しなそば「嚆矢」

koshi.jpgそうそう下車する機会のない井の頭線・駒場東大前駅。南へとトロトロと坂道を進むと、道の右手に「しなそば 嚆矢」と記された立て板が見付かります。正午過ぎで空席3席。いい具合の混み加減です(笑)。どっしりとした図体の店主が、忙しなく立ち動いている。身体はデカイけれど、眼鏡の奥の眼の表情は拍子抜けするほど柔和なんだね。「わんたんめん」に「煮込み玉子」「のり」「ひきにく」のトッピングをお願いしました。湯切りの時の店主の所作がまた可愛い。膝を揃えて、軽く曲げながらリズムを取るように湯切りするんだ。そして、「お好みでこの辛味をどうぞ」「のりは別皿にしますか?」。ドンブリの提供まで少々時間がかかるけど、ひとりひとりに丁寧な応対をしてくれるので、なんだかゆったりと和やかな心持ちにさせてくれるのです。スープは、ほど良く澄んだ、一見なんの変哲もない醤油スープ。ところが、スープを啜るや否や、じわじわんと幾重にも亘る旨味がすっきりと広がってくるのですよー。煮干しも利いてる感じ。香り高いわんたんの具。サクサクとして、スープをよく纏う麺もいい。そぼろ状のひきくにくからはまた別の種類の旨味と辛味が滲んできてる。奇を衒うことなく、美味い一杯だ。「はるばるてい」に惚れ込んで弟子入りした先の独立と知り、妙に納得してしまいました。隣の女子学生が啜っていた、冷たい「爽麺」も気になります。 「嚆矢」 目黒区駒場2-4-6  03-3485-4538
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