。
ふと、昔ながらの機械でゆっくり製粉しないと旧来からの武蔵野うどんの風味が出し難いんだよ、というようなことを説いてくれた、八丁堀のうどん処「福福」のオヤジさんの顔を思い出したりして。


所沢の田園風景の中に佇む「松郷庵 甚五郎」。matsugoan08.jpgひと通りのない畑道の有名店へと、あちこちから入れ替わり立ち替わり車がやってくる。
25年もの歴史を抱いているってことは、「甚五郎」の系譜の高いところにいるのではないかと思うのだけど、そのあたりどうなんだろうね、Con Brio!!さん。
「のらうどん」も気になります。


□関連記事:
 うどんそば「神明庵 甚五郎」でくたくた煮込み肉汁うどんの透明感(10年02月)
 地粉つけうどん「福福」で 肉つけうどん粉の味わいと豚ばら肉(05年06月)
 つけ麺や「ろぉじ」 で挽きぐるみ的つけ麺と鯛ぶぶ京の路地(08年05月)



「松郷庵 甚五郎」
所沢市松郷272-2[Map] 04-2944-9168

column/02993

口竹岡らーめん「梅乃家」で 竹岡式らーめん甘いタレ味と玉葱細麺

umenoya.jpg掛かりつけの病院で診察を受けた後、桜田通りまで戻った高輪台の交差点で立ち止まる。
さて、どこでおひるしようかな。
と、五反田寄りの通りの向こうのやや遠く、目に留った文字がありました。
それは、「梅乃家」と縦書きの文字。
随分と久々だけれど、偶には竹岡式のラーメンもいいぞと早速点滅し始めた信号をダッシュで渡ります。


硝子越しに覗くおひるどきの「梅乃家」のカウンターは、落ち着いた空気。
近所のおっちゃん風の背中が、昼ビールをやっつけています。


華奢でスリムな券売機でぽちとしたのは、竹岡式にきっと真っ直ぐな「ラーメン」に「のり」のトッピング。
メニューを改めてみると、以前からあったのか「塩」や「味噌」、さらには「担々麺」なんてものまである。
それも"竹岡式"なのかなぁ。


お母さんにチケットを渡すと、ビール注文している訳でもないのに、しらたきや千切りの昆布、チャーシューの欠片を煮たお通しの小皿をどうぞどうぞと返してくれる。どうもどうも。


お待ちどーさまと目の前に置かれたドンブリには、黒い、と表現しても間違いじゃないスープと一面に浮かぶざっくり刻み玉葱。umenoya01.jpgその玉葱と一緒に蓮華で掬ったスープをズズと啜れば、なはは、そうそう、チャーシュータレの風味。
ご存知の通り、竹岡ラーメンのスープは、いわゆる動物系野菜系などを炊いたスープをとらず、チャーシューの煮汁をお湯で割っただけのもの。


それじゃ味気ないんでしょうと思うのも尤もだけど、それがどうして侮れない。umenoya02.jpg若干甘い風味におや?とする瞬間もあるものの、加減のいいコクと旨みに次第に合点がいってくる。


そんなスープにきゅきゅとした極細い麺という取り合わせ。umenoya03.jpgなーんか、いいんだなぁ。


夜にも寄り道して、今度は「チャーシュー麺」に「チャーシュー」と「玉ねぎ」をさらに載せ。umenoya04.jpg普通の玉葱を普通に刻んだものだったら、結構辛いことになっても不思議はないけれど、こんなたっぷりの玉葱を蓮華一杯に啜っても、まったくもって辛くない。
辛くないどころか、甘くさえある。
水に晒したりすればこふいふ薬味にできるのかなぁ。
umenoya05.jpgそして、チャーシューを煮たタレがスープになるのだから、そのチャーシューとスープとの親和性がばっちりなのは間違いがないところ。


都内で竹岡式らーめんが愉しめる稀少なお店、高輪台「梅乃家」。umenoya06.jpg柔和な表情のお父さんに訊けば、内房線「上総湊」最寄りの竹岡「梅乃家」とは、竹岡の店のおばあさんと高輪台の店のママが一緒に習った(?)関係だという。
あっちは漁師町だからちょっとしょっぱいのに対して、こっちはどっちかというと甘い味付けだというところと、なにより竹岡「梅乃家」では、生麺でなくて乾麺を使っているところが違いであるそう。
なかなか内房へと足を伸ばす機会もないけれど、いつか竹岡の「梅乃家」も訪ねてみたいな。


「梅乃家」
港区白金台2-26-13[Map] 03-3447-5727

column/02992

口寿し「いづう」で 鯖寿司小鯛鮨の盛合せ守る伝統と愛想のなさと

iduu.jpgところは祇園の切り通し。
ロジウラーとしては、賑やかな花見小路などよりも、断然気になる筋であります。
例えば、うどん・親子丼「ぎをん権兵衛」やバー「コペルニクス的転回」も切り通し沿いのお店。
そして、八坂神社前の「いづ重」初代の奉公先だという、同じく切り通し沿いのお店「いづう」にもいつか寄ってみたいと思っていました。
白川を渡る巽橋方向からアプローチするのが風情であります。


真っ白な暖簾を払って入り込んだ店内は、妙な飾り気のない、質実な佇まい。iduu01.jpgたたきに置かれた畳敷きの椅子に腰を下ろします。
テーブルの低さが、どこか峠のお茶屋風な居心地を連想させたりして。


開くお品書きも、質実な匂いのする。
「鯖姿寿司」「小鯛の雀寿司」「鯛寿司」「鱧寿司」から巻き寿司4種に「箱寿司」「京ちらし寿司」「蒸し寿司」。
「御台所寿司」「弥次喜多寿司」とはどんなのだろうと思いつつ、目線を「盛合せ寿司」に移して、お願いしたのが「鯖寿司小鯛寿司盛合せ」。
折角なので(?)、冷たいお酒もいただきましょう。


伏見の酒「一滴」をつつつと舐めながら待つこと数分。 iduu02.jpg艶々とした昆布で包んだ鯖寿司、そして小鯛鮨が三切れづつでやってきました。


iduu04.jpg
昆布はどうしたらよいの?と尋ねたら、外して召し上がりください、と云う。勿論食べられますので、お好みで。iduu03.jpg鯖や小鯛の身と酢飯が分かれてしまわないように細心の注意を払って、くるりと昆布を剥がしていただきます。


脂の載った鯖の旨みを想像しながら口にしてしまった所為か、あっさりし過ぎて物足りないなぁというのが、正直なところ。iduu05.jpg小鯛は、その名の通り小さめの鯛で、若いがゆえに皮目を残せるのだそう。
なるほど鯛らしい風味が仄かにする、とても淡白なお味です。


天明元年(1781年)の創業という、寿し「いづう」。iduu06.jpg帰り際にいただいた小さなリーフレットには、初代である「いづみや卯兵衛」の名をとって屋号を「いづう」とした、とある。
京の鯖寿司は古来、若狭湾から洛中へのいわゆる鯖街道で運ばれ、お祭りなどの御目出度い「晴れの日」にいただく風習のものであった、とも。
「いづう」の鯖寿司をいただくに、二百余年の伝統を守ることは、なにものにも迎合せず頑なに変えないことなのです、と語っているように思ったりする。
それは、なんとはなしに寂しくも感じる愛想のなさと、裏腹なことなのかもしれません。


□関連記事:
 蕎麦うどん「ぎをん権兵衛」で そば汁利かせた親子丼底まで旨い(08年09月)
 Bar「コペルニクス的転回」で ボウモア京都発ボトラーズの甘さ(08年06月)
 京寿司「祇園いづ重」で鯖姿寿司と鱧そぼろの箱寿司鯖の肝旨煮(09年10月)



「いづう」
京都市東山区八坂新地清本町367[Map] 075-561-0751

column/02991

口すたんど割烹「躍金樓」で鰈煮おろし豚角煮天丼膳やはり天麩羅

tekkinrou.jpg蕎麦處「更科丸屋」の角から喫茶「バロン」へと至る裏道を往くと、五月晴れの日差しに青々とした柳が飾る黒塀が見えてきます。
看板に読むは、「割烹 躍金樓」。
明治初期創業の風格がオーラとして滲み出ていて、周囲をちょっと乙な空気にしています。


向かって左手の入口がおそらく、広間や座敷へと至る、割烹正規の玄関で、向かって右手にあるのが「すたんど」と呼ぶカウンターやテーブル・小あがりのフロア。
会席料理が中心となる座敷とカジュアル版「すたんど」フロアを入口から区分しているあたりにも一種の歴史性を感じます。tekkinrou01.jpg


お邪魔するのは勿論、「すたんど」の方(笑)。
お母さんに「てんぷら?」と訊かれて頷けば、そのまま自動的にカウンターへどうぞ、となる。


tekkinrou02.jpg
ちょっとヘソ曲がりして「煮おろしを」と応えると、あらそ~ぉ的にほんのちょっぴり意外そうな面持ちで、二人掛けのテーブルへと案内してくれます。
「かれい揚げおろし」や「かれい煮」だったら銀座「唐井筒」だよなぁなどと考えつつ、カウンターの中から響く天ぷらの揚げ音を聞きながら待つひととき。


tekkinrou03.jpg
「鰈の煮おろし膳」のお皿たちがやってきました。
こんもりたっぷりと盛られた細やかな大根おろし。tekkinrou04.jpg「唐井筒」の「揚げおろし」のイメージのまま、その大根おろしの山に箸を挿し込むと、なんと空振り(笑)。


あれあれ?っと思って箸の先で探るようにすると、とても上品なサイズの鰈の身が見つかりました。tekkinrou05.jpg出汁の感じや味付けはいい感じなので、ぜひぜひそこそこなボリュームにしてほしいいなぁと、そう思います。


ヘソ曲がりオーダーその2は、「豚角煮膳」。
今度はダイジョウブ、と自らに言い聞かせるように開いたお椀の中には、図らずもこれまた上品なサイズのふた切れほどの角煮に茄子と大根。tekkinrou06.jpgtekkinrou07.jpgそうか、そうだよ。
会席のお店だということをすっかり忘れておりました。
「膳」として、定食仕様にしてくれてはいるものの、そのまんま酒肴にしちゃっていいですよという風情は譲れない、といったところでしょうか。


性懲りもなく、「天麩羅膳」以外のヘソ曲がりオーダーその3にと、「天丼膳」。
三度とも同じテーブルの同じ席。
返すどんぶりの蓋の先は、およそ想定した通り。tekkinrou08.jpg海老、茄子、南瓜なぞが、あっさり目のタレを纏って、あくまで品良く佇んでいます。


tekkinrou09.jpg
やっぱり「すたんど」では、素直にカウンターに座って「天麩羅膳」をいただくのがいいのだねとやっとこ判った梅雨前の頃でありました。


創業明治六年(1873年)の割烹「躍金樓(てっきんろう)」。tekkinrou10.jpg吉原に移転する前の花街の名残りがあるとすれば、唯一この店か。
店先のリーフレットにその名の由来が示してある。


"「躍金楼」という珍しい名前は、中国・北宋の詩人、范仲淹の「岳陽楼記」の一節、「長煙一空 皓月千里 浮光躍金 静影沈壁」から名付けられました。
光で照らされ輝く波と魚の鱗が金色に躍る様子を、当店から見えた築地の海になぞらえて、活のいい魚料理を出すお店であれ、との思いを託したと伝えられております。"


海が間近まで迫っていた往時の光景を思い浮かべてみたりして。
そうだ、築地はそもそも埋立地、だもんね。
「新富芸者とお座敷遊びの会」、なんて催しもあるみたいですよ。


□関連記事:
 蕎麦處「更科丸屋」で 海苔に浮かべた牡蠣そばにゆるゆる(09年02月)
 喫茶「バロン」でケチャップ官能ナポリタンとナポリタンなグラタン(09年11月)
 割烹「唐井筒」で かれい揚げおろし衣の香ばしさと汁の旨味(05年06月)


「躍金樓」
中央区新富1-10-4[Map] 03-3553-0365 http://www.tekkinro.com/

column/02990

口小麦香る極み麺と野菜の旨み「宮田麺児」でNB50つけ汁と魚粉

miyatamenji00.jpg吉本の芸人コンビ「シャンプーハット」って知ってる?
そう訊かれて、残念ながら知らなかったのだけど、その片割れ「てつじ」が心斎橋につけ麺の店を出して評判なんだという。
然らば、大阪に赴いた折には寄ってみようと頭の隅に置いていました。


遅く着いた新大阪からそのまま地下鉄で心斎橋へ。
御堂筋沿いの大丸本館と北館との間を抜けていって、玉屋町筋を左に折れた繁華街の一角にあるのが「宮田麺児」だ。
23時の閉店も近い時間だというのに、7、8人ほどが店前で席が空くのを待っています。


miyatamenji01.jpg店先の販売機で示すは、大きく三つのメニューカテゴリー。
てつじオリジナル麺「T2G」に、内麦平打ち麺「JF100」、そして麦芽香太麺「NB50」。
メニューからも、"麺が命なんや"と謳うだけある、麺に、そしてその元となる小麦に対するこだわりが十二分に伝わってきます。


二杯いっぺんに喰うとかいう融通が利かないお腹ゆえ、どれにしようかなと悩んで、粉の風味が一番感じられそうな「NB50」のボタンをぽちとしました。
仲のイイふたりで来れば「別盛り」の麺を追加することで三種類の麺が全部試せるよ、と知らせるポスターを横目に暖簾の奥へ。
通路の壁に掲げたイラストが主てつじ、その人か。miyatamenji02.jpg促されるまま、入ってすぐの小さなカウンターに座り込む。
開店を祝う花の贈り主は、西川きよし&ヘレンだったり、ハイ・ヒールのリンゴだったり。


届いたどんぶりには、その内縁に沿うようにステンレスのリングが廻ってる。miyatamenji03.jpgつまりは笊なのだけど、こんな笊、特注したのでしょうか、既製のものなのでしょうか。


麺に振り掛けられた、擂り胡麻?と思う粉末は、ローストした麦芽。miyatamenji04.jpg切り歯の番手16番という太く量感ある麺が誘います。


miyatamenji07.jpg「つけ麺のお召し上がり方」に示してある通り、まず麺に鼻先を近づけてくんくんしてから、徐に麺の2、3本を摘まみ上げ、啜ってみます。
うわー、なるほど小麦が香るねー、ってはっきり判るほどのことではなくて、湯掻いて水で〆たあとの水っぽさが先に立って、その後からじわじわと風味を愉しむ感じ。
生麺の匂いを嗅いでみたいかも。


つけ汁の赤い椀の中身はというと、それは随分とどろっとしたヤツ。miyatamenji05.jpgちょぼちょぼと麺を浸して、啜るというよりは手繰るように麺を口に収めます。
野菜類あれこれのペーストに動物系のエキス、脂を渾然とさせたような風情の汁。
ニンニク風味のようで、そうではないようでもあって、なんだか不思議な味わいだ。


どろっとして過剰に強そうにもみえる汁より、むにむに食感の麺の主張の方がなるほど強い。miyatamenji06.jpgんー、新機軸ではあるよなーと思いつつ、むにむにする目線の先に魚粉の入った器が目に留りました。


終盤になったところで、その魚粉をつけ汁に振り入れてみる。
あはははは。
急に、味わい風味旨みに一本芯が通って、一瞬にして視界が開けた感じ。
魚粉がどれだけ魔法の粉で、ある種ズルい粉であるのかを如実にされた瞬間だ。


「てつじ」氏本人もこれをカウンターに置くのを潔しとしていないというような趣旨のことを聞いたので、もしかしたらそのうちカウンターから消えるかもしれません。
でもね、魚粉の風味、嫌いじゃないンだよねー(笑)。
化調を否定しきれないことと似た感じでもあるよね。


吉本芸人「シャンプーハット/てつじ」の店「宮田麺児」は、
"有名人のナンチャッテな店"では、ない。miyatamenji08.jpg真摯で執拗なまでの麺へのこだわりは、玄人はだしの意気込みに映る。
また機会を得て、未食の「T2G」「JF100」も啜ってみたいな。



「宮田麺児」
大阪市中央区東心斎橋1-13-5[Map] 06-6243-1024
http://www.miyatamenji.com/

column/02989

口餃子食堂「ネヂ」で 酒肴に真っ直ぐ焼餃子生餃子ハギ肝タコの子

neji.jpgいつぞやお世話になった、新橋の「雑魚」。
Public Barと謳いつつ、くだけた居酒屋ノリがオープンエアに心地いいお店。
角地にあって、隅切りから眺める佇まいがちょっと印象的だったのも覚えています。
そしてその「雑魚」に軒を並べるのが、今夜のとまり木、その名も「ネヂ」。
吊るした巻き簾には、"餃子がうまい居酒屋"とあります。


どーもーとドアを引き明ければ、
正面の厨房でどんと構えるマスターの笑顔がみえる。neji01.jpgふくよかな顔立ちと量感のある体躯が頼り甲斐ある雰囲気を漂わせています。
手にしているのは、餃子が収まったアルミのトレー。
どんどん焼くかんね、ってね。


既に幾皿かの餃子なんぞを平らげている先発陣に追いつけと、ビールを呷っての「焼き餃子」基本形と「ラム餃子」。
neji02.jpg「ネヂ」には、スタンダードに「しそ餃子」「チーズ餃子」「カレー餃子」「にんにく餃子」といった焼き餃子に「トマト水餃子」「肉と野菜の水餃子」「あさりの水餃子」といった水餃子のラインナップがあって、それ以外にも旬ネタを含めたいろいろな餃子がスタンバイしているんだ。


端正な焼き目のグラデーション。neji03.jpg
焼くタイプは、パリっとした食感とムニっとした食感が同時に果たせるような皮の仕立て。
まったりと練ったあんに、控えめにラムの香る餃子も面白い。


neji04.jpg刻んだ長葱をトッピングしているのは、「タン塩餃子」。
ラムもあればタン塩もあるだーと呟きつつ噛めば、なーるほど確かにタン塩の味わいが妙にマッチする餃子だ。


更なる変り種といえば、「ネヂ」オリジナルの「生餃子」。
えーそれって焼く前のお土産用じゃん!と思うなかれ。neji05.jpg柚子胡椒を添えたそれは、どこか二つ折りしたクレープを思わせるような質感の皮と包み方。
そのままどーぞー、と云われるまま、そのまま口に運ぶ。
例えば、生春巻きとは仕立ても食感も勿論違ってて、 皮も肉も野菜も生で食べる、当に「生な餃子」が愉しいな。


これは同じ新橋のご近所餃子処「玲玲」にもあったかも、の「トマトの餃子」。neji06.jpgゆるゆると火が入って甘酸っぱく弾けんとするトマトの魅力を包み込んだ、やや厚手の皮のふるふる。
タンブラーに無造作に注いだ赤ワインのお供にするのが粋なんじゃないかな、なんて考えが一瞬過ります。


「ネヂ」は、「餃子食堂」ではあるけれど、ただ餃子だけのお店ではありません。
釣り好きマスターの目点てもあってか、達筆なる品書きを賑わすその時季の魚介も注目に値する。

例えば、きゅんとした歯応えの中に品のいい旨みが解ける大原産の釣りものの「花鯛」の刺し。
neji07.jpgneji08.jpg
艶消しの黒い器に綺麗に広がった透明な身はなぁにと訊けば、「馬づらハギ」の薄造りだ。
たっぷり添えてくれた肝を目にすれば、くるんと包んで食べたくなるよね。neji09.jpgなはは、旨い。


あれあれ?その不思議な形状の、如何にも珍味な雰囲気を醸しているのはナニ?と問えば、その答えが「タコの子」だ。neji19.jpgちゅるんと啜って、恐る恐る歯を使うと、ぷちんと弾けて澄んだ海の風味が広がる。
いいね、酒持ってこい、ってね(笑)。


かと思えば、鮮度抜群と謳う、なんと「豚レバー刺身」、はたまた「ひと口レバカツ」があったりとそれぞれに嬉しがらせるのであります。
neji10.jpgneji11.jpg


あ、フライと云えば、も一度食べたい!のが、「アジの納豆フライ」。neji12.jpg一見普通の鯵フライをひと口齧れば、納豆パラダイス。
鯵フライにこんなに合うなんてね。


neji13.jpg揚げものにも合うぞと、ハイボール。
ハイボールといっても、「ハイ(丸A)ボール」と標す赤いラベルがちょっと妖しい「天羽の梅」で作った「Aハイボール」をちゅるちゅると。
キンミヤを割る梅シロップはもしかしてこれなのかな、とか思いつつ、またちゅるちゅる(笑)。


neji14.jpg
そして、〆には、「生姜チャーハン」という手もあるけれど、面白いのが「沖縄そばの釜玉うどん」。
neji15.jpgneji16.jpgneji17.jpg
確かに沖縄そば風のやや平打ちの麺に玉子が載っている。
あ、湯掻きたてを混ぜなければと慌てて、くにゅくにゅと混ぜる。
なるほど~、一般的なラーメンの麺やつけ麺の麺でなくて、沖縄そばの麺をもってきて、釜玉にしたらという発想した時点で成功とも云える。
すぐ混ぜるのが大事、だぞっと。


新橋の路地裏の餃子食堂「ネヂ」は、餃子が旨いだけの店じゃない。neji18.jpg常連の姐さんによれば、マスターが語る店名「ネヂ」の由来は、「ネヂが好きだからさ」ともハードボイルドに「ネヂれた人生送ってきたからさ」とも。
でも、合わせ呑むにどんぴしゃな酒肴を追い掛け工夫する心意気や発想は、ちっともネヂれず真っ直ぐだ。


「ネヂ」
港区新橋4-19-6 第二粕谷ビル1F[Map] 03-5401-0141

column/02988

口鮨「京すし」で どんぶり三昧熟成のいなだ丼鉄火丼にあじさば丼

kyosushi.jpgひる時に八重洲ブックセンター辺りにいたりすると、そうだ、京すしに寄っていこう!とその度に閃く。
尤も端からその流れを狙っているのだけど。
中央通りにも面した、ひと区画まるまる仮囲いに囲まれたブロックにはなにがあったのだっけなと考えながら、「京すし」の暖簾を潜ります。
額縁に入った「鉄火丼」とか「いなだ丼」といった書を横目にね。


正午を廻ると、んー15分お待ちいただきます、と大将に告げられてしまう時間帯になるので、そのちょっと前に掃き清められたたたきに立つのがよい。
左の隅ぐらいの席がちょうどひとつだけ空いていて、そこへするっとお邪魔です。
kyosushi01.jpgkyosushi02.jpgkyosushi03.jpg
ところどころに染みのついた、いつもの品書きから選らんだのは、さっき表の額縁にもあった「いなだ丼」。
他のタネとのハーフにもできるけど、いなだ一本でいきたい気分であります。
どこか枯れた気風を思うカウンターで、大将の手際を眺めながら、のんびり待つひと時というのも、いい。kyosushi04.jpg


受け取ったどんぶりは、
水辺に浮かぶ睡蓮を連想させるようなしっとりした華やかさ。kyosushi05.jpgいなだの身の薄紅色と縁取りの真朱がエッジの利いた包丁に活き活きとしている。


数滴の醤油におろし山葵の欠片をちょんと載せていただけば、一瞬こっくり甘いとさえ思う旨みがするんと消えてゆく。kyosushi06.jpg酢飯を寄り添わせては、またひと口。
うん、いいね、 もうすっかりその時季の風格があるよう。
しじみのお椀がまた何気に嬉しいんだ。


今度は、〆たヤツのどんぶりが食べたいと、別のお昼どき。
どふゆふ訳か、同じ席に案内されて、「あじさば~」と声を掛けます。
kyosushi08.jpg
表皮を剥いだ後の薄い薄い銀色が柔らかに光る鯵とやや控えめな風情にシメた鯖。kyosushi07.jpgやや赤味を帯びてきゅっと酢の利いたご飯に対して、〆の具合は決して過ぎない按配のよさ。
気取らず背筋のシャンとしたこういうドンブリって意外と稀少なのじゃぁないかなぁ。


kyosushi09.jpgあれも久々にいただかねばなりませんとまたまたお邪魔しました。
本日のお昼は「鉄火丼」。
これまたしっとりとした深緋色。
覗き込んで窺える赤身の表情には、心地よい熟成を済ませたような余裕がある。kyosushi10.jpgただの鉄火丼ですよと云い乍ら、仄かな酸味とあっさりした脂を含む、赤身の香気をちらりと魅せてくれるのですね。


ほとんどのお客さんが丼を所望する、おひるどきの京橋「京すし」。kyosushi11.jpgどうも額縁や品書きの「丼」の文字に条件反射してしまうのだけれど、次回はにぎりをいただきたいと思います。


「京すし」
中央区京橋2-2-2[Map] 03-3281-5575

column/02987

口専門スポット「カレーうどん革新ラボ」で カレーうどんあれやこれや

currylabo.jpgベルビア館定点観測中ののむのむさんが、ランチ時に頭上のサインプレートを差し替えている現場に出くわしたという。
新たになったアクリルには、「カレーうどん100年革新プロジェクト」。
東京タワーにあるあの店とはどうやら関係なさそうだなぁと思うところに、なんと我等が愛Bリーグ事務局長がプロジェクトメンバーのひとりとして参画しているそうじゃぁありませんか。
メンバーには、うどん研究家 蓮見壽さんや「デリー」田中社長の名前もある。
一体どんなことになっているのでしょう。気になります。


プレオープンのところで、ちょっとお先にみんなでカレーうどん啜りません?ってな感じで集まった、ベルビア館の地階。
そこは煉瓦を壁に、どんなお店にも変身しそうな、そんな設えの地階フロア。
以前ココになにがあったかは、のむのむさんに訊いてみましょう(笑)。


currylabo01.jpgフロアは、核店舗の「游喜庵」とサブ店舗の「革新庵」とにゾーンが分かれていて、それぞれにメニューがある。
さあ、なにから注文もうかということで、 まずは、「游喜庵」メニューから選んでみる。
とは云っても、ほとんど全部なのですけど(笑)。


テーブルには既に、カレー汁飛び撥ね対応用の紙エプロンは用意されている。
でもね、ここ「革新ラボ」には、撥ねなんか気にせずカレーうどんをもっと気の向くままに思う存分啜りたい諸兄淑女のために、別のコスチュームも準備してある。
やっぱり色は黄色だよねと笑いながらモデルさん(?)が身に着けたそれは、カレー汁からほぼ全身を防護するもの。currylabo02.jpgつまりは、クリーンルームとかで着用するようなヤツなんだけど、これ着てカレーうどんする絵というのもなかなか愉しいぞ。
同じ不織布の帽子なんかもあれば、完璧だね(笑)。


と、そこへお願いしていたドンブリたちがやってきた。 currylabo03.jpg一気に5つのどんぶりが並んで、テーブルは壮観だ。


まず真っ先に目を惹いたのは、舞茸と獅子唐を載せた「キーマカレーうどん」。
currylabo04.jpgcurrylabo05.jpg
ご存知インドカレーの名店「デリー」のスパイシーなキーマとつゅるんとしたうどんの出逢い。
さささと掻き混ぜれば、ますます涎を誘い、慌てて啜れば、なははは、疑いもなく、旨い。
小さなご飯にそのキーマをちょいのせしてひと口すれば、カレーうどんとしての美味しさと相乗して満足度が倍加します。currylabo06.jpg


「デリー」発でのもう一杯は、
「カシミール」をベースにした「ガラマーチャうどん」。currylabo07.jpgまだまだオトナになり切れず、「デリー」の「カシミール」にはハードル高さを思っていたのだけど、和風出汁と合わせていることで辛さの加減も利いていて、挑むような気構えのいらないままカシミール独特の風味を愉しめた。


昔ながらが漂うようなカレーうどんがいいなぁという方には、「和風カレーうどん」か「マイル和風カレーうどん」。
currylabo08.jpgcurrylabo09.jpg
カレーうどんに生クリームとあればどうしても「古奈屋」チックなお味を想像するところ、和出汁の旨みがさりげなくも深くスパイシーさをやや控えた、優しい美味しさ。子供にもウケるんじゃないかな。


currylabo10.jpg
今度は、プロジェクトの認定店がオリジナルメニューを展開する「革新庵」のメニューからいってみよー。


こちらでやっぱり目を奪うのは、蓮見さんやっちゃいましたねー(笑)の「カツカレーうどん」。currylabo11.jpgうどんの白がチラ見えしてなければ、まさにそのままカツカレーと疑わぬお姿。
でも、カレーのかかったカツとうどんとの組み合わせに違和感がないのは何故でしょう。


ひよこ豆の粉を揚げ玉にした「牛すじカレーうどん」やらーめん「むつみ屋」発の「カレーつけ麺うどん」も面白い。
currylabo12.jpgcurrylabo13.jpg
「カレーつけ麺うどん」の旨み濃厚なつけスープも、ご飯にちょろっとのっけて食べてふむふむ、うどんを浸して啜ってふむふむ、なんてするのもいい。


「革新らぼ」では、定番メニューに載っていないカレーうどんもあって、
currylabo14.jpgcurrylabo15.jpg
それは例えば、丁寧に焦がした小麦粉を想像させる「黒カレーうどん」だったり、女性におススメの「豆乳冷製サラダカレーうどん」なんてどんぶりもあるので、手元のメニューばかりでなくて壁のボードなんかもチェックした方がいいみたい。


currylabo16.jpg
ちょこちょこ小さな器でいただいていたご飯は、長粒米にも見えたちょっと長手のもの。
訊けば、「華麗舞」と呼ぶ、カレーのために開発されたお米なんだと云う。
リーフレットには、タイ米なんかに代表される長粒のインディカ米とジャポニカ米の特長を併せもったお米だとあります。


カレーうどんが日本全国に広まって100年を機にと発足した「カレーうどん革新プロジェクト」が贈る、日本初の"カレーうどん専門スポット"、「カレーうどん革新ラボ」が期間限定で開場中。currylabo17.jpg勿論ひとりメシでもいいけれど、色々なタイプのカレーうどんが集結した此処には是非、仲間と一緒にテーブルを囲んで、ドンブリあれこれをシェアして意見交換するのが愉しいと思います。


あ、そうそう、周年でカレーうどんと云えば、五反田のカレーライスの名店「うどん」が祝・10周年。
ご存知の通り、うどんは置いてないカレー専門店にして「うどん」という店名の「うどん」なんだけど、10周年記念貸切限定メニューがなんと「カレーうどん」!!
嗚呼、参画できないのがとても残念で口惜しゅうございます(大泣き)。



「カレーうどん革新ラボ」(期間限定)
中央区銀座2-4-6 銀座ベルビア館B1[Map] http://curryudon.jp/

column/02986


メインページ

2010年6月 アーカイブ

次のページへ
 1  | 一覧へ