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ただいま鋭意、旧サイトより記事移築中です。
2005年03月まで遡って移築が済みました。
でもまだまだ3合目くらい。頑張れ自分(汗)。


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口うなぎ「宮田楼」で ひつまぶし四段活用大須観音老舗の焼きぶり

miyataro.jpg伏見通りから門を潜り境内へ。
聳り立つ大きな幟は、南無聖観世音菩薩の八文字と一緒に、風と雨に揺れている。
そんな大須観音のお堂に一礼してからさらに奥を臨むと、境内がそのままアーケードと繋がっていて、大須観音通商店街と示す看板が読める。
のんびりとした雰囲気のアーケード。
そのアーケードの下に入って傘を畳んで振り向けば、そこにあるのがうなぎの店「宮田楼」だ。

miyataro01.jpg

外装は漆喰風の外壁が綺麗に手入れされていて、殊更草臥れた印象はないものの、暖簾やその上の庇あたりはシブい風情になっています。
そして店内は、そんな入口廻りの雰囲気と同じ時間を過ごしてきたことを思わす年輪の味わいだ。


miyataro02.jpg「おしながき」の冒頭は、「上長焼き定食」「長焼き定食」。
でもここでもやっぱり所望するのは、ひつまぶし。
あれ?っと思ったのは、「上ひつまぶし」のところにお茶漬け出来ます、と書いてあって、「並ひつまぶし」のところにはそれがないこと。
お茶漬けまでの三段活用がひつまぶしのお決まりかと思っていたけど、そふいふ訳ではないのかしらん。
お櫃に塗す、から「ひつまぶし」であるとすると、茶漬けにすることとはそもそもは直接関係がない、ってことかもしれないね。


そうはいってもひとまず、三段活用に馴染んでしまっていることもあってお願いしていた「上ひつまぶし」がやってきた。miyataro03.jpg薄くカリっとしたところが包んでいるのは、ふっくら柔らかな気配の白い身。
ふと熱田神宮の有名店「あつた蓬莱軒」を思い出し、それらと比べると、タレや焼きっぷりのコッテリ感が控えめに映る。


お約束に従って、まずは茶碗によそったまんまをガツガツって頬張る。miyataro04.jpgタレは十分に甘く、ぐっと引き込む味わいの芯と脂とを備えている一方で、見た目に沿うように遠火の炭火というイメージのやや繊細な焼きぶりだ。


今度は、細かく刻んだ葱をたっぷりとのっけて。miyataro05.jpg意外なほどツユだくなご飯とちょっと混ぜ込むようにして、ハグハグ。
うん、薬味のしゃくしゃくと鰻の旨み、脂と甘辛いタレの風味の渾然が思わず頷かせる感じ。


そして、出汁を注いで、茶漬け仕立て。miyataro06.jpgやっぱりお茶でなくて、出汁がいいよなぁと独りごち。
呑んでの仕上げならお茶を注ぐスタイルで、こうしてひつまぶしの流れの中でいただくのであれば出汁で、というのが持論であります。


丸いお櫃から1/4づつを取る所作が通例で、茶漬け仕立てを啜ってもまだ1/4ほどがお櫃に残る。
で、その4杯目を2杯目と同様の薬味のっけにしてしまうのも通例パターンの四段活用。
ちょっぴり山椒を添えたりなんかして。miyataro07.jpgうん、この食べ口がやっぱり一番うまい。
そこを考えれば、茶漬けのない「並ひつまぶし」でという手もあるのかもしれないね。


大須観音に寄り添う、創業大正元年の老舗「宮田楼」。miyataro08.jpg買い物帰りのおばちゃんが慣れた様子で「うな丼」をと声を掛ける様子もまた似合っていて、何気なくも印象的な光景でありました。


口関連記事:名物ひつまぶし「あつた蓬莱軒」本店 でカリしっとりなひつまぶし(06年06月)


「宮田楼」 名古屋市中区大須2-21-31 [Map] 052-231-3815

column/02909 @2,500-

口煮込みうどん「山本屋総本家」で 玉子入りカレーきしめんズニュっ

sohonke-ningyocho.jpg流石に冷えるようになってきたなぁと思いながら歩く人形町界隈。
と、鮮やかな緑色の暖簾が風に揺れているのが目に留まりました。
なんとなく見覚えのある緑色は、そうそう、名古屋名物味噌煮込みうどんの一方の雄、「山本屋総本家」の暖簾の色だ。
東京初上陸した秋葉原の店も確か、この緑の暖簾だったンじゃないかな。

sohonke-ningyocho01.jpg
ここでもなぜか、「味噌煮込みうどん」と云わず、
「煮込みうどん」と表記したお品書き。
アチラとの差別化なのかなぁなどと勘繰りつつ、目線はその「煮込みうどん」を通り過ぎて、「きしめん」の章へ。
「玉子入りカレーきしめん」に目が止まりました。


壁に向かうカウンターで待っていると、「後ろ通りま~す」という声が聞こえ、「お熱いのでお気をつけください~」という注意喚起とともに、目の前に湯気の土鍋が据えられました。sohonke-ningyocho02.jpg

一見、濃厚赤味噌の鍋にも見えますが、漂う匂いは間違う事なきカレーのそれ。
箸できしめんを掴んで持ち上げようとすると、濃密なカレー汁を纏ったまま、箸からすり抜けようとするヤツがいる。sohonke-ningyocho03.jpgそしてそれが、カレー汁を撥ねさせる。
あ、あぶねぇ~(笑)。
慎重に啜らねばなりません。
ズニュ、ズル、ズニュっ。
素直に紙ナプキンをもらえばいいのだけどね。


カレー汁の塩っ辛さがやや強く、たおやかなきしめんが負けている感じ。
カレーに負けじと出汁の旨味もしっかと感じられるようなカレー汁だったらもっといいのになぁと思いつつ、ここに煮込みうどんの麺を入れたらいいのにとも思う。
きしめんより合うかもしれないし。
でも、一種のこだわりなのでしょうか、品書きにはそんなフレーズは見当たりません。


この夏あたりに開店したという、「山本屋総本家」人形町店。sohonke-ningyocho04.jpg暖簾の右下に「元大須」とあるのは、初代店主が「山本屋」という屋号を買い取って創業したのが、大須の地だからということらしい。
浅草・雷門通りにも出店していて、いつの間にか東京に三店舗を擁することになってます。


口関連記事:
 煮込うどん「山本屋総本家」錦店で一半鍋三河地鶏入煮込玉子入(06年08月)
 味噌煮込みうどん「山本屋総本家」で 親子煮込み東京初出店(04年11月)


「山本屋総本家」人形町店 中央区日本橋掘留町1-8-4 [Map] 03-5641-4448 http://yamamotoya.co.jp/

column/02908 @1,050-

口鉄板焼き「銀座 響や」で 牡蠣鉄板焼に鉄板カキフライの香ばしさ

hibikiya.jpg晩秋の過日、
最上階ラウンジ「Peter」へとエレベーターに乗り込んだ夜。
その「ザ・ペニンシュラ東京」へと向かう前にお邪魔したのがこちら「銀座 響や」。
コリドー街の入口とも云えそうな、みゆき通りとの交差点近くのビル地階。
サントリー「響」を嗜む前に、「響や」で腹拵えと洒落込んだのは、鉄板焼きのお店だ。

hibikiya01.jpg
鉄板を囲むテーブルで、乾杯の「プレモル」。
どんな感じでお願いするのがいいのかぁとメニューを眺めたら、早速見つけちゃいました「牡蠣」の文字。


我儘を云って、その宮城・三陸産と謳う「牡蠣鉄板焼き」をいただきます。hibikiya02.jpg見るからにぷっくりとした牡蠣の身が、ぬらぬらと照りよく、そして控えめな焼き目。
軽く檸檬を絞って、そっと手元に引き寄せて咥え込めば、期待通りのぷりっとした歯触りで、生とはちょっと違うふくよかな魅力を伝えてくれます。


hibikiya03.jpg
調子に乗って(笑)、「鉄板カキフライ」も。
キッチンで調理され、アルミホイルに載ってきたのは、クリスピーにもみえる衣で挟んだ牡蠣。hibikiya04.jpgきっと、ちょっと多めの油を鉄板にひいて、パン粉で包んだ牡蠣を揚げ焼きするかのように、
そしてヘラで押すスタイルで両面から火を入れたんだね。
タルタルをたっぷり載せていただけば、水分の飛んだ牡蠣からは、
粉モン的香ばしい旨みがする。hibikiya05.jpgなるほど、鉄板焼きの店ならではの新しいカキフライだね。


hibikiya06.jpgやっぱりねと、「響」17年をハイボールにしてもらったり、
ロックグラスでお代わりしたり。
実は、ウイスキー「響」やダイナック系の「響 HIBIKI」とはまったく関係がないのが「銀座 響や」。
でも、ウイスキーといえば「響」を出してくれるのは、至極当然のノリでしょう。


口関連記事:ラウンジ「Peter」で 包む夜景沁みる歌声と響&ペリエの心地よさ(09年10月)
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「銀座 響や」 中央区銀座6-2-1 ダヴィンチ銀座B1 [Map] 03-3573-6383 http://hibikiya.net/

column/02907

口喫茶「バロン」で ケチャップ官能ナポリタンとナポリタンなグラタン

baron.jpg新富町の「ほそ川」という居酒屋の脇を往くと、掠れた赤い文字で「営業中」と示す古びたスタンド看板が立っている。
その下の黒板的スペースには、「スパゲッティ」「グラタン」「ハンバーグ」「ビーフカレー」とあって、それはペンキ書き。
ずっと定番となっていることが窺えます。
そして一番下にある「バロン」というのが、
そのお店の名前。
狭い階段を上がったところが、喫茶「バロン」だ。

baron01.jpg

昭和な匂い漂うソファー席が奥へと並ぶ店内。
窓際の明るいテーブルに腰掛けて、眺めるメニューにスパゲッティが10種類。
その中でもやっぱり、「ナポリタン」が気になります。


baron03.jpg店内に早速響く炒め音。
テキパキ動き回るおかあさんが届けてくれたお皿は、
量感麗しいケチャップ色。baron02.jpg


どれどれと、まずは粉チーズもタバスコも振らずにフォークの先を回してみる。
たっぷりと纏ったケチャップの甘さと酸味とともに、ちゅにゅちゅにゅと口元を滑る中太麺。
うん、いいね。
もっと炒めた感じも好みだけど、こうして濃度をちょと増したケチャップの官能も悪くない。baron04.jpgパルミジャーノレッジャーノなんかじゃなくて、いつもの粉チーズがまた似合うのだ。


そして、のむのむさんも気になっていたのが、「グラタン」の「イタリアン」。
木目のプレートの上にはホタテ型の深い耐熱皿と浅いサラダのお皿。
そしてそのふたつのお皿を跨ぐように厚切りのトーストがどんと載る。baron05.jpgなんかこのトーストが妙に嬉しいのは何故でしょう(笑)。


baron06.jpg関西で「イタリアン」といえば、云わずと知れたアレのこと。
やっぱりそふいふことなのかなぁと少し探るような気分でふつふつと焼け溶けたチーズとベシャメルの幕を捲ると、中からでてきたのは、うん、やっぱり。baron07.jpgイタリアンな「グラタン」は、ナポリタンなグラタンなのですよー。
ぬはは、溶けたチーズとホワイトソースを絡めたナポリタンというのも、一興であります。
今度ウチで作ってみようかな(笑)。


気がつけばサラリーマンで一杯になる、スパゲッティ&コーヒー「バロン」の正午。baron08.jpg「ビーフカレー」も「ハンバーグ」も素朴にイケそうな、そんな予感がいたします。


「バロン」 中央区新富2-11-1 井口ビル2F [Map] 03-3297-3763

column/02906 @700-

口特級煮干そば「凪」西新宿店で 特級煮干と動物出汁巧みな融合

naginishishinjyuku.jpg新宿ゴールデン街の小さな小さな筐体で、
煮干しラーメンのひとつの基準軸を提供してくれている中華そば「凪」。
その「凪」が同じ新宿にもう一店、それも煮干しラーメンのお店を出したというので、それはもう行かなくちゃ(笑)と、突撃する機会を窺っていました。

ところは、「武蔵」が行列を作って以来、ラーメン激戦地のひとつと数えられるようになった小滝橋通りから常圓寺の裏手へと外れた静かな裏通り。


瑠璃色をベースに銀の文字がスポットライトに浮かび上がる。naginishishinjyuku01.jpg「中華そば」「特級煮干」「自家製麺」。
そして中央には亀甲で囲んだ「煮」の文字。
なにか、揺るぎない気概が伝わるようです。


そしてドア横の室外機の前にはどどどと積まれた段ボール箱。naginishishinjyuku09.jpgそのどれもが煮干しの箱のようで、ざっと見る限りでも愛媛・三島漁協のもの、鳥取・境港からのもの、房総・いづみ市からのものがある。
これもディスプレイのひとつだったりして(笑)。
そして、白い暖簾の柄をよく見ると「煮干」のふた文字をコラージュしていて、思わず微笑む。
頭上の青い看板もこの「煮干」が並ぶ暖簾もどちらも青木さんのデザインなんだね。


naginishishinjyuku02.jpg意外だったのは、カウンターの中にいるのがふたりとも女性だったこと。
煮干しで攻めるラーメンはなにも男ばかりが供するもんでもないのにね。
カウンターの立ち上がりに、「食器上げていただくと心温まるんだなぁ はるこ」と相田みつを調で書かれているところをみると、このはるこさんが女将なのでしょう。


メニューnaginishishinjyuku03.jpgは、「特級煮干そば」に「肉そば」「もりそば」。
「もりそば」の上に「売り切れ」の札が貼られています。
札が「特級煮干そば」の上にないことに安堵して、注文の声を掛けました。
昆布漬けの「味玉」もお願いしましょう。


「お待たせしましたー」。naginishishinjyuku04.jpgまたまた意外だったのは、ラーメンどんぶりに蓋がしてあること。
ははーん、煮干しの香りの衝撃を愉しんでねってな工夫とお見受けしました。
蓋の脇から早よ開けなはれと急かすようにスープが溢れ出て、そこからも煮干しの香りが漂い始めてる。


パカっ。
蓋を翻すと、鼻腔から脳裏へと抜けていく煮干しのにほい。naginishishinjyuku05.jpgそれがやがて全身を包んでくるような気分になって、高揚してくる。


早速、レンゲをスープを浸す。
スープ表面にたっぷりと浮かんだ煮干しの粒子がレンゲに集まってくる。
naginishishinjyuku06.jpgnaginishishinjyuku07.jpg
掬ったスープを恭しく、ひと口。
ぬおおおお。これはスゴい!
濃縮したかのような煮干し出汁の厚みある旨味と動物系のフルボディなエキスが高次元で仲良く結実している。


うひゃ~と思いながら(笑)、細目の麺を啜るとそれは、シャキサクと軽快な歯応えの中から粉の風味を芬々とさせるストレート。naginishishinjyuku08.jpg煮干し×脂動物系の強力特濃スープをすんなり受け止めて、自らも主張する。
自家製麺の自負と自信が窺えます。
改めて云おう、こりゃスゲぇ!


もしかしたら東京随一の煮干しラーメン店と呼んでしまっていいのではないかとも思う、
「凪」西新宿店。naginishishinjyuku10.jpgストイックな印象の王子「伊藤」のドンブリに、巧みに動物系の厚みを融合した感じといえば伝わるでしょうか。


「凪」西新宿店 新宿区西新宿7-13-7 [Map] 03-3365-0296

column/02905 @850-

口博多もつ鍋「慶州」でレバ刺白センマイ刺に塩テールスープもつ鍋

keishu.jpg目論んでいたお店が意外や満席で、はて困ったと思案して思い浮かんだのが此処「慶州」。
以前お昼に、「牛丼」をいただいて以来、一度夜にも来てみたいなぁ、と思っていたお店。
白く塗り込めた外壁にスポットライトを配して、築地裏通りのやや暗がりに映えています。

keishu01.jpgジョッキで乾杯してまず迎えるは、「ポテトサラダ」。
イモや具材のコロコロ感と全体をまとめたクリーミー感それぞれの加減がよくって、マッシュにしない、という手もあるのだね、とちょと感心。


「温卵ユッケ」はその名の通り、黄身の代わりに温泉玉子をONしたもの。keishu02.jpg定番な黄身だけの方が真っ直ぐな組み合わせなんだと気づかせてくれる一面もあるけれど、これはこれで悪くない。


芋の「かめしずく」辺りのグラスに切り替えて、「和牛すじ煮込み」。keishu03.jpg甘めで濃いめの味付けに、七味をちょいと振りゃ、ど真ん中なお酒のお供。
ぷるふわの食感がまた誘います。


「刺」系統からもうちょっとと、定番「レバー刺」に「白センマイ刺」。
紛れもない鮮度のレバーを舌の上で溶かしていると、嘗てはこれが稀少だったンだよなぁと一瞬遠い目になる(笑)。
keishu04.jpgkeishu05.jpg
表面のややグロいところを湯剥きしたのが確か白センマイで、このびろっとフレアーにしたクラゲのような面白い食感は、そんな手間の賜物なのだね。


さてここで、満を持してのモツ鍋の登場。
「慶州」のもつ鍋は、限定30人前の「塩テール味」に「もつすき味」「しょうゆ味」「白みそ味」の4種類。
冒頭に「塩テール味」でお願いしてありました。
keishu06.jpgkeishu07.jpg
トップに束ねたニラが解けて、鍋全体を被うように広がればもう、箸を手に。


ぬはは、やっぱりこのぷりくにゅの食感とその食感を追い掛けて襲う滋味はモツ鍋ならでこそですなぁ。keishu08.jpgあっさりと見せかけてボディのある塩テールスープで仕立てるってのもなんだかニクイ。
これができるのもきっと、モツを丁寧に掃除して洗浄して、の下拵えが前提なンだろね。


丸腸やコリコリなんかを追加して再びふーふー、うまうま。
keishu09.jpgkeishu10.jpg
keishu11.jpgコラーゲン的とろりもスープにたっぷり滲んできてる。
今夜の〆は、雑炊で。
満腹至極であります。


築地の裏通りに、博多モツ鍋「慶州」の白いファサード。keishu12.jpgその白いファサードはもしかして、綺麗に洗ったしま腸や丸腸の白いところをモチーフにしたのでは?と考えるのは、穿ち過ぎかな(笑)。
接客のところどころに、客をあしらうような場面があるので、そのあたりはぜび改善願いたいところです。


口関連記事:博多もつ鍋「慶州」でなぜかランチはヨシギュウちょい上牛丼(08年04月)


「慶州」 中央区築地2-6-2 カルム築地102 [Map] 03-6226-3314

column/02904 @5,500-

口レストラン「WARAUKADO」で 仙台牛ハンバーグ笑顔に福来る

waraukado.jpgロータリーの整備もすっかり済んだ武蔵小山駅前。
そこから「palm」の中をずーーーと歩いていくと、
中原街道にぶつかる手前で漸く、その長いアーケードが終わります。
そしてそのままちょっと足を進めると見つかるのが、「WARAUKADO」というアルファベットの並び。
一瞬、ロシア辺りの地名かなにかかなぁと思うも、
「ワ・ラ・ウ・カ・ド」と読める。
近づいて帯状のサインの隅を見上げると、
なるほど「レストラン ワラウカド」。
ハンバーグが自慢のお店のようです。


ニッコリ笑顔に迎えられて、木目と白い壁で構成する落ち着いた雰囲気のテーブルにつく。
やっぱりその、仙台牛を100%使用という「自家製ハンバーグステーキ」をいただきましょう。
ハンバーグはソースが3種類から選べる。
目玉焼きのっけにしてもらいます。

waraukado01.jpg
追加オーダーしたオニオングラタンスープを火傷しないように、ふーふーはふはふ啜って、でも結局やっぱりちょっと火傷しちゃったなぁと(笑)、そう自省しているところへライスのお皿が届きます。
それを追っ掛けるように、白いお皿が登場しました。


なかなか印象的なフォルム。
目玉焼きがもたらす、明朗でキャッチーな表情に和む感じ。waraukado02.jpg


ひょいと載っけたカンカン帽のような目玉焼きの下には、選んだアンチョビオニオンソースのたっぷりみじん切りの玉葱。
waraukado03.jpgwaraukado04.jpg


玉子の上からエイ!っとナイフを入れると、肉汁がすわわわっと零れ流れて、そこへ玉子の黄身がとろーっと重なる。
うわぁ、それってズルくない?waraukado05.jpg早速口に含むと、わわわと流れてた肉汁が脇役に回って、粗く挽いた肉の旨みが量感を伴ってやってくる。
醤油仕立てのソースがいい具合にさらっと、味わいの輪郭を引き立てる。
うはは、これが苦手なヒトってそうそういないのじゃないかなぁ。


武蔵小山のアーケード「palm」の終着地にある、レストラン「WARAUKADO」は、
仙台のハンバーグ・ステーキの老舗「ほそや」「ビッグマウス」に続く三代目。waraukado07.jpgwaraukado06.jpg会計を済ませたレジで、「やっぱり、笑う門には福来る、のワラウカド?」と訊くと、「そーです!笑う門には福来る!のワラウカド、です!」とふたたびニッコリ。
なんだか気持ちも朗らかに満ちてくるから不思議です。
改めて看板を見ると、あ、「福」の文字がこっそりと(笑)。


「WARAUKADO」 品川区荏原2-17-19 武蔵小山グランドハイツ1F [Map] 
03-3782-8982

column/02903 @1,870-

口とんかつ「丸八」支店で オーロラソースのカキフライ生姜焼もいい

maruhachishiten.jpg何度もその前を通って気になっていたのは、
ご存じ、大井町とんかつ「丸八」の支店であります。
支店は、灯りの消えた「大山酒場」の前を過ぎて、
そのまま線路沿いを往ったところにある。
木彫りの看板と白い暖簾が目印だ。
古びたショーケースには、薄っすら埃を被ったサンプルが並んでいて、その前にはアルミの岡持ちが置いてあります。

駅前「丸八」のとんかつもなかなかだったものなぁと、とんかつ気分で暖簾を潜り、迎えてくれたオカアチャンとオトウチャンに促されるまま、白木のカウンターの真ん中に座る。


何気なくみた壁に「カキフライ」の文字。
おお、そうかそうだと急遽モード変更、「カキタベ!」へと転じます。


早速手元を動かして、準備が済むと、ふたつ並んだ油殿の前に立つご主人。
おしんこの小皿に続いて、味噌汁のお椀、そしてご飯が用意されたらそれが、揚げ上がりのサインだ。


主人が、柔らかな口調で「おまちどうさまー」とカキフライのお皿を目の前に据える。
おおおおお。maruhachishiten01.jpgカキフライは5つ盛り、という定説を翻すような、カキフライ6個盛り。
こんもりと重ね盛り上がったお皿を暫く凝視することに(笑)。
ケチャップ&マヨネーズのオーロラソースがたっぷりと色を挿していて、ぐっとくる。


本店のとんかつ同様、玉子をしっかり使った衣がカリサクで、はふっと入れた歯の先を受けて程よく火の入った牡蠣の身がミネラルな旨みを弾けるようにする。maruhachishiten02.jpgmaruhachishiten03.jpgうん、いいね。
タルタルが王道であるのは譲れないけど、にっぽんの洋食的オーロラソースも牡蠣フライに相応しい。
ささやかな発見をさせてくれたようで、「ごちそうさまー」に感謝の意をそっと含めます。


もちろん、とんかつも気になっていたのだけど、それ以上に気になったのが、「生姜焼き」。
Gingerな御仁は当然もう口にしているのだろうなぁと思いながら、前回と同じ丸椅子で待つ。

maruhachishiten04.jpg
このおしんこだけでビール1本呑めちゃうぞ、と考えて、
でも、お腹膨らませずに生姜焼きでご飯をムホムホ喰らうのが今日の気分に正しい、そんな気がしてスルーする。


おおおおー。量感がいいなぁ。maruhachishiten05.jpgたーんと食べなよーという心意気がそっと一緒にお皿に盛られているかのようで、それでいて大盛りを強要するような押しつけがましいところがないのがいい。
早速、ご飯片手にお肉に挑む。
うむ、うむ、うむむむむむ。
生姜の風味がしっかりと利いたタレをたっぷりと纏ったロースが、脂の甘さと身肉の旨みを口一杯に溢れ出させる。
いやはや、うまいでないの。


脳裡に浮かんだ科白は、「この生姜焼きが今日以降口にする生姜焼きの基準になりそうかも」ってこと。maruhachishiten06.jpgどっさり盛ってくれたキャベツもどふいふ訳か、ぺろんと食べれてしまうのね。
とんかつ食べにまたこの白木のカウンターに座っても、しょうが焼きを注文してしまいそうでちょと困る(笑)。


大井町とんかつ「丸八」から暖簾を分けて幾星霜。maruhachishiten07.jpg本店で培った手練にオトウチャンなりの工夫が多重に加味されているようで、より魅力的。
オカアチャンとのコンビが醸す雰囲気もまた魅力のひとつです。


口関連記事:とんかつ「丸八」本店 で玉子たっぷり上カツとデミなポークソテー(09年04月)
口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「丸八」支店 品川区南品川6-11-28 [Map] 03-3471-5689

column/02902

口Cucina Italiana「mondo」でふたつのMenu感性と世界の共有

mondo.jpg自由が丘の住宅地の直中に話題のレストランがあるという。
ルートを一端頭に入れてバス通りを往くも、
初めて歩く道筋に右折ポイントが判然としない。
ここかなぁと曲がって丘を上がったものの、
どうや一本行き過ぎていたらしい。
ならばこの辺りに、とまさに閑静な住宅街の道沿いをきょろきょろしながら進むと、住宅と空き地の間に、
奥へと誘うような暗がりが見つかります。
もしやここでは、と近づくと、そのアプローチの路傍に球形の硝子が仄かな光を灯していて、
そこに刻まれた文字が「mondo」だ。


その先の階段から下を望むと、小窓を開けた白い建物が浮かび上がる。mondo22.jpgmondo02.jpgmondo03.jpg招き入れてくれたホールは、ぐっと照度を落としていて、その分ライトアップした庭先を切り取るようにした窓が印象的になっている。


スプマンテをいただいているところへ目の前に置かれたプレートには、左右にふたつの前菜が据えられています。
これが今夜の「mondo」への入口、そして岐路。mondo04.jpg右はイタリアの伝統的な郷土料理を志向した「Menu regionale」、左は日本の旬な食材と先端な料理技術にシェフの感性を掛け合わせた新しき「Menu moderno」。
前菜ふたつをヒントにどちらのMenuにするか選択してほしいという。


当然どちらも気になる(笑)ので、複数名でテーブルを囲まないといけないンだ~と笑いつつ、双方のオーダーといたします。
ボクのチョイスは、「moderno」で。


長方形の黒いプレートに妖しく誘う赤を三点盛ったのが「熟成肉のバリエーション」。
田園調布にある熟成肉の専門店「中勢以」提供の但馬牛だという。
左から云わばお刺身で肉のほの甘さを味わう。
真ん中の手毬寿司状のものは、肩から脇にかけての部位を檸檬でタルタルにしてイチゴのシートをのせたもの。mondo06.jpg

右がウチモモをいろいろのスパイスに漬け込んでハムにしたもののスライスで、トリュフをあしらってある。mondo05.jpg5週間ほどの熟成を経たお肉たちなんだそうで、元々グレードの高い牛肉にさらに手間暇を施していることになる。
どれもがまるでクセのなく、丸さの中に滋味があるという印象のまますーっと消えていく。
俗に腐る寸前が旨い、とは云うけれど、管理された熟成肉というのはしみじみ味わいたくなる魅力を持つのだね。


ふた皿めに「魚介のクスクス」。mondo07.jpgあかむつのソテーを載せたクスクスで、云わばこれもパスタなんだねと思っていると、「ところが...」と説明を加えてくれた。
ホントのクスクではなくて、解したカリフラワーをサフランで色付けしてクスクスに見立てたものですと。
思わず口をついてでるのは、へー、面白~い(笑)。
確かにクスクスとはやや食感は異なるものの、愉しいアプローチであるね。
旨みをたっぷり含んだソースが、あかむつと見立てクスクスとをすんなりと結びつけてくれています。
そのソースが漂わせる酸味は、トマトを擂り伸ばして、その上澄みを使ったものだそう。
陰でそんなに手の込んだことをしてれくているのだね。


mondo08.jpgいただいたワインは、「Dario Princic vino bianco 2007」。
ソムリエ田村氏の説明によると、生産者ダリオ氏が酒場で量り売りをしているハウスワインを瓶詰したもので、皮と種を一緒に圧搾して醸したワインなどをいくつかブレンドしているそうで、主にはソーヴィニヨン・ブラン種。
ちょっと白濁りしたその雫は、最初軽やかで、空気に触れ温度がやや上がってくるに従ってビオに思うような風味と奥行きを増してくる。
うん、美味しい。


三皿めにと「イカ墨を練りこんだタリオリー二 ビーツの泡と」。mondo09.jpgコクを思う黒い細平麺と薄切りの烏賊の身が当然のように好相性。
煮立たせたビーツに卵白などを加えて泡立てたという、赤くて繊細な泡がほの甘い風味を添える。
これもエスプーマによるものなのだろか。


バスケットから手にとって、冒頭から代わる代わる口にしていたのは自家製のパンたち。mondo10.jpg全粒粉の丸いパンやステック状のグリッシーニ、クミンやコリアンダーといったスパイスを含ませたものタラーリ、チーズ風味の薄焼きなどなど。
ほとんど平らげて、お代わり貰ったりして(笑)。


mondo12.jpg
「ゴルゴンゾーラを詰めた栗粉のラビオリ モスタルダ添え」にナイフを入れると、
その名の通り、中からゴルゴンゾーラが溢れ出す。
栗を粉モンにしてしまうのは、新しいンじゃなかろうか。
mondo11.jpg風味明瞭な皮に風味明瞭なチーズを合わせるセンスの妙。
モスタルダというのは、果物や野菜をシロップで煮て、マスタード・エッセンスを加えた寒天的なキューブで、フルーティな甘さを添えてくれます。


メインには、「猪のアグロドルチェ」。mondo13.jpgアグロドルチェというのは、甘酸っぱい仕立て、というような意味。
65度で6時間、じっくり火を入れたというイノシシの身肉はしっとり柔らかで、素直な旨みの向こうに仄かな野生の風味がして、いい。
周りを飾るチョコレート、プラム、赤ワインのソースを交互に試して、添えたキャベツの甘さも加減のいいアクセント。
んー、一気に食べちゃうね。


mondo14.jpg
デザートは、「柿とアーモンドのデザート」。
太鼓焼的フォルムの外側は、甘さを控えた柿のアイス。mondo15.jpgアーモンドとあるのはアーモンド風味のリキュール、アマレットを使ったアイスを中に詰めているから。
シャリっとした食感とトロッとした舌触りの中に柿の風味にアーモンド風味が行き来します。


「Menu regionale」はというと、
mondo16.jpgmondo17.jpgmondo18.jpg
「イタリア各地のハム盛り合わせ」に始まり、「魚介のクスクス(シチリア)」「全粒粉のビーゴリ アンチョビと玉ネギのソース(ヴェネト)」に、
mondo19.jpgmondo20.jpgmondo21.jpg
「ポルチーニ茸のカネーデルリ(アルトアディジェ)」「猪のアグロドルチェ (ラッツィオ)」「栗のセミフレッド (アルトアディジェ)」と続く。
こちらはこちらで、定番寄りの仕立ての中から真っ直ぐな滋味が伝わるお皿たちだ。


自由が丘の住宅地の隠れ家レストラン、「mondo」。mondo01.jpgお店のWebページでは「mondo」の意味を、「世界」「天地・万物」、そして「自由が丘の小さなレストラン」と紹介している。
近隣住民の一定の同意なくして叶わないこのシチュエーション。
丁寧なお皿の提供ときちんとコミュニケーションのある応対を損なわないよう、着実に対応できる範囲内で予約を受けるようにしているそう。
コンパクトな距離感の中で、シェフとソムリエの経験と研鑽と創意と感性が描く世界を共有できたような、そんな気にさせてくれるのも「mondo」の魅力の一面なのかもしれません。


「mondo」 目黒区自由が丘3-13-11 [Map] 03-3725-6292 http://www.ristorante-mondo.com/

column/02901 @13,600-

口中華そば「つし馬」で 青森煮干の中華そばと特濃バリ煮干し旨し

tsushima.jpg彼の地青森「長尾」での堪能も背中を押して、いよいよやっぱり煮干しラーメンがますますマイブーム。
王子「伊藤」に新宿「凪」。
日暮里の某店は煮干しの風味も旨みも弱々しくて残念な結果だったけど、まだまだ東京にも煮干しラーメンのお店があると聞く。
出掛けたのは、浅草は観音通り。
中華そば「つしま」には、ずっと以前お邪魔したことがあって、その頃はとんこつ魚介のスープがなかなか旨かった記憶がある。
その「つしま」がいつからか「つし馬」と名を変えて、煮干し中華そばのお店として生まれ変わっていたのです。

tsushima01.jpg
店頭のパネルで示すは大きく二本立て。
青森煮干し、津軽地方独特の油の浮かない中華そば、と謳う「中華そば」。
そして、大量の煮干しと豚骨を煮出した特濃煮干そば、限定30食の「バリ煮干しそば」。


そりゃもう、「バリ」でしょう!と券売機の前に立つも、限定ゆえ夜には当然売り切れ状態。
ならばと、「中華そば」を大盛りでお願いしました。
煮干しで全身がふんわりと包まれる感じって悪くないかもと思いつつ、到着を待ちます。


どんぶりになみなみと満ちたスープは澄んでいる。tsushima02.jpgtsushima03.jpgチャーシューをぐるっと回して、刻み葱と褐色の濃いメンマ。
どれどれとスープを啜ると、酸味を強めに含んだ醤油のあとから煮干しの風味が追い掛ける。
高円寺「ひら石」の「らぁめん」に似たイメージで、より丁寧に煮出した印象のする。
うんうん。


ストレートで一見するとヤワヤワな気配がする麺は、くにゅっという歯応えとシャクっとした切れのよさを同居させた仕立て。tsushima05.jpgスープを纏いつつ、アルデンテな歯触りと量感を伝えてくれるんだ。


油の浮かない、という志向のせいか、ガツンと煮干しが薫るというよりは澄んだ具合もこのどんぶりのキャラクター。tsushima04.jpgその分、醤油の酸味の方が勝っているけど、うん、こふいふのもありだなぁ。


やっぱり「バリ煮干しそば」も啜らねばと、おひる時。
心なしか夜よりも煮干しの匂いがより濃く漂う店内で、「バリ煮干しそば」の売切ランプが点いていないのを確認してひとまず安堵(笑)。


一見して「中華そば」と違うのは、スープの表面全面にたっぷりと粉末状の煮干しエキスが鏤められていること。tsushima06.jpg麗しい光景であります。
早速レンゲをスープに押し込んで啜れば、脳裡の景色が転じて、遠く青森「長尾」のテーブルに飛んでゆく。
あーそうそう、うんうん、そうそう。
どちらかと云えば、「長尾」の「こく煮干」に近いかな。


煮干しの香り芬々として、それでいてエグみや嫌味は全くない。tsushima07.jpgtsushima08.jpgボディの豚骨は下支え役で、醤油ダレとのバランスもぴたりときてる。
いいよなぁ、いいよね~。


今は、青森煮干し中華そばの店、浅草「つし馬」。tsushima09.jpg都内でおススメできる、煮干しラーメン店の一軒と云えましょう。


口関連記事:
 中華そば「つしま」で 中華そば全部入りとんこつベース魚介の香り(04年06月)
 らぁめん餃子「ひら石」で ジャンボ餃子煮干らぁめんありがとねー(09年09月)
 新宿煮干「凪」で 特煮干ラーメン煮干出汁の野趣とぶりぶり麺(09年04月)
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「つし馬」 台東浅草1-1-8 [Map] 03-5828-3181

column/02900 @750-

口CAFE DINING「Pali Kari」で 身と皮の香ばしきすずきのポワレ

palikari.jpg新川は霊岸島近くの刀削麺の店の脇にちょっとした路地がある。
その先を覗くと、湯気を上げるコーヒーカップのアイコンを示した小さなサインが見えます。
以前新規オープンのお知らせをみて、そのうちお邪魔してみようと思ったことがあったんだ。
でも暫くすると、おひる時前を通ってもずっと暗い店内で、結局その機会を逸したままになっていたお店。
その「Pari Kari」がリニューアルオープンしました。


以前のことを知らないので、どこがどう新しくなったのかは、判りません。
何処が入口か一瞬戸惑うファサードから硝子戸を押すと、すぐ左手が厨房とカウンター。
右手の柱越しにテーブル席が配置されています。
おひとりさま御用達の大きなテーブルの一角に佇んでキッチンを望むと、カウンターの頭上の下がり壁に黒板が掲げてあって、その日の前菜、魚炭火焼、肉炭火焼、そしてチーズ各種のあれこれが書かれてる。palikari01.jpg炭火焼もひとつのウリのお店なんだね。


ランチメニューも黒板書きで、生パスタのセットに魚または肉のワンプレート、
パスタ+魚or肉のランチコースの3本立て。
ワンプレートから「すずきのポワレ」を選びました。


まずやってくるボウルにはこんもりとサラダ。
「クーリ」の前菜サラダには敵わないものの、たっぷり野菜は嬉しいもの。
そこへキッチンの方から揚げ焼きの音が漏れ聞こえてきて、お皿を待つ臨場感が増してくる。


palikari02.jpg
香ばしい薫りをふーんとさせながら、当のお皿がやってきました。
さらっとしたバジルのソースに浮かぶ鱸の身の皮目が誘う。palikari03.jpgこの日の鱸は、京都・舞鶴産だそう。


すっとナイフを入れるとさらさらと脂が滲んでくる。
奥側に置いたトマトのソースをちょんと載せて口へ運べば、ふわわわっと皮目の香ばしさ×白身自身の香ばしさが口中に広がる。palikari04.jpgうん、旨い!
バジルとトマトのソースもいいアシストをしています。


数日後の生パスタは、「エビのラグーと水菜のリングイネ」。
例によってサラダをわしわし食べてから、受け取る白いお皿。palikari05.jpg白く澄んだスープ浮かぶのは、
海老のラグーというか、かたちを整えない海老のつみれというか。


オイルをしっかり乳化させた塩仕立てのスープと生のリングイネとが、
一体感をもって口元を滑る。
palikari06.jpgpalikari07.jpg
ほどよく散らした鷹の爪が、味わいに輪郭を与えていて、悪くないセンスだね。
焼き立てのフォカッチャやマルパンもぷち嬉しい。


この11月にリニューアルオープンしたCAFE DINING「Pali Kari」。palikari08.jpg気取ってるだけのバー・ダイニングは勿論お呼びじゃないけれど、ここでは気の利いた炭火焼き料理やチーズをワイン片手に愉しめそうな、そんな予感がいたします。
秋には本棚を背にして、夏にはオープンエアーでね。


口関連記事:Restaurant「Coulis」で 15種野菜とハーブでポワレとキノコのパスタ(09年08月)


「Pali Kari」 中央区新川1-6-12AIビル茅場町1F [Map] 03-3537-6663 http://palikari.jp/

column/02899 @1,200-

口寿司割烹「日本橋 さくら井」で 鮭いくら丼鮪ユッケ丼真鯛利休丼

sakurai.jpg永代通りから一本室町に寄った筋は、
辛いカレーで有名な「紅花別館」やシウマイ&担々麺の「小洞天」本店がある通り。
どちらも時に、空席待ちの背広姿を店前に侍らせています。
そしてその並びにもう一軒、制服姿のOLさんを交えた空き待ちを生んでる店がある。
それが、寿司割烹「日本橋 さくら井」です。


佇まい新しき格子戸を進むと端正なカウンター。
奥にはテーブル席があるようです。


おひる時のお品書きsakurai01.jpgには、丼モノのランチが6品ほどに「ばらちらし寿司」「にぎり寿司」が並ぶ。
その中から「鮭いくら丼」を選んでみました。
解した鮭の身のサーモンピンクとづけにしたイクラの粒が、玉子のそぼろも彩りに華やぐ。sakurai02.jpgsakurai03.jpg鮭の身のそっと香ばしい風味と弾けるイクラの甘さ滋味の親子競演は、定番なれど魅力的。
ご飯の酢がやや強すぎて尖っているのが気になるものの、悪くないドンブリだ。


隣のOLさんが貪り食べていて(笑)気になったのが、「鮪ユッケ丼」。
sakurai04.jpg中おちと思しき鮪をたたいたユッケ状にしてドンブリの中央に盛り付け、そこに温泉玉子をのっけてる。
肌理の整った中おちに温泉玉子を崩し解いて、そこへちょろっと醤油を垂らす。
sakurai05.jpgsakurai06.jpg
それはもう、想定通りのお味がいたしますですよ、はい(笑)。


さらに日を改めて、「真鯛の利休丼」。sakurai07.jpg真鯛を胡麻醤油漬けにしたものをドンブリに広げて載せたものだけど、これはちょっといただけない。
胡麻醤油の味が強すぎて、なにを食べてるのか判らなくなる。
それに、寿司割烹だからって端から酢飯のドンブリであることもないのになぁとも思う。
少なくとも、寿司めしとドンブリめしの酢加減は別にしたらどうかと考えるのだけど、
どうだろう。


お昼にはドンブリあれこれが愉しめる、日本橋裏通りの寿司割烹「日本橋 さくら井」。sakurai08.jpgカウンターの真ん中で切り盛りしているのが、店主の櫻井さんか。
味噌仕立ての「深川丼定食」やにゅうめんでいただく「半田そうめんセット」を選ぶ一手もあるようです。


「日本橋 さくら井」 中央区日本橋1-2-16 BLUE MARK83 1F [Map] 
03-3270-1139 http://www.nihonbashi-sakurai.com/

column/02898 @1,000-

口麺場「じゃげな」でしっかりボディスープのバリだし醤油キャベ味噌

jyagena.jpg過日、伊豆田洋之を聴きに「Lock-Up」へ潜入する前に腹拵えする場所に選んだのが、麺場「じゃげな」。
大井町線高架下のアーケードの一角に印象的なファサードをみせています。
ラーメンと書かれた提灯の脇にメニューが掲げてあって、その並びにコンパクトな券売機がある。
どれどれとメニューjyagena01.jpgを覗くと、なんと①~⑱までの定番ラインナップ。
冒頭に①替え玉とあるのを微笑ましく思いながら、目線を整理すると、塩が4品に醤油で8品、味噌で4品につけめん、という構成だ。
そしてさらに、トッピング、おつまみ、ご飯モノがひと揃い。


ぐるぐる悩んで選んだのが、醤油仕立て系から「バリだし醤油らーめん」。
2倍だしがきいている、がショルダーフレーズだ。
煮玉子も添えてもらいます。


注文を終えて待つ間、店内をきょろきょろ。
微妙に圧迫感があるのは、カウンターの上に短管で足場を組んで、それを棚代わりにしているから。
jyagena02.jpgjyagena03.jpgjyagena04.jpg
壁には、イージーライダーなモノクロ写真をコラージュしてる。
卓上に割り箸はなくて、古紙で作られているというエコロジー箸がグラスに挿してある。
店主の個性やキャラ、考え方が滲み出ているようで、いいよね。


足場板のメッシュとカウンターとの隙間からそっと手渡されたどんぶり。jyagena05.jpgなんというか、なかなかにいい表情をしております。
どんぶりの魅力はこうして顔にも出るものだよなぁと思いつつ、レンゲでスープを啜ります。


んんんー、節を多分に含んだ魚介だしがしっかりと主張する。jyagena06.jpg見た目を翻すほど脂も強いような気がするものの、こりゃ~旨いや。


麺はというと、まさにシコっとしてムニっとして、歯切れ良く粉の魅力を伝えてくれる感じ。jyagena07.jpg意外とよくスープを絡め上げて、それでいて、ぷよぷよしない。
いいんじゃないかなぁ。


それじゃ味噌はどうだろうと、週末にやってきた。
キャベツと味噌の相性は、例えば「ど・みそ」でも確認済み。
⑰番「キャベ味噌らーめん」をお願いします。
バターをのっけてもらおうかな。


これはこれで、いい表情のどんぶり。jyagena08.jpg湯掻いたキャベツを味噌仕立てスープにひたひたさせてから、しゃくしゃくといただく。
ボディのしっかりしたスープは味噌仕立てにも拮抗して、バランスは悪くない。
jyagena09.jpgjyagena10.jpg
バターとろっと溶かして、そこへシコシコ麺をそよがせて、啜る。
うんうん、これも有りだと思います。


「赤ネギ」をこんもりとあしらってみたり、
jyagena11.jpgjyagena12.jpg
「どっかん海苔」をドッカンしてみたり、もまた一興でありますね。


大井町の定番ラーメン店の一軒になりそうな予感の麺場「じゃげな」。jyagena13.jpg「じゃげな」というのは、九州地方の「そうだろ?」といった台詞からきているそう。
「旨いね~(笑)」「じゃげなぁ~(笑)」、そんなやりとりが思い浮かぶ。
本店は長野にあるようです。


口関連記事:PianoBar「Lock-up」で エメラルドのカクテルと奇跡の歌声(09年10月)


「じゃげな」 品川区大井1-1-9 [Map] 03-5709-0400 http://jagena.com/ 

column/02897 @750-

口インドカレー「デリー」新川で コルマにインド辛さ加減と玉葱使いの妙

delihishinkawa.jpg久方振りに「デリー」のカレーが食べたくなって、
新川方面へ。
中央大橋へと至る、八重洲通り沿いのすぐ横辺りにあったと思い込んでいて見つからず、ああそうか、もっと新大橋寄りかと遠くから見える黄色いテントを改めて目指します。

圧倒的に男性の割合が高いものの、変わらぬ店内はなかなかの盛況で、唯一空いていたカウンターの奥へと横這いになります。
delihishinkawa01.jpg
辛さ5つ星の激辛「カシミールカレー」は、まず選択の対象から外しておいて腕組み悩み(笑)、辛さ星2つの「コルマカレー」から。


「デリー」という文字が掠れ始めた皿には、ただ白いご飯を平らに均し、添えられたステンレスの楕円も、器そのものは実に愛想がない。delihishinkawa02.jpgところが、スプーンをカチと鳴らして掬ったコルマの、なんと陽気なことよ。
たっぷりたっぷりの玉葱のなせる技か、
トロトロだけど、サラサラな、不思議なソースにグイっと魅せられてしまい、ニンマリだ。delihishinkawa03.jpgdelihishinkawa04.jpg卓上のアチャールやパンチングメタルに押し出したようなチーズでちょっと変化をつけるのもまた愉し。


ということで、「インドカレー」をいただきに、裏を返す。
辛さ☆3つの「インドカレー」は、湯島の本丸でも、コリドー街近くの銀座でも、痛いくらいに辛かった覚えがある。
それにここでも挑もうというのだ。


「コルマ」に比べると、やや赤っぽいような気がするも、そんな見るからに辛そうではない。delihishinkawa05.jpg
それはもう、完全にサラサラなスープカレー状態なので、五反田「うどん」で培った食べ方をここでも踏襲する。
ご飯をよそったスプーンをカレーに浸してから啜ったり、時にライスとカレーを交互に口にしてみたり。delihishinkawa06.jpg

そしてそれは、辛さが柔らかい。
鋭角な辛さでなくて、なんだかちょっと奥の方からでひりひりっひりひりっとひた迫るような。
ぬはは、いいなぁ、こんな加減の辛さだったら、厭な汗を掻くこともない。


湯島や銀座に比べて、丸い辛さのカレーに仕立てているような気がする。
ただただ刺激を求める激辛派な諸兄には物足りないかもしれないけど、こんな具合がとっても正しいものような気もしてくるんだ。
そして、しっかりと旨みを湛えているのが嬉しいぞ。


ちなみに、メニューの最後にひっそりと書いている「コンチネンタル」には、欧風スタイルの甘口カレー、と但し書きがある。delihishinkawa07.jpgそれはまさに、家庭のカレーを敢えて再現したようなカレーではある。


でも、目を閉じて味わってみると(笑)、「コルマ」や「インド」の中にあった鮮やかなのに押しつけがましくないスパイスと旨みが同じ基調で広がってくるのが判る。delihishinkawa08.jpgそれでいて、それぞれの風味の違いが明確なのだから、ふたたび腕組んで感心したりしてしまうんだ。
玉葱使いの妙、でもあるンだね、きっと。


鍛冶橋通り沿いにすっと佇む、新川「デリー」。delihishinkawa09.jpg上野・銀座より、ボクは断然ここが好き(うふ)。
未だ試してないけれど、新川「デリー」の「カシミール」だったら、愉しめるンじゃないかなぁ。


口関連記事:
 かれーの店「うどん」で 堪らん牡蠣の夜すーぷ味を反芻(06年12月)
 カレー料理専門店「デリー」上野店 でひーひーインドカレー★3(08年01月)
 インド・パキスタン料理「デリー」銀座店で コルマカレー辛さネッチャリ(06年01月)


「デリー」新川 中央区新川1-28-35 鳴門ビル1F [Map] 
http://www.shinkawa-delhi.co.jp/

column/02896 @900-

口てんぷら「味覚」で かき天丼じゅわんと牡蠣エキス塩天丼もいい

mikaku.jpg久方振りの六本木。
そういや、いまだにミッドタウンで食事したことがないのが、可笑し恥ずかし(笑)。
そんなことを思いながら下るは、ご存じ芋洗い坂。
そうか、ライブスポットの「スイートベイジル139」はここにあったのか、などと呟きつつ、その前を通り過ぎる。
頃合いをみて右手の脇道を覗くと見つかるのが、てんぷら「味覚」の看板だ。


縄暖簾を潜ると、右手にカウンターが視野に入り、
と同時に「いらっしゃいませ~」「っらっしゃ!」と声が掛かる。
カウンターの中央から短く声を発してくれたのが、どうやらこちらのご主人。
その風貌や表情には、かつて裏街道の切れ者であったかもしれないと、
そう思わせる雰囲気も窺える。
ホールに比較的若い男性がひとり、奥に年輩の男性がひとり、という布陣だ。


mikaku01.jpgカウンターの真ん中に腰掛けると、
そのおっかなさそうな主人と対峙する気分になる。
卓上に置かれた品書きから「塩天丼」をお願いしようとして、ご主人の背後に貼られた貼り紙に目がいった。
「三陸生かき かき天丼 1,200圓」とある。
おお、そっちだと急に路線変更して、「かき天丼」をとホールの兄さんに伝えます。


すっすと流れるような所作でいつの間にか出来上がったどんぶりには、柚子の欠片。mikaku02.jpg野菜の天ぷらを脇に従えて、牡蠣の天ぷらが真ん中に鎮座。
そーっと咥え、はむっと歯を立てると、じゅわんと活性した牡蠣のエキスが零れて、薄手の衣と一体となる。mikaku03.jpgんー、旨い。
フライもいいけど、天ぷらもいい。
下町ックでない、あっさりめのタレであるのもポイントであります。


獅子唐もあるねと齧ったら、なんとその中にも牡蠣の身が!mikaku04.jpg牡蠣に獅子唐を取り合わせるというアイデアは、なかなかニクイ。
獅子唐のしゃくっとした青みが牡蠣の魅力を鮮やかに引き立てるンだ。


日を変えて、再びの芋洗い坂。mikaku11.jpg当初の目的だった「塩天丼」をいただきに参りました。


mikaku05.jpg
笊に盛られた野菜たちや硝子ケースの緑のトマトを眺めながら、
ぼんやりと待つ。
奥へ向けて「どんぶりご飯!」と声を掛けるのが、揚げ上がる合図。
味噌汁椀やおしんこが脇から整えられ、正面からすっとどんぶりが渡されました。mikaku06.jpg


軽快にさくさくとした衣は、塩であればこそ。
天ぷらのタネそのものを甘く愉しませてくれるのも、加減の利いた揚げ具合と塩なればこそ。
mikaku07.jpgmikaku08.jpgmikaku09.jpg
海老に玉葱に茄子、春菊、獅子唐、掻き揚げがそれぞれの香気で甘さを伝えてくれる。
やや塩っ辛く感じるところもあったけど、それでもやっぱり塩でいく天ぷらの良さを確認してしまったのでありました。


芋洗い坂のてんぷら「味覚(みかく)」。mikaku10.jpg店主みずから汗掻き汗掻き、自家農園で育てた野菜を天ぷらで供するという。
べらんめぇな主人と与太話をしながら、それ揚げてこれ揚げてと云いつつ、トマトの天ぷらなんかで一杯呑るのもきっといい感じなンだろな。


口オイスターパラダイスブログ:「カキタベ! ~牡蠣を食べよう!~」


「味覚」 港区六本木6-7-17 [Map] 03-3404-1800 
http://www.tenpura-mikaku.com/

column/02895 @1,200-


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