喫茶「バロン」で ケチャップ官能ナポリタンとナポリタンなグラタン

baron.jpg新富町の「ほそ川」という居酒屋の脇を往くと、掠れた赤い文字で「営業中」と示す古びたスタンド看板が立っている。 その下の黒板的スペースには、「スパゲッティ」「グラタン」「ハンバーグ」「ビーフカレー」とあって、それはペンキ書き。 ずっと定番となっていることが窺えます。 そして一番下にある「バロン」というのが、 そのお店の名前。 狭い階段を上がったところが、喫茶「バロン」だ。
baron01.jpg 昭和な匂い漂うソファー席が奥へと並ぶ店内。 窓際の明るいテーブルに腰掛けて、眺めるメニューにスパゲッティが10種類。 その中でもやっぱり、「ナポリタン」が気になります。 baron03.jpg店内に早速響く炒め音。 テキパキ動き回るおかあさんが届けてくれたお皿は、 量感麗しいケチャップ色。baron02.jpg どれどれと、まずは粉チーズもタバスコも振らずにフォークの先を回してみる。 たっぷりと纏ったケチャップの甘さと酸味とともに、ちゅにゅちゅにゅと口元を滑る中太麺。 うん、いいね。 もっと炒めた感じも好みだけど、こうして濃度をちょと増したケチャップの官能も悪くない。baron04.jpgパルミジャーノレッジャーノなんかじゃなくて、いつもの粉チーズがまた似合うのだ。 そして、のむのむさんも気になっていたのが、「グラタン」の「イタリアン」。 木目のプレートの上にはホタテ型の深い耐熱皿と浅いサラダのお皿。 そしてそのふたつのお皿を跨ぐように厚切りのトーストがどんと載る。baron05.jpgなんかこのトーストが妙に嬉しいのは何故でしょう(笑)。 baron06.jpg関西で「イタリアン」といえば、云わずと知れたアレのこと。 やっぱりそふいふことなのかなぁと少し探るような気分でふつふつと焼け溶けたチーズとベシャメルの幕を捲ると、中からでてきたのは、うん、やっぱり。baron07.jpgイタリアンな「グラタン」は、ナポリタンなグラタンなのですよー。 ぬはは、溶けたチーズとホワイトソースを絡めたナポリタンというのも、一興であります。 今度ウチで作ってみようかな(笑)。 気がつけばサラリーマンで一杯になる、スパゲッティ&コーヒー「バロン」の正午。baron08.jpg「ビーフカレー」も「ハンバーグ」も素朴にイケそうな、そんな予感がいたします。 「バロン」 中央区新富2-11-1 井口ビル2F [Map] 03-3297-3763
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